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天然記念物コミュのアポイ岳高山植物群落

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 北海道様似郡様似町

 1939年09月07日、天然記念物に指定。
 1952年03月29日、特別天然記念物に指定。

 日高山脈襟裳国定公園内。
 アポイ岳は、日高山脈の南端、襟裳岬に近い西海岸寄りにある標高810mの山であるが、氷河期に南下して来ていた北方系の植物が取り残され、低山に適応した珍しい地である。
 指定地域は、アポイ岳の五合目(350m)付近から山頂までの登山道周辺と、山頂部分を中心として北稜沿いのピンネシリ(958m)から南稜沿いに延長7kmの南北にほぼ細長い範囲を合わせた359.9haで、一帯は道有林となっている。
 海岸からわずか4kmにあるこの山では、夏に発生する海からの濃霧が日光を遮つて気温を低下させる一方、冬は太平洋側の気候で積雪量が少なく、低い山にしては地温が下がるため、 2000m級の高山と同じような気象条件になる。
 また、この一帯は幌満橄欖岩体(ホロマンカンランガンタイ)と呼ばれる特殊な地質から成り、岩石の風化が遅い上、風化して出来た土壌は風雨で移動しやすく堆積しにくい。
 道内の山では1000m以上でないと這松(ハイマツ)帯、つまり高山植生帯が出現せず、800m前後の山であれば蝦夷松・トド松林になるのが普通だが、アポイ岳では五合目から高山植物が、 場所によっては300mくらいから這松群落が現れる。
 これは、寒冷な気候と貧弱な土壌のため、高木が育ちにくく通常の植生にはならないからで、特に500m付近の馬の背から頂上に至る西尾根に高山植物群落が見られる。 そこを中心に、日高草(ヒダカソウ)・蝦夷顔剃菜(エゾコウゾリナ)・蝦夷犬之鬚(エゾイヌノヒゲ)・アポイ薊(アザミ)・アポイ樺(カンバ)・様似弟切(サマニオトギリ)等固有種や多くの固有変種を含め、80種類以上の貴重な植物が確認されている。
 そして、山麓から広葉樹林帯、針葉樹林帯、岳樺(ダケカンバ)帯、這松帯と移り変わっていくはずのところが