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林亭とその周辺コミュの大江田信さんヘのインタヴュー前編

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■林亭36年ぶりのニューアルバム発売記念といたしまして、大江田さんにインタヴュー致しました。とは言っても、こちらから質問事項を列記し、大江田さんに答えていただくという体裁をとっています。

大江田さんには、こちらからの一方的なお願いに快諾いただいたことを、この場を借りまして心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

林亭のファーストアルバムがオリジナル仕様の紙ジャケでMIDIより4/4に再復刻される模様です。当時お二人が、(今もだと思いますが)敬愛してやまなかったFOLKWAYSの意匠へのオマージュとなっています。ぜひ、お求めください。

         **************

●まずは、36年ぶりとなったセカンド・アルバムの録音を終えて、率直な今の気持ちを聞かせてください。

 満足のいくものが出来上がったと思っています。レコーディングは楽しい日々でした。


●林亭の登場は衝撃!でした。それは、それまでの日本のフォーク&ロックとは違う”新しい息吹と鼓動”を感じた他になりません。シュガーベイブや鈴木茂とハックルバックのように。共通しているのは、洋楽の音楽的素養を背景に特定のアーティストの信奉者、フォロワーにならずにあらたな視線を持って切り拓いていく人たちだったということ。それだけに、短命に終わった活動が残念でたまりません。

 お褒めいただくことは大変にうれしいですが、自分では客観的な評価は出来ません。ホントーによくわからないのです。
 大学卒業を機にボクが就職したことが、林亭の解散の直接的な原因です。その後、レコード会社で働きました。レコード会社で働くことは、ぼくの夢の一つでもあったので、夢に向かって前に一歩進んだという気持ちもありました。

●林亭を語るキーワードのひとつに音楽的な柔軟性があると思っています。これは、大江田さんの音楽評論他に関する記述を拝読しても明らかです。若きお二人がサイモン&ガーアンクル、PPMに影響を受け、グループを組まれたことはつとに知られる話です。フェイヴァリット・アーティストを挙げていただけませんか?できますれば、年代別に述べていただきますと、有り難いです。いくつでも結構です。

P,P&M
ウィーバース
ルーフトップ・シンガーズ
イージー・ライダース
レ・トルバドール
サンデー・デニー
高田渡
佐藤博
小室等
中川五郎
律とイサト
ボブ・ディラン
ニーナ・シモン
アニタ・カー
ジム・クエスキン・ジャグ・バンド
ビートルズ
ドッグ・ワトソン
ニュー・ロスト・シティ・ランブラーズ
カントリー・ジェントルマン
ジョン・ヘラルド
ハンク・ウィリアムス
鈴木慶一
松田幸一
ポール・サイモン
ロス・アンダリエゴス
ピーター・ムーン・バンド
ギャビー・パヒヌイ
ロイ・オービソン
エディトゥス

 思いつくままに挙げました。高校から大学くらいまでの間に好きになった人の名前が、すんなり出てきます。それにしても、まだ抜けていると思います。最近は物忘れがひどくて。 
 今の一番のお気に入りは、南米コスタリカのバンド、エディトゥスです。


●最近になり再び「林亭」名義でのライヴ、ツアーも開催されるなど再結成への予兆はあったと思うのですが、新アルバム制作!とはファンにとって嬉しい限りです。
再び、”歌う現場”へと復帰されたことの最大の要因は何だったのでしょうか。

 
 音楽活動を始めたきっかけは、望んでくださる方がいたからです。
 また佐久間くんが、再開に向かう気持ちになったことも大きいと思います。彼はプロとして音楽を生業としている人です。彼の音楽活動を、ボクの方から阻害したくないと思っておりました。つまり、林亭をやることが彼に取って後ろ向きのことであるならば、意味が無いと思っていました。
 リハーサルを始めて見たら、自分の中で林亭は終わっていなかった、切れていなかったということに気づきました。林亭が、今の自分につながっている気がしたのです。バンドの不思議を感じました。それが、活動再開後の自分を支えた原動力だと思います。
 この点は、佐久間くんにも共通するのかもしれません。林亭をやることで、自身の音楽にプラスとなるものがあると思ったのかもしれないと想像します。
 再開後はすんなりと今に至っています。

●解散後、大江田さんは楽器に触れられていらっしゃいましたか?
ライヴを観た古い友人の、『(林亭は)昔から異常に?上手かったが今はもっと上手い!』という証言があります。

 ボクは、それほど楽器を弾いていませんでした。ただし林亭の曲だけは、まぁまぁ弾けました。体にしみ込んでいたのかもしれません。
 そういえば高校時代から大学時代にかけて録音した古いテープが出てきたので、このところ聞いているのですが、我ながら巧いなあ、これがオレか?と驚く瞬間もあります。

●高田渡さんの3曲のカバー、そして『タカダワタル的』で素晴らしい演奏を聞かせてくれた松永孝義さんの起用など、本作には渡さんへの新たなる敬意と追悼の意味が溢れていると感じています。

 言われてみて始めて気がついたというのが正直なところです。格別に意図した訳ではないのですが、確かにそうかもしれません。

●大江田さんにとって高田渡という存在はご自身の中でどのように位置づけられているのでしょうか。

 正直に素直に虚勢を張ること無く、心の深い場所からうたの声を発した方だと思います。あのような場所から声を発すること、そうした自分を維持することは、決して容易なことではなかったと思います。
 そして反骨の人でした。

●高田渡さんは、『詩を歌う人』でありました。林亭のアルバムでも、谷川俊太郎、金子光晴、茨木のり子などの作品がとりあげられています。上記以外に影響を受けた詩人たちはいますか?また、(詩のほかに)影響を受けた文学作品を挙げていただきたいのですが?


 家の父の書棚に創元社版の現代日本詩人全集があり、これを好んで読んでおりました。金子光晴さんの詩にはここで行き当たりました。一人一人、くわしく名前を覚えていなくて残念なのですが、唯一はっきりと記憶しているのが、近藤東さんの作品です。モダニズムの香りと、ストイックな技法が好きでした。
 このほかに書棚にはユリイカのバックナンバーが多数あり、戦後のシャンソン・ブームの際に歌われる詩を目指して書かれた作品に感銘を受け、ここでは入沢康夫さんの名前を脳裏に刻んだ気がします。ジャック・プレヴェールを知ったのも、この機会だったかもしれません。「夜のパリ」なんて、やっぱり最高ですものね。
 エーリッヒ・ケストナーも好きでした。詩集では「人生処方詩集」、児童文学では「エミールと探偵たち」にとどめを刺します。
 ご承知かと思いますが、ラングストン・ヒューズの詩集は好んで読みました。今にして思うと、これは木島始さんの日本語に置き換える際の翻訳センスによるところが大きいことに思い当たります。
 文学作品かどうかはともかく、とにかく小林政広クンの詩が好きでした。彼の歌ならば、いつまででも聞いていられた気がしたものです。
 思いつくままに書きました。
 書棚をひっくり返したら、また違う名前が加わるのかもしれませんが、とりあえずこれくらいで。

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