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Steve HoweコミュのPULLING STRINGS TOUR ' 95

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今から約10年前に Steve はソロでワールド・ツアーを行い、94年から英国を初めとするヨーロッパ各地、アメリカ、南米を回り95年1月に日本での来日公演を行っている。大阪と名古屋が一日づつと東京が二日間の計4公演が行われ、私は東京公演に行ったのでその様子を書いてみよう。

1995年1月21日 "渋谷・クラブクアトロ"

会場は、90年代から流行りの中規模スペースのスタンディング形式。当時Steveは、スイス人のポール・スーティン(Key)とのプロジェクトアルバムを2枚発表間近で、彼と来るのか? それとも息子達ディラン(Ds)、ヴァージル(Key)と来るのか? という予想をしていたのだが、ステージを見るとドラムもキーボードも存在しない。あるのは、5台のギターとスタンド・マイク1本と最小限のエフェクト・ラックのみ。そう、Steveはたった一人でのライヴを演っているのだ。

Luck of the Draw をBGMにSteveがステージ右手から手を上げて登場! と同時に会場からもの凄い拍手と歓声。そして、スタインバーガーの6弦エレキを抱えて準備し、BGM 終了と共にオープニングは、Bareback というスタジオ盤では未発表の曲で、ミディアム・カントリー調の軽快な曲である。Steveは、単にメロディやコードを弾くのではなくコードにもメロディを表し、ベース音も同時にプレイするという、まさに一人多重奏のようである。そして、実にリラックスして演奏している。演奏が終わると「Thank you,Tokyo〜!」と、共にとても元気に少し長めのご挨拶。ようこそSteve!

初めて聴く Misty は、昔のジャズ・ピアニスト、エロール・ガーナー作曲の有名なスタンダード・ナンバーだそうで、エフェクターでテープの逆再生をしているような効果音を出していた。

Steveによるアコギとフィル・スペルディングによるべース、スチュアート・エリオットによるドラムのテープによるバッキングが流れ、シンバルが心地よいジャズの5曲目は、Sweet Thunder という初披露の曲だ。Steveは「ジャズは非常に可能性があるテリトリーで、ギタリストとしての自分にとってゴールはジャズだと思ってる」と言っており、サウンドはしっかりと彼の世界を築いている。

Steveは、エレキを置き、シャーパックというオランダ人の手工製アコースティック・ギターに持ち替える。と同時にオーディエンスから盛大な拍手! 彼のアコギ・プレイはとても聴き応えのあるものなのだ。Steveは、エフェクト・ラック内のデジタル・チューナーとにらめっこしチューニングを始める。この頃から目がとても悪いようで、目を細めて時間を掛け調弦していた。

Cactus Boogie が終わるとチューニングをし、「GOING FOR THE ONE アルバムの中から演るよ」と言い Awaken 最初のアンサンブル・ギター・パートを演奏する。10秒位演り、今度は Parallels の出だしを口ずさみながらこれも10秒位演る。かと思えば Wonderous Stories のVoの出だし部分をメロディと共に15秒位演奏。
Steveは、「これじゃない、これじゃないよ」と言い Going For The One の出だしスティール・ギターの部分を5秒程演奏。「実はこの曲でもなくてほんとはこれだよ。This is Turn Of The Century」と言い9曲目が演奏される。
イントロのあのギターワークはスタジオ盤通りで痺れもの。もちろんVo付き。歌の部分のギターはスタジオ盤とは異なり、コード・ストロークを織り交ぜて、決して上手くはないけど一生懸命歌っている。間奏の手前、"I'm sure we know" のあとに(間奏とサビのVoはカットされ、ちょっぴり残念だったが)エンディングのギター・パートへ移行する。ここもスタジオ盤通りでとても綺麗だった。私の大好きな曲なので感激もの!

