片岡義男主義コミュの吹いていく風のバラッド

２０数年前、友人に薦められて読み始めた片岡氏の最初は、
このタイトルか「美人物語」であった。
どちらも気に入りその後の片岡ワールドにどっぷりはまるきっかけとなった。
しかし、あえて言えば、このタイトルのほうが、
スナップ写真のような、BGMのような、散文詩のような特徴が出ている気がする。

２杯のコーヒー
濃紺のショーツ（黒や赤などではないが大人の色）
バックしたといわず、ギアをリバースにいれた
気圧配置からくる気候描写
短い会話だけで構成される（音読すると不自然だが）
アメリカンな小物達
夏と少年と老人

などなど、短い文章にびっしりエッセンスがつまっている。

コメント(11)

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[2] mixiユーザー 09月26日 02:46

須磨の海で、貝殻と一緒にパチリ★
片岡義男さんは、少しの文字で、雰囲気をつくる天才ですね～(*^-^*)

[3] mixiユーザー 03月08日 23:32

吹いていく風のバラッド

NHKーFM ラジオドラマで（20年近く前です）
声の俳優は　銀河万丈さんと、島本須美さん。
銀河さんの男らしい声と、島本さんのしなやかな声が、
僕にはとても新鮮で、憧憬を誘う風景でした。

多感な中高生の時、こんな大人になってやる！！とか思って、
そんな思いも忘れて20代が過ぎ、
今はちょうど30代。
片岡さんの小説のような「時間の過ごし方」、
憧れつつ「温かいコーヒー」で楽しんでいます。

[4] mixiユーザー 03月09日 01:12

最初に買ったのが、この一冊でした。
インクの色などが他の文庫本と一線を画すところがあり、
それがすごくお洒落で素敵ですよね。

3:ハイネケンさん＞
そんなラジオドラマがあったとは、知りませんでした。
聞いてみたかったです。

[5] mixiユーザー 03月10日 20:19

LUMさん＞

ラジオドラマのテープは少々あるのですが、、、、再生プレーヤー探してみます。

あの文字は褪色したのかと思ってました。
すてきなデザインですね。

[6] mixiユーザー 06月02日 23:57

はじめまして。
まさかこんなトピがあるなんて、驚いています（笑）。

特に、１１番が好きです。

こんな絵に描いたような？気障で、出来すぎた男女の別れ方があるんだろうか、と読んだ当時は軽く憤慨したけれど、感傷的な演歌的な感情部分がまったくない男女の別れの場面、そのシンプルでクールで冷徹なまでの情景描写が、その雨の別れのシーンやイメージが、何故かいつまでも鮮明に残っています。

まさに小説のような別れのシーンに、苦笑しながらも酔えるのです。

素敵ですネ。

[7] mixiユーザー 06月03日 11:50

３年ぶりのコメント、トビ主としてはうれしいです

＃１１を数年ぶりに読み返してみる

ワイパーの動きだけで１０行近い場景描写

口に出すと陳腐だが文字を追うとやたらかっこよく、いつか使ってみたい台詞

「たまには思い出だしてね」
「とんでもない」
「どういうこと？」
「いつも君のことを思ってばかりだから、たまに思い出すなんて器用なことは、できっこない」

そして最後はお決まりの
「熱いコーヒー」
「2杯、いっしょに、お願い」

渋い

[8] mixiユーザー 06月03日 23:53

「たまには思い出してね」
と別れ際につぶやく美人とは、どんな女性だろうか？と想像する。しかも、車を出て行こうとする彼に向かって手をさしのべ、指先が彼の肩に触れ、そして下へすべらせて彼の手を握り、「、、、気をつけて、、、、」と囁くのである。

別れる、という情感には理性とももに距離を保ち心のなかで訣別していて、すでに整理がついている、もう決めている、のだ。その揺るがない気持ちの余裕から放つ、相手男性を慮るセリフなのだろう。　おそらく、彼女は、彼にはもう会わない。彼女から彼に会うことは二度とないであろう。これっきり、のはずである。彼を、男性として、好きなのに、嫌いではないのに、別れる、と決めたのである。

最後の一言
「二杯、いっしょに、お願い」
これもまた決まりすぎているのだ。解説するほど野暮なことはないが、このセリフも彼女の習慣から出た言葉とするには、すこし不自然さがあり、別れた男性への気持ちの反映があるのか、全編を通してクールな美人が、最後に唯一みせた、断ち切れない感傷として顕われた部分ととるのか、どうなのか、、、なんなのか、、、そこらへんがいつまでも読者にとって謎として残り、絶妙なバランスでたもっている。

＃１１　　
大好きですヨ（笑）

[9] mixiユーザー 06月04日 12:08

「吹いていく風のバラッド」
には全２８扁中、コーヒーが出てくる話が１２扁（も）ある
しかもその中で７編は２杯めのコーヒーががでてくる

そうすると＃１１の「２杯のコーヒー」も片岡氏の好みからくる
彼女にとっての単なる日常かも知れないが、
こと＃１１に限って言えば、ぴょん２氏の言われるように２杯目は
「彼の分」
かもしれない

野暮を承知で・・・

[11] mixiユーザー 06月04日 21:04

吹いていく風のバラッド、私もとても好きです。
今日、コーヒーを2杯飲みました。

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