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天然記念物コミュの旧白金御料地

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 東京都港区白金台五丁目・品川区上大崎二丁目

 1949年04月12日、史跡・天然記念物に指定。

 室町時代に白金長者の居地であつたと伝えられる地。
 白金長者は『御府内備考』によれば、その祖を柳下上総助と言い、応永年間(1394〜1428)に京都から下つてここに居を構えたと伝えられる。域内には谷状に入込む低濕地に臨んだ台地上に館の遺構が存し、主なものを挙げれば、中央南寄りには、高さ2間半ほどの土塁が矩形状に残り、一部には外掘も認められる。又地域の北辺を限る長い土塁は台地から延びて低湿地の出口を横切り、規模は極めて雄大、土塁上のシヒノキの樹令から見て中世に属するものであることは明かであり、館の外囲の施設かとも推定される。白金長者の伝説と史実との関係については、なお明かでなく、且つ土塁も破損されている所もあるが、江戸の町のルーツとして極めて貴重な遺跡となっている。
 江戸時代には松平讃岐守の下屋敷となり、明治以後は海軍火薬庫に充てられたが、大正6(1917)年に皇室御料地となり、大東亜戦争後に国有地となった。
 昭和24(1949)年に国立自然教育園として公開され、昭和37(1962)年、上野の国立科学博物館の附属自然教育園とされた。
 久しく公開されなかつたために開発の厄を兔れ、よく旧状を保持していて、中央西寄りにある池とそれを囲む斜面には旧武蔵野植物群落の一部を示す約200余種の植物が生育し、とりわけ、伊勢・紀伊以西だけに存しているハマクサギの老木、中華民国の中部及び九州に分布するトラノヲスズカケ、本邦特産のミヤマカタバミの群落は非常に貴重である。殊にミヤマカタバミの大群落は他にその比を見ないほどの大群落をなしている。
 更に地域の北辺に沿う長い土塁上に繁茂するシヒノキの並木は巨樹として価値あるもの十数本を含み最大の樹は樹令500年以上と推定される。これらシヒノキの延々として連る景況は偉観であり類例稀である。
 また、野生のタヌキも棲息し、池にはオシドリが生息するばかりでなく、毎年多数のコガモが渡来越冬して和やかな景観を呈する。
 食飼としての植物が豊富なために昆虫類の種類も極めて多く、ヒナカマキリ・アカスジキンカメムシ・ジウジナガカメムシ・イトカメムシ・カツコウムシ・シナノクロフカミキリ・シラホシカミキリ・ヤハズカミキリ・キマダラカミキリ・イタヤカミキリ・ヒメナガカミキリ・クシヒゲユメツキ・ヒメトラハナムグリ・クロハナムグリ・ガガンボモドキ・ヒメカマキリモドキ・マダラウスバカゲロウ・オオヘビトンボ等の山地性並に南方系の種類を産し、動物地理学上興味深いものがある。
 なお、蝶類は約30種を数え山地性のキンモンスズメモドキも見られ、直翅類のうち鳴く虫はスズムシ・マツムシ・クツワムシ等16種に及び、又フサヤスズムシの如き珍種も産している。
 即ち、古き武蔵野の自然がそのまま保存されている稀有な地である。

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