今度はスタインバーガーの12弦エレキに持ち替える。
13曲目、Steveは「『GTR』レコードからの曲を演るよ」と言い Sketches In The Sun を演奏。ピックで低音部のベース・アルペジオを弾き、薬指で高音部のリード・メロディを弾くクラシック奏法だ。リフの展開が実に自然な感じで幾度も変化し、まるで何本ものギターが一緒に歌っているかのような素晴らしい盛り上がりをする。アメリカン・ツアーではアコギで演奏されているが、この曲はサスティーンを生かす意味でエレキの方が合っていると思う。まさに一人多重奏だ。ここで12弦ギターを置く。

Steveは、スパニッシュ・ギター(クラシック・ギター)に持ち替えチューニングをしながら何やら色々喋る。Steveがこんなにお喋りな人だとは思わなかった位とにかくよく喋ってた。Steveは、このギターもとても大切にしているようで、レコーディングやツアーでも愛用している。

16曲目は、1st.ソロ・アルバム『BEGINNINGS』のタイトル曲 Beginnings で、アルバムのスタジオ盤ではオーケストラを交え、とてもカントリーやロックを歩んで来た人が創作したとは思えない程、クラシックしている。とても美しい曲なので一聴する価値はあると思う。
このライヴでは、スタジオ盤の途中から演奏されており、どうやらこれがオリジナル・バージョンのようだ。

18曲目は THE ANCIENT 中間のスパニッシュ・ギターの部分をほぼスタジオ盤通りに演奏。あの東洋的な独特のあるフレーズを聴かせてくれて、Voパートの部分は、VoリフとGリフが全然違うのだがSteveはしっかりと歌っていた。アメリカ公演と違うのは、このパートの後のバンド・アンサンブルの部分も最後まで演奏をしていた事でエレキ・リフも忠実にギターのボディをパーカッション代わりに叩きながら実に凄くてお見事だった!
因みにこのスパニッシュ・ギター部分のタイトルは Leaves of Green という。(Steveのオリジナル音源だね)

19曲目は、Classical Gas. この曲はチェット・アトキンスを初め、多くのカントリー・ギタリストに演奏されているとても有名な曲で、ベンチャーズもよく演奏しており、実はリックもYES加入前にカバーしている。ベースとタンバリンによるバッキング・テープが流れこれに合わせて演奏され、リズミカルで何度もイメージが変化する軽快な曲だ。ここでスパニッシュ・ギターを置く。

Steveは、スティール・ギターを取り出すと共にオーディエンスから拍手と歓声が上がり、セットを始める。
彼の在籍したYES, ASIA, ABWH でのアルバムやステージでも必ず演奏される程アコギと共にもう一つの顔ともいえる重要な楽器である。

22曲目は、「RELAYER からの曲を演るよ」と言い Soon が演奏される。正確には、Soon 3分位手前のアンサンブルパート部をスティールのみでアドリブでしばらく弾き、アコギのバッキング・テープが流れスタジオ盤通りの演奏が始まる。
Vo をとっている時は、時折目を瞑り、右手にはピックを、左手にはスティール・バーを持ったまま、両手をガッツボーズでしみじみ歌い上げていた。間奏やエンディングもスタジオ盤通りのアレンジで、もう、お見事としかいいようがない。
オーディエンスからは、大歓声と拍手が送られる。この曲もとても好きな曲なので、もう感涙ものだった。
ここでスティール・ギターを後ろに下げ、再度アコースティック・ギターに持ち替える。

24曲目は、YES『UNION』から Masquerade. この曲は、70年代後半に作られたもので、80年にスパニッシュ・ギター・ソロで録音したのが最初で、91年グラミー賞の[ベスト・インストゥルメンタル]にノミネートされたミディアム調の明るい曲。

25曲目は、初披露の Second Initial. 2番目の息子が生まれた時、どうしてもミドル・ネームが思いつかなくて、代わりにこの曲を"Second Initial"と名付けて彼のミドル・ネームにしたそうである。

最後の曲 The Vally of Rocks が演奏され、会場の大きな拍手は、"もう一曲!の手拍子"に変わる。しばらくして、Steveは笑顔で登場。

Steveは、「カントリー・チューン CLAP! 」と言いアンコール1曲目を演奏する。この曲は『THE YES ALBUM』(71年)に彼がYESに加入した当時(70年)のライヴ演奏が収められており、これ以降もステージでは十八番として本人も楽しみ、そしてファンにも愛され続けて来た。本ライヴでは、さすがに25年も演奏されているだけあって熟練と躍動感をを感じるものがあった。 会場も一体となり”CLAP!
Steveは、「Thank you ! アリガト、アリガト(この通り日本語で)Thank you !」と言い、笑顔でとても嬉しそうな表情だった。

エレキの6弦に持ち替え、「もう一曲いくよ!」と言いバッキング・テープのオケが流れる。アンコール2曲目は、Blinded By Science.

