ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

BDについてもっと知りたい!コミュの『Lincoln(リンカーン)』

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 Olivier Jouvray(オリヴィエ・ジューヴレ)原作, Jérôme Jouvray(ジェローム・ジューヴレ)作画、Anne-Claire Jouvray(アン=クレール・ジュヴレ)彩色『Lincoln(リンカーン)』第1巻「Crâne de Bois(渋面)」(Paquet[パケ]社、2002年)読了しました。先日まで帰国なさっていた ness さんに買ってきていただきました。なんと作者のサイン&イラストつき! ness さん、ありがとうございます! 名前を見てわかるように、作者は兄弟+奥さんだそうです。そしてタイトルですが、「Lincoln」ってのはフランス語の単語ではなく、おそらくこの作品が舞台になっていると思われるアメリカのかつての大統領リンカーンを指していると思われます。主人公自身は名前を持っていず、回りの大人から「Crâne de Bois(渋面)」と呼ばれていたんですが、寡黙な彼の性格からすると非常に皮肉なこの名前をあえて自分で採用したというようなことを述べている件があります。で、副題にもなっているこの「Crâne de Bois」ですが、これは辞書に載ってないんで自信ないんですが、「visage de bois」という表現があって、これが「冷ややかな顔」というような意味で使うそうなので、まあこんな感じかなということで訳してみました。正確な意味をご存知の方、ぜひ教えてください。ということで梗概は以下のとおり。

 20世紀初頭のアメリカ。大開拓時代の西部を思わせる町。主人公のリンカーンは娼婦を母として生まれ、父親の名前すら知らない。荒くれ者たちの間で育った彼は、周りからは「渋面」と呼ばれ、敬遠されつつも、やがて成人を迎える。ある日、彼は生まれ育った酒場で問題を起こし、放逐されてしまう。腹いせにこっそり戻って放火をしてみるものの、気分は晴れない。帰る場所を失った彼は放浪の旅へ。狩りをして飢えをしのいだり、修道院に泊めてもらったついでに盗みを働いたり… ある日、川で魚を獲っている彼のところへ神を名乗る老人がやってくる。特に驚きもせずに老人をあしらうリンカーン。あらゆることに無関心な彼に、老人は不死の力を与えてやろうと申し出る… 老人の言葉を信じるでもなく、彼は老人を連れ立ってそのまま旅を続ける。神を名乗る人物と出会ったからと言って、彼の行動が変わるわけではない。その行動はエスカレートしていき、列車強盗、銀行強盗… あらゆる悪事を働いていく。だが、こうした悪行は長く続くものではない。やがて警察官に捕えられ、彼は公衆の面前で死刑を宣告される。刑が執行され、埋葬されるリンカーン。が、その夜、老人が墓を暴いてみると、彼は息を吹き返していた… 2度目の生を得たリンカーンに、老人は正義のために生きてみないかと問いかける…

 ということで、『リンカーン』第1巻、紹介してみましたー。一読で理解しにくいところも多々あるんですが、読み直してみると、ああ素晴らしい… 絵柄とか色の付け方とか、だいぶ前に紹介した『LE COMBAT ORDINAIRE(日常の戦い)』(http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=3351391&comm_id=424387)に似た印象もあります。寡黙でポーカー・フェイスな主人公が淡々とすごい行動を起こしていくところがいいですねー。最初は乱暴なだけの主人公ですが、復活してから、面倒くさがりつつも、行動を起こす男に変わっていき、読んでいて感銘を受けます。基本的にユーモラスな感じなんですが(特に登場人物の仕草がいい)、それでも感動があるってのが日本のマンガみたいな感じかな。神さまもかわいくていいです。リンカーンを不死にする時に、なんかこうおまじないみたいな仕草をするんですが、それもいいし、あとはリンカーンの馬に乗せてもらえずに走って追いかけたりするところなんかも非常にかわいいです。悪魔と会話するシーンがあったりするんですが、そこもユーモラスでいいですね。悪魔からお金を借りちゃったりして…(笑) 『LE COMBAT ORDINAIRE(日常の戦い)』もそうですが、この辺の作品はキャラクターの造形などの点で日本のマンガに近いところにありつつ、それでもやはりちょっと違う感じがあって(何が違うんでしょうね。とりあえずマンガよりゆったりしている感じはします)、日本でも受けそうな気がします。

* セリフが少なかったので、吹き出しの中を訳してみました。右側はさすがに読みにくいかな…

コメント(2)

作画家ジェローム・ジューヴレさん本人のブログを見つけたので、一応のっけときます。http://www.kcs-production.com/jerome/index.php

ちなみに、『LE COMBAT ORDINAIRE』の作者マニュ・ラルスネさんのブログもおもしろいですよ。
http://tempsperdu.over-blog.org/
ness さん、リンクありがとうございます! 見落としてました… 『リンカーン』って舞台化されてるんですか!? すごいな… 『Le Combat Ordinaire(日常の戦い)』は1巻を読んだっきりですけど、すごく気になってる作品です。続きを読みたいし、なんなら訳してみたいなあ…

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

BDについてもっと知りたい! 更新情報

BDについてもっと知りたい!のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング