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児童文学YAポータル設営準備室コミュのヤングアダルト(YA)とはなんでしょう。

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「ヤングアダルト」作品ってなんでしょう。

出版界、読書界での使われ方は多様で、どんな要素を持っている作品がヤングアダルト(以下、YA) なのかとは、はっきり言いにくい現状です。対象年齢でも、ジャンルの輪切りでもなく、僕には、ちょっとした「気分」のように思えていて、この「気分」を満喫したくて、YA作品を読んでいるようにも思います。

大晦日。一年の終わりに「(わたしの)小さな世界は、小さなままだったか?」と自分自身に問いかける、交通事故で夭逝した中学生の女の子の日記(光吉智加枝さんの『だめの子日記』)を、同い年の頃に読んで、僕もまた、年の瀬になると、そう自問し続けてきました。あれから、何十年か経っているのに、いまだに、そうつぶやいている。多くを忘れてしまってはいるけれど、あの年頃の物思いは確かに心に刻まれていて、時折、胸の奥にひらめく痛みに、呼び覚まされる感覚があります。小さな世界の小さな自分は、未だに大海を知らないままですが、それでも、いつか大きな世界と対峙できる日がくるのかも知れない。永遠の予告編のような今を生きながら、来るべき日のために心を養っている。目的地のない冒険は永遠に続きます。終わりのない旅の中で、全てを知ることは難しいけれど、感じとる力は無限に鍛えられる。だから、本を道連れにして、多くを読み、考え、感じていきたいな、と思っているのです。自分にとってYAとは、はっきりと言葉で説明されないけれど、とても大切な心のありかたに触れたもので、その感覚がこめられた、物語によって物語られるサムシングだと思っています。

世界とのあやういバランスをとりながら、かろうじて立っているのは、児童文学の中の子どもたちだけではなく、いい加減、大人になった僕自身の状態でもあるのかも知れません。戸惑いながら、扉をすこし開けて、その向こうにある明るい世界をのぞきこんだまま、まだ踏み出そうとしていない。『空想癖と孤独癖が強くて、いつもうわの空で、注意不足を叱られていて、自分が子どもなのに子どもが嫌いで、子ども扱いされることはうんざり。友だちといえば、ちょっと変わった大人や老人しかいない。けっこう、他の人から同情されるような境遇にいたりするんだけれど、そう悲観的にも、感傷的にもならず、どこか遠くにいきたいな、とか思いながら、結局、どこにもいかなかった』。もし、そんな、ちょっと変わり者で、学校のハズレ者で、オトナコドモだった貴方が、あの頃の「気分」を、今も抱えられているのなら、是非、読んで欲しいな、と思う作品が沢山あります。そして、今、現役のコドモオトナやオトナコドモとして、生きにくい世界を生きている貴方にも。なにもせず、なにも変わらなかったけれど、いつか「小さな気づき」だけで世界がひっくり返されてしまうことがある。そんな大人への成長の季節の前夜の気分を共有できたらと思います。いい加減、大人なんだけれどね。YAレーベルの作品や、児童文学作品を中心にして、皆さんと、そんな気分について話をしながら、ヤングアダルト作品や児童文学を一緒に楽しめたら、嬉しいです。

・・・ということで、このトピックでは、お好きなように、ご自分にとってのヤングアダルト作品の定義や、魅力を語ってください。

コメント(5)

私が小学校の、たしか高学年の頃だったと思いますが、週に一度くらい行ってた市立図書館に「YA」のコーナーができて、たぶんそれではじめて「ヤングアダルト」というのを知ったのだったと思います。
時間の記憶が正しければ、1980年前後。

そこの棚には、児童文学とよばれる本より、ちょっと上の年齢をねらったような小説が並べられていたように思います。それだけではなくて、私がよくおぼえているのは、高文研(http://www.koubunken.co.jp/)の、本の世界の「中学生日記」みたいなやや熱い本もならべられていました。「中学生日記」の本もあった気がします。ちくまのプリマ-ブックスみたいなやつ、昔のだと少年図書館みたいなのも。

この棚から私はずいぶん本を借りて読んだので、あの市立図書館の棚にあったようなもの、が私にとっての「ヤングアダルト」の根っこだろうなと思います。

なので、私にとって「ヤングアダルト」は、必ずしも小説、文学、物語だけではないです。

最近のだと、理論社のよりみちパン!セや、ちくまのプリマー新書みたいなのも(これらのシリーズにも小説は多少含まれていますが)、私にとっては「ヤングアダルト」の棚に入る本です。

さかのぼれば、「アンネの日記」も、私にとってはこの棚の本。

・・・・・というようなことを書いたらいいでしょうか?
ヤングアダルト(YA)とは、何か。私が持っているイメージを
言葉で表すのは難しいのですが・・。
このジャンルに惹かれるようになったのは、まず、自分が親になったことが
契機です。子どもの成長とともに、絵本、児童書、そしてYAとたどってきた過程で
再び、あの頃の痛みに出会ってしまった。自分の中にある、ずっと変わらず
生き難さを感じている部分、そして、子どもと共に感じる、今の時代の
生き難さが、二重写しのように私の中にあります。
そして、仕事の中で、触れる子どもの現実が、段々息苦しくなっていることに
危惧を覚えています。自由なようで、がんじがらめな今の子どもたちに
心が自由であることを知ってほしい。

胸の中に、膝を抱えて坐りこんでいる、女の子(厚かましいですが)。
彼女は、どうもこの世界と折り合いが悪い。
人嫌いで、人見知りで、尊大で、臆病で。
その癖、人一倍、憧れは強い。美しいもの、まだ見ぬもの、はるかな、この手に
捕まえられないものへの憧憬で、すぐに離人感に囚われる癖がある。
ほんとに困った子なんですが、どうも、この子は、やはり自分の感性の
芯であると思います。大阪のおばちゃんとして、逞しく生きている一方で
この変わらないものがある事を、私はYAを読みながら確認しているのかも
しれません。

YAは、私としては、生き難さや痛みと切り離せないものだと思っています。
その痛みと共に生きていくための、心のともしびが、本を読むことなんですね。
この世のどこかに・・いや、この世以外のところかもしれないけれども
それはそれは美しい世界があって、そこには、自分がいつも痛みのように
胸に抱いている憧れを満たしてくれる場所が、あるに違いない。
一人であることを、引き連れて、そんな憧憬と共にする心の旅が、私の
読書です。多分、永遠に満たされないままに終わる旅かもしれないんですが
このまま「満たされないこと」も、心の原動力になっているのかもしれません。
目に見えないもの、手に取れないものが一番大切なことで
それを教えてくれるのは、「本」という小さく瞬いている、かけがえのない
光・・ともしびです。 ともおさんも書いてらっしゃいますが、その「気づき」、
出会いが、YAの要素の一つだと思います。

生き難い「今」を生きているリアルタイムの子どもたちにも
そのともしびを知って欲しい、という願いがあります。
読書は、痛い自分の心を、解き放つこと。
本という心の友を持つことで、息をすることができて、「明日も、まあ
なんとかやっていけるかも」と、楽になれる時があって欲しい。
親の一人として、そう願っています。
皆さんと語り合いながら、YAや児童文学を楽しみながら、そういう
役割も果たしていければいいな・・と思っています。


私にとってのYA、私がYAに求めるもの…難しいですが、試しに書いてみます。
子どもの頃って、生き難さはあっても世界は安定したものだと思っていたように思います。子どもは子どもだし、大人はずっと大人だし。

でもあるとき、世界は不安定なんじゃないか?世界は嘘ばかりなんじゃないか?
…世界が揺らいでしまう時期がきます。ずばりYAシーズン!?
周囲に問題があるから自分が揺らぐのか、自分が揺らぐから周囲が揺らぐのか、本人にはまったくわかりません。家庭も安住の地ではないし、社会は誤魔化しで成立しているみたいだし、自分だって昨日思っていたことと、今日感じていることは違うし。美しいものと醜いものに交互にひきつけられる自分って何だ。
いや、そもそも自分に何かを感じる能力なんてあるんだろうか…?ぐらぐらです。

この時期の実際の読書や、YA期の人々に向けた本は多種さまざまあると思いますが、そのなかで「世界って揺らぐんだよ」とボーーーーンと書ききってしまうのがYAのように思います。

先日、『若おかみ』最新刊を読んでいました。12歳の少女の恋愛模様なんかがうまく描かれていて楽しいのですが、YAではない。何故?全員が同じ基盤の上に立っていて、ちゃんと相手と言葉が通じるから。心の葛藤はあっても世界との軋轢は微少。言葉が届かないもどかしさ、言葉が伝わってこない孤独、かといって手を伸ばせない意気地のなさ、暴走する自意識−そんな八方塞がり感もYAには欲しいです。

もうひとつ。八方塞がりなだけなら、大人向けの本にだっていっぱいあるわけで、出来るならYAには、そこをいずれ抜けていけるのではないかと思わせる一抹の期待や、その時期を単なる暗黒時代にさせない一抹の爽やかさを内包していて欲しいとも思います。それは自分がぐらぐら期を脱して大人になったから、というまっとうな理由と、「泥沼安住の悦楽は大人になってからのお楽しみよ」という嫌な理由のふたつからなのです。

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