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BDについてもっと知りたい!コミュの『La Quête de l’Oiseau du Temps(時の鳥の探索)』

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3巻まで読んだので、紹介しちゃいます。

原作 Le Tendre(ル・タンドル)、デッサン Loisel(ロワゼル)によるファンタジーBDで、第1巻が1983年に刊行、1987年に5巻で完結。Dargaud(ダルゴー)社刊。

コメント(11)

第1巻「la conque de Ramor(ラモールの巻貝)」の梗概です。

 物語の舞台になるのはアクバールという国である。「泡沫のとばりの辺境」に住む魔女マラの娘ペリースが勇者ブラゴンを探しに行くところから物語は始まる。彼女は母親マラの使命を帯びていた。もはや老年に差しかかっているかつての勇者ブラゴンを訪れたペリースは、ブラゴンにマラからの言付けを伝える。動乱のこの土地に今危険が迫ろうとしている。その昔、アクバールを統治していたのは神々であった。人々は彼らの絶大な力を敬い、神々の間の均衡もとれていたのだが、ラモールという一人の神が権力の占有を図る。しかし、ラモールの謀略は露見し、神々は彼を巻貝の中に閉じ込めてしまう。ラモールは自らの牢獄で復讐の時を待ち、やがて神々は退いた。今やラモールを封印していた魔力が解け、移ろいやすき季節に夜が訪れようとしている。再びラモールを封印するためには、神々の魔術書と巻貝を揃えた上で、再び呪文を唱えなければならない。事態は逼迫している。長い呪文を唱えている間に、ラモールは復活してしまうだろう。この状況を救えるのは「時の鳥」だけである。時間を止めることができる「時の鳥」を見つけ出し、ラモールの復活を阻止しなければならない。かくして、ペリースとブラゴンの「時の鳥の探索」が始まる。まずは「裂けた大地の辺境」を訪れ、魔術王シャン=タンからラモールの巻貝を奪わなければならない。冒険は始まったばかりである。
第2巻「le temple de l'oubli(忘却の寺院)」の梗概です。

 魔術王シャン=タンから邪神ラモールを閉じ込めた巻貝を奪った一行は、主人公ペリースの母親でもある魔女マラのもとへと向かう。「裂けた大地の辺境」においてペリースとブラゴンを救った謎の騎士も一緒である。「泡沫のとばりの辺境」に到着した一行は慌しく第二の冒険へと旅立つ。目指すはジェジール人が治める都市ニュミュール、そこに建つ「忘却の寺院」に刻まれた文字だけが時の鳥の居所を教えてくれるだろう。ペリースとブラゴン、謎の騎士の一行は、ブラゴンのかつての好敵手ボディアスを加えてニュミュールへと向かう。一行の到着にジェジール人たちは歓迎の意を表するかに見えた。が、それは罠に他ならなかった。「裂けた大地の辺境」の生き残り、ビュルログが裏で糸を引いていたのである。ジェジール人の長フジェルの狙いはラモールの巻貝を奪うこと、ビュルログの狙いはブラゴンの首であった。罠とも知らず「忘却の寺院」に入った一行はその名の由来を、恐怖とともに知ることになる。
第3巻「le Rige(ル・リージュ)」の梗概です。

 「忘却の寺院」での危険な冒険の果てに、一行は時の鳥の居所について啓示を得る。彼らが目指すべきは、「天の指」と呼ばれるドル川河口に聳える尖峰である。「天の指」を目の前にして廃墟となった都市が一行の前に立ちはだかる。そこにはリージュという名の男がわずかな臣下を従えて暮らしていた。一行を友好的に迎えるリージュ。実は、彼はブラゴンのかつての師であったのだ。ブラゴンは自らの使命を伝え、リージュの領地を通過する許可を願い出る。しかし、かつての弟子ブラゴンに対してリージュが述べた答えは、自分は狩猟の民であり、誰であろうと領地を侵すものは攻撃されるであろうというものだった。引き返そうとするブラゴンをよそに、ペリースがリージュの挑発に乗ってしまう。かくして2人の伝説の騎士の間に戦いの火蓋がきられる。

*「le Rige」って言葉は登場人物の名前として処理したんですが、一般名詞の意味もあるんでしょうか? 定冠詞がついてるのが不思議です。作中では定冠詞なしでも使われるんですが… どなたかご存知の方がいれば教えてください。
ロワゼルの新作「MAGASIN GENERALE」が2006年の初めに出ます。


数年前に映画化もされた「LE NOUVEAU JEAN-CLAUDE」のTRIPPとの共作(協作?)です。
構図が得意なロワゼルがストーリーボードを始めて、トリップが仕上げる、という今年きってのカップリングといえそうです。
アルバムの出版に先立って、BD雑誌「BODOI」の中で、3ヶ月に渡って掲載されています。
ロワゼルのHPで、抜粋を見ることができます。
http://www.regisloisel.com/
>アリスさん
情報ありがとうございます。トリップという作家、初めて聞きました。『GUIDE FNAC』にも載ってません。最新情報って感じで、いいですね。「新刊情報」ってトピ立ててもいいかもしれませんね。もっぱらフランス在住の人たちに頼ることになっちゃいそうですが… なかなか特徴のある絵を書く人ですね。内容が気になります。ちょうど近い内にBDを注文しようと思ってたところなので、『LE NOUVEAU JEAN-CLAUDE』も頼んじゃおうかな。ロワゼルは他の作品も気になってます。まずは『La Quête』読了が目標ですね。
第4巻「l'oeuf des ténèbres(闇の卵)」の梗概です。

 リージュのもとを去り、「天の指」を登る一行をキスキルという娘が迎える。神々の巫女を名乗るその女は、一行を「番人」のもとへと導いた。彼らを待っていたのは、老人とも子どもともつかぬ盲いた不思議な男であった。彼は一行に「時の鳥の神話」を語る。
「かつてアクバールが創り出されたとき、ただ光のみが世界を領していた。そこへ時が現われる。それは卵の形をしていた。闇のように漆黒の卵である。次いで光がある生きものを孕んだ。好奇心旺盛なその生きものは卵を割ってしまう。卵から飛び立ったのは真っ黒な時の鳥であった。失敗が露見するのを怖れた彼は時の鳥に向けて弓矢を放った。弓矢は命中し、その衝撃で世界全体が反転してしまう。時の鳥の漆黒の翼は永遠にまで広がり、かくして夜が生まれる。時の鳥は消え去る瞬間に卵を生んだ。昼の日のように真っ白な卵である。そして再び同じ過程が繰り返される。生きものが白い卵から逃れ出た白い鳥を射止めると、今度は世界に昼が広がった。こうして夜と昼の交代が生まれ、それは時が終わるまで間断なく続けられることとなる。射手は倦むことなく弓矢を放ち続けるだろう。」
今、再び転覆しかかっている世界に秩序を回復しなければならない。
 神話を聞き終えた一行に、キスキルが時の鳥の卵の在り処を示す。それは闇のように漆黒の卵だった。それを手に入れるや、彼らはアクバールへの帰路を急ぐ。ラモールの復活まで残された時間はわずかである。
 アクバールへの最短の道を選んだ一行は、誇り高きジブラン人の住む「白い辺境」を通過する。一行を待っていたのは意想外の歓待であった。誇り高き貴族であるはずのジブラン人たちは今や伝染性の熱病に冒され、敵も味方もなく、生きているものを殺し、その肉を食らうばかりであった。
 なんとかその場を切り抜けた一行の前にはまだ長い道のりが待っていた。が、これから彼らを待ち受けるであろう苦難を前にして、旅は突如として終わりを告げる。アクバールから遠く離れた地で、マラが皆を待ち受けていたのだ。マラとの再会を喜ぶブラゴン。そんな彼にマラは衝撃の事実を伝える。そして始められるラモール封印の儀式。はたしてアクバールは救われるのであろうか… 
 あとは読んでのお楽しみということで…
 えー、とりあえず梗概を上に掲げてみましたが、どこまで語ったものやらという感じで、物語の主筋を拾う程度に留めてあります。現在『時の鳥の探索』は第5巻まで出版されていますが、とりあえず4巻までで一つのサイクルが終わりです。第5巻からは「Avant la Quête(探索の前史)」という新しいサイクルが始まっています。こういう出版形態はBDに多く見られますよね。日本のマンガでは一つの作品の中で、入れ子型に過去に遡るということがよくありますが、BDでは一つのサイクルが終わったあとで、その前史なりその後のエピソードなりに移ることが多いんでしょうか? 時間の統一ということが無意識的に行われているのかもしれません。この辺の端整なところは僕的にはちょっと物足りません。
 全体を通した印象としては、苦味のある青年‐大人向けのBDという感じでした。とりわけ2巻、3巻が優れていると思います。3巻なんて、僕は大好きですね。ただ、もうちょっと登場人物の心理に踏み込んでもらえると馴染みやすいだろうにということがあります。これは別の言い方をすると『時の鳥』が主に出来事に焦点をおいて語っているということだと思います。マンガと比べると非常に簡潔な語り方をしてるという印象があります。マンガ読みにとってはちょっと物足りない感があるかも。マンガだったら、同じ内容でも最低10巻ぐらいになりそうです。3巻にはリージュという寡黙なキャラが出てくるんですが、BDの簡潔な語りはこのキャラを活かすのには合ってると思いました。
 しかし、先にも述べたように現在進行中のBDのようなので、全体を見たらアッと驚くことになるかもしれません。5巻はブラゴンやマラの若かりし頃が描かれていて、興味をそそります。
僕は4巻でブルログが「巣の守護者は正しかった、キスキル…。俺は成長しなければならない」と、ジブランの館に残る決断をするあたりが好きです。
日本のマンガの過剰な演出に慣れていると、たしかにあっさりしすぎでもったいない気もしますが、その分、読み手の自由な想像に任される部分が多いとも言えますね。
僕も5巻は入手しただけでまだ読んでませんが、とりあえず若い頃のマラは可愛い(w
>ふくひまさん
やっと読みましたよー。たしかにちょっと切ない終わり方ですよね。十分日本語に訳される価値はあるかなと思います。どこかの出版社で訳しませんかね。

>日本のマンガの過剰な演出に慣れていると、たしかにあっさりしすぎでもったいない気もしますが、その分、読み手の自由な想像に任される部分が多いとも言えますね。

お! この視点は面白いですね。僕なんか過激なもの好きということもあって、日本のマンガの演出と比較して物足りないと感じてしまいがちですが、たしかにそういう考え方はありだと思います。

>とりあえず若い頃のマラは可愛い(w
同感ですねー。最初はペリースなのかと思っちゃいましたよ。ブラゴンも若いし、本編より華やかな感じがします。
 『La Quête de l'Oiseau du Temps(時の鳥の探索)』の続編シリーズ「Avant la Quête(探索前史)」の第1巻「l'ami Javin(友、ジャヴァン)」(Dargaud、1998年刊)、ようやく読みましたー。作者は前シリーズ同様、Le Tendre(ル・タンドル)とLoisel(ロワゼル)のコンビ、今回ロワゼルは原作にも関わっているようです。前シリーズでは、アクバルという国を救うために立ち上がった老雄ブラゴンと魔女マラの娘ペリースの冒険が描かれましたが、本シリーズでは、そのブラゴンの若かりし頃の姿を見ることができます。梗概は以下のとおり。

 「時の鳥の探索」のはるか昔、メディールの丘のこじんまりとした農園にブラゴンという名の青年が暮らしている。父が不慮の事故で死んでからは、彼と母親が農園をきりもりしていた。畑仕事や収穫、家畜の世話といった退屈な日常生活にうんざりしているブラゴンは、いつか冒険の旅に出たいという思いを心に秘めている。そんなある日、取り引き先の農園にやってきた彼は、一夜の宿りを求めに来たジャヴァンという名の青年に出会う。聞けば、自分と同年輩のその青年は、「泡沫のとばりの辺境」へ向かう1人旅をしているのだと言う。自由の身空で冒険を満喫しているかに見えるジャヴァンに、ブラゴンは大いに感化される。一緒に冒険に出ないかと誘われるブラゴンだが、家族に黙って、家畜を置いたまま出かけるわけにもいかない。ジャヴァンが「泡沫のとばりの辺境」へ向かう一方で、ブラゴンは農園に戻っていった。しかし、一旦火がついた冒険心を抑えることあたわず、結局彼は、その夜、家族の制止を振り切って冒険へと旅立つ。とりあえずはジャヴァンと合流することを目指したブラゴンだが、いきなり山中で盗賊たちに襲われてしまう。抵抗むなしく捕えられると、一味のアジトへと連れていかれ、地下牢に閉じ込められてしまう。悲嘆に暮れるブラゴンであったが、なんと彼はそこで一足先に出かけたジャヴァンと再会する… ブラゴンとジャヴァンの運命やいかに!? そして彼らは無事「泡沫のとばりの辺境」に到着できるのか?

 ということで、「友、ジャヴァン」紹介してみました。ここまでで全体の3分の1程度で、これからいろいろなことが起こります。ネタをばらしてしまうと、彼らは結局「泡沫のとばりの辺境」に辿りつくわけですが(当たり前か…)、そこからが物語の山場という感じです。前シリーズのヒロイン、ペリースのお母さんマラも若々しい姿で登場します。『時の鳥の探索』の第1巻なんかと比べると、ずっと読み易さが増しています。BDに慣れてきているというだけかもしれませんが、全く違和感なく読むことができました。絵にしろ、コマ割にしろ、レベルが上がってるんでしょうね。彩色も抜群! 物語的にもよくできていて、前シリーズを読まずにいきなりここから始めても全く問題ありません。前シリーズを貫いていた切なさみたいなものも健在で、この巻を非常に魅力的なものにしています。ユーモアの度合いが上がっているだけに、この切なさがすごく効いてるんですよね。1998年以降続きは出ていないようですが、この後どうなるのか非常に気になる… とにかく素晴らしい作品です!

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