イーグルスファンコミュの相原和友、宮城ひと筋の野球人生／東北スポーツ

相原和友、宮城ひと筋の野球人生／東北スポーツ


「仙六」の呼び名で親しまれている仙台六大学リーグからプロ入りした選手を紹介する。

第４３回は東北福祉大から七十七銀行を経て、楽天に３年在籍した相原和友投手。

１メートル８６の長身左腕は高校、大学、社会人、プロとすべて宮城県内でプレーした。

大学時代はリーグ通算３勝。４年時の２０１１年秋に行われた明治神宮野球大会で好投した。

生まれ育ちは仙台市。宮城ひと筋で野球人生を送った１メートル８６の長身左腕だ。

気仙沼市にある東陵高時代はエースとして、２００７年春の宮城県大会で

同校初優勝の立役者となった。第１シードで臨んだ最後の夏は、

宮城大会３回戦で古川学園高に敗れ、甲子園の土を踏むことはなかった。

東北福祉大では、１年春の宮城教育大２回戦でリーグ戦に初登板した。

分厚い投手陣の中、救援で短いイニングの登板が多かったが、４年春の仙台大２回戦で初勝利。

同秋の仙台大２回戦では初先発し、８回１失点の好投で白星を挙げた。

リーグ戦通算は１３試合登板で２６回１／３を投げ、３勝０敗の成績だった。

相原にとって、大学でのハイライトは４年秋、２０１１年の明治神宮大会だろう。

２回戦の大体大戦、０−０の八回表一死満塁のピンチで救援登板。

後続を断つと九回もピシャリと抑える完全救援を見せた。

その裏に同じ東陵高出身の尾形裕介外野手（後にＪＲ東日本東北）が右翼へサヨナラソロ本塁打を

放ち、勝利が転がり込んだ。

この年の３月に東日本大震災があったことから、被災地出身の２人で

４強入りとメディアにクローズアップされたものだ。

卒業後は七十七銀行でプレー。大学時代は直球と曲がりの大きいスライダーだけが持ち球だったが、

社会人で変化球を磨いた。入行直後の公式戦でチェンジアップをマスターし、

その後もカットボールとシンカーを習得。直球は１３０キロ台だが、変化球は全球種が１２０キロ台と、

直球とほぼ差のないスピードで打ち取る投球術をつかんだ。

１年目の秋の日本選手権ではエース格として８強入りに貢献。

翌１３年夏の都市対抗野球では、日本製紙石巻の補強選手として出場し、

チームの初勝利と８強進出に貢献し、大会優秀選手にも選出された。

同年１０月のドラフト会議で楽天から７位指名を受け、

七十七銀行出身としては２人目のプロ選手となった。

ルーキーイヤーは１７試合に登板して防御率２・７９の成績を挙げたが、翌１５年はわずか２試合登板。

２軍戦でも精彩を欠いた。背水の３年目にサイドスロー転向。

活路を見いだそうとしたが、やはり２試合の登板にとどまった。

そのオフに戦力外通告を受けると、静かにユニホームを脱いだ。



育成２位・松本京志郎、楽天の絶好調男目指す！／東北スポーツ

あの「絶好調男」も認めた逸材だ！　楽天の育成ドラフト２位・松本京志郎内野手＝福島・光南高＝が、

現役時代に巨人で活躍した中畑清氏を目標に、育成契約から早期の支配下登録を目指す。

小５時に行われたソフトボール大会で、同郷の先輩にあたる中畑氏からプレーを絶賛された

高校通算３１本塁打の強打者。プロの世界で確かな足跡を残す。

１１月２２日に仙台市内で行われた楽天の新入団選手発表会見。

福島弁でたどたどしくも一生懸命に話す松本の姿に、会場は穏やかな雰囲気に包まれ、

笑顔があふれた。

「支配下に登録されるように、今すぐ練習したい。

自分は京志郎という名前に誇りを持っているので、『京志郎』や『京ちゃん』と呼んでほしい」

強肩強打を誇る１メートル７２の小兵内野手は、地元の英雄も認めた逸材だ。

小田倉小時代はソフトボール部に所属し、５年生の時に福島・矢吹町出身の中畑氏がソフトボール

大会に来場。その時、ティー打撃をしていた松本は中畑氏に「間がいいね」と絶賛された。

かつて巨人で活躍したスター選手からの賛辞は「ほめられてうれしかった」と松本少年にとって

大きな自信となり「プロ野球選手になりたい」という願望が芽生えた。

光南高時代は甲子園未出場で、全国的に無名の存在。

だが、楽天・上岡良一スカウトは「練習を見に行ったら、銀次（楽天）を見ているような感覚に

おそわれた。

彼の最大のセールスポイントは、しっかり振れること」と打撃力に太鼓判を押す。

普段は人気ゲーム「モンスターハンター」をこよなく愛する１８歳。

プロ入り後の給料の使い道を聞かれると「ある程度プロの生活に慣れたら、

来年発売のモンハンを買いたい」とおどけて、周囲を笑わせた。

サッカーのポルトガル代表ＦＷクリスティアーノ・ロナウドと米俳優のトム・クルーズ似のイケメンで、

スター性は十分。梨田昌孝監督の印象を聞かれて「背中からあたたかいオーラが出ていた」と

珍発言が飛び出すなど、天然キャラも魅力だ。

「いずれは楽天の中心選手になれるような活躍を残せるように、

１年目からしっかり体を作って頑張りたい」

目指すは早期の支配下登録と１軍出場。福島が育んだスラッガーが、プロの世界で大きく羽ばたく。　





楽天育成２位・松本の母、息子の成長喜び「夢のようです」／東北スポーツ

楽天の育成ドラフト２位・松本京志郎内野手＝福島・光南高＝が、

現役時代に巨人で活躍した中畑清氏を目標に、育成契約から早期の支配下登録を目指す。

小５時に行われたソフトボール大会で、同郷の先輩にあたる中畑氏からプレーを絶賛された

高校通算３１本塁打の強打者。プロの世界で確かな足跡を残す。

松本は１歳になるまでに６度も入院するなど、幼少時は体が弱かった。

母・三枝さんは「夢のようです。あんなに病弱だった子が…」と息子の成長に目を細めた。

父・典明さんは「バントでも代走でも、チームのために監督さんやコーチの指示したことが

何でもできる選手になってほしい」とプロでの活躍を願った。