名勝コミュの平等院庭園

　京都府宇治市宇治蓮華

　1922年03月08日、史跡・名勝に指定。
　1994年12月17日、UNESCO世界文化遺産に指定。

　平等院は、元来、天台宗寺門派だったが、現在は単立寺院。山号は朝日山。
　平安時代初期に左大臣源融(822～898)の別荘だった地に、摂政藤原道長(996～1027)が新たに別荘として建築し、その子関白藤原頼通(990～1074)に譲られた。
　1052年、頼通は明尊を開基として大日如来を本尊とする寺に改造し、極楽浄土をこの世に現出しようと豪華絢たる伽藍を造営した。
　1180年の源平の合戦や1336年の南朝楠木正成軍の攻撃で金堂以下多くの伽藍が焼失したが、1053年に頼通が建立した阿弥陀如来を祭る鳳凰堂のみは焼け残り、国宝に指定されている。
　また、鎌倉時代初期に再建された観音堂と、伏見城から移築された塔頭浄土院養林庵書院は重要文化財に指定されており、鳳凰堂本尊の国宝木造阿弥陀如来坐像以下多くの国宝・重文寺宝を所蔵する。
　庭園は阿字池に影を落す鳳凰堂が浄土をイメージしてものとなっており、1990年以後の発掘調査で明らかになった平安時代の庭園が1998年に再現された。
　庭園の一角には平家に敗れた源頼政(1105～1180)が扇を敷いて自刃した地とされる扇の芝があり、塔頭最勝院には頼政の墓がある。

　