そして「Thank you ! ASIA からの曲を演るよ!」とハイ・テンションなMCと共にアンコール3曲目は、Heat Of The Moment.
会場のオーディエンスも両手を上げ手拍子と共にサビの ♪ He-at of the mo-ment ♪ のフレーズを一緒に歌ったのだった。

Steveは、アコギを抱え「YES から演るよ!」と言い、♪ポ〜ン トゥルン〜〜〜♪ と、あのハーモニックス音が流れる。
アンコール4曲目は、Roundabout. もちろん、歌も歌いレコード通りの演奏のイメージをギター1本でも上手く再現していた。
Steveは「Thank you ! 」と共に手を振り、鳴り止まぬ大拍手と大歓声の中に fade-out した。

Steveと人生の一部を共に過ごせた事を感謝し、私にとっては忘れる事のないとても素晴らしいライヴだった。
また、是非日本へ来て欲しい! ありがとう、Steve!

SET LIST

【 Electric Guitar 6-strings 】

BAREBACK
DOROTHY
MEADOR RAG
MYSTY
SWEET THUNDER

【 Acoustic Guitar 】

THE GLORY OF LOVE
WINDY AND WARM
CONTRY MIX
CACTUS BOOGIE
TURN OF THE CENTURY
DIARY OF A MAN WHO DISAPPEARED

【 Electric Guitar 12-strings 】

EVERY TIME YOU LOOK OVER YOUR SHOULDER
SKETCHES IN THE SUN

【 Spanish Guitar 】

MOOD FOR A DAY
HERITAGE
BEGINNINGS
CORKSCREW
LEAVES OF GREEN ( EXCERPT FROM THE ANCIENT )
CLASSICAL GAS

【 Steel Guitar 】

RARE BIRDS
RUNNING THE HUMAN RACE
SOON

【 Acoustic Guitar 】

RAM
MASQUERDE
SECOND INITIAL
THE VALLEY OF ROCKS

ENCORE

CLAP【 Acoustic Guitar 】
BLINDED BY SCIENCE【 Electric Guitar 6-strings 】
HEAT OF THE MOMENT【 Electric Guitar 6-strings 】
ROUNDABOUT【 Acoustic Guitar 】

写真左 : CDのNOT NECESSARILY ACOUSTICより
写真中 : 来日時のギターと機材 音楽誌より
写真右 : このライヴのチケット

コメント(10)

このPULLING STRINGS TOURの様子は94年アメリカ・ツアーでのCDで聴く事が出来ます。

写真左 : NOT NECESSARILY ACOUSTIC  USA盤 HERALD 012-2
写真右 : LIVE IN AMERICA   国内盤 FLAVOUR FVCK-80105
わたしめも観に行きました〜。ぴあの8番だと前から
4〜5列目ですね〜。私もその辺で観てました。
河野のギターを紹介する時「メイド・イン・ジャパンっ」
と野次っているのは私です。ちなみに東京2日目には
スケッチ。イン・ザ・サンの直前のチューニング・タイム
に「テル・ミー・スティーヴ!!6thストリング・
ドロップDチューニング??」と野次って「コイツは
チューニングをチェックしてやがる〜」とレスされました。
(この日のブートや音源を捜してるんですが、どなたか
お持ちじゃないっすかね〜??)
懐かしい〜スチールの時に「ヴォルチャー・イン・ザ
・シティ」と言うABWHのシングルB面曲も演って
ましたね〜スティーヴはわが師なので、このコミュ
嬉しいです!!よろしくです〜!!
東京2日目の終演後の出待ち写真です!!
これは、これはNUNOさん、こんにちは。
こんなところでお会い出来るとは思ってもみませんでした。
昨年2月のハニフラではお世話様でした。NUNOさんは憶えてらっしゃらないでしょうかね?
NUNOさんもこのライヴに行かれたんですね。私は向かって左側のスピーカー側でしたよ。
2日目は秘かに Steve と会話をしてたんですね。
随分親切に解説してくれるお客だと思われた事でしょう。
マル秘音源は今のこの時代は難しいでしょうかね?
写真ありがとうございます。こちらこそ宜しくお願いします。
パコさん〜あぁ〜あの時のっ!!
覚えてます。
あたしめのくだらない親父ギャグにあたたかい
レスをくださった〜
スティーヴは世界で一番好きなミュージシャンです。
何卒よろしくお願いいたします。
こんなコミュがあったのですね。僕はスティ−ブハウ日本で物凄ーく過小評価されていると思っているので嬉しいです。
>>[1]

