以下、主なもののみ。
Takahashi, K.; Yamanaka, S. (2006). “Induction of Pluripotent Stem Cells from Mouse Embryonic and Adult Fibroblast Cultures by Defined Factors”. Cell 126 (4): 663. doi:10.1016/j.cell.2006.07.024. PMID 16904174.
2006年にセルに掲載された論文。マウスの細胞から多能性幹細胞を作成することに成功したことを報告したもの。2012年のノーベル賞受賞の直接のきっかけとなった論文。細胞分化の過程が一方向性ではなく、逆戻りが可能な過程であること、すなわち細胞が多能性を持っていることを実証した報告[42]。セルは(遅延型の)オープンアクセス雑誌なので、リンク先で論文全文を読むことができる。京都大学の機関リポジトリ「KURENAI」でも当論文本文のコピーが公開されている(hdl:2433/159777)。
Takahashi, K.; Tanabe, K.; Ohnuki, M.; Narita, M.; Ichisaka, T.; Tomoda, K.; Yamanaka, S. (2007). “Induction of Pluripotent Stem Cells from Adult Human Fibroblasts by Defined Factors”. Cell 131 (5): 861–872. doi:10.1016/j.cell.2007.11.019. PMID 18035408.
2007年にセルに掲載された論文。上記のマウスで成功した方法を、ヒトに応用し、成功したことを報告したもの。成人のヒトの皮膚の細胞から多能性幹細胞を作成することに成功したことを報告した。この報告はヒトにおける再生医療(自分の体の一部から移植用の臓器を作成する、すなわち皮膚から肝臓を作成する等)の具体的実現可能性を示した報告として、社会的にも大きい注目を浴びる。
Aoi T, Yae K, Nakagawa M, Ichisaka, T., Okita, K., Takahashi, K., Chiba, T., Yamanaka, S. (2008). “Generation of pluripotent stem cells from adult mouse liver and stomach cells”. Science 321 (5889): 699–702. doi:10.1126/science.1154884. PMID 18276851.
2008年にサイエンスに掲載された論文。大人のマウスの肝臓と胃の細胞から、多能性幹細胞を作成することに成功したことを報告したもの。この論文は日本語訳されたものを読むことができる。