古いトピックを掘り返してスミマセン。このライブの情報を検索していて辿り着きました。
私も、このライブを観に行ったのですが、最後にMy White Bicycleを演奏して、とても盛り上がったと記憶しています。東京は2Daysだったので、違う日に観に行ったのかもしれませんが・・・。



師匠のボーカル味わい深かったですね。詳細な解説で記憶が鮮明に思い出されてきました。
どうもありがとうございます。
>>[7]

どういたしまして。 読んで頂き、尚且つレスを頂いて光栄です。
これはトピックというより、mixi以前に忘れないようにと書き留めておいたライヴレポですね。
私が今まで行ったライヴ・コンサートの中でも、一番想い入れと印象のある素晴らしいものです。
本当は、日本公演はこのツアー・タイトルでは無かったのですが、94年のUSA公演がこのタイトルだったので、勝手に付けてしまいました。
ギターを愛する彼らしい名付け方ですね。
会場もライヴハウスだからこそ、味わいのあるものだったのかも知れません。

選曲は、私にとってとてもベストなものでした。
私は彼の個性に魅かれている事を、改めて思いましたよ。
東京2日目は、Close to the edge を演ったそうですね。
2日目も行きたかったです。
もう一度、ソロで来日して欲しいですね。

YouTube、ありがとうございます。
Steve 若いですね〜 るんるん
私が観に行った日のセトリ・・・だと思います。ネットで拾いました。
備忘録ということで…

BAREBACK
DOROTHY
MEADOW RAG
MISTY
SWEET THUNDER
THE GLOLY OF LOVE
WINDY AND WARM
COUNTRY MIX
CACTUS BOOGIE
TURN OF THE CENTURY
DIARY OF A MAN WHO VANISHED
LOOKING OVER YOUR SHOULDER
SKETCHIES IN THE SUN
MOOD FOR A DAY
HERITAGE
BEGINNNINGS
CORKSCREW
exerpts from TALES FROM TOPOGRAPHIC OCEANS
CLASSICAL GAS
RARE BIRDS
RUNNING THE HUMAN RACE
SOON
RAM
MASQUERADE
SECOND INITIAL
THE VALLEY OF ROCKS
THE CLAP
BLINDED BY SCIENCE
HEAT OF THE MOMENT
CLOSE TO THE EDGE
MY WHITE BICYCLE
クリススクワイアの訃報にショックを受け、いろいろ見ていたら、ここを見つけました。

トピ主さんの書き込みがこのライブから10年後、私の書き込みが20年後という凄い時間の流れです。

1995年はまだインターネットが普及しておらず、windows95の発売は年の暮れでした。
地方に住む私には音楽雑誌で見逃せば都会のライブの情報は知りようがありません。
スティーブハウが単独で日本に来てライブをやったことすら知りませんでした。
1995年の夏頃、度々東京への出張があり、帰りに西新宿の海賊盤街を回っていたら「1995年1月21日 渋谷クラブクアトロ」の海賊盤CD-Rがあり購入しました。
当時CD-Rが珍しく、プレス盤ではないこの物体は何なのか疑問を持ちましたが、CDプレーヤーで普通に再生できたことを覚えています。
この海賊盤はどこに片付けたのか行方知れず。

結構良いライブだったんだなという印象を持ったので、大雑把ですが内容は覚えています。
スティーブハウのギターの上手さを認識させられ、数曲で歌い、ラウンドアバウトの弾き語りにも驚きました。
曲間のスティーブハウの英語の会話は何を言っているのか英語が出来ない私には理解できませんでしたが、観客の皆さんは反応している歓声が入っていました。

その後もスティーブハウは日本でライブをやりたかったらしい話しを聞いたことがあります。

現在、私はイエスバンドでギターを弾いてます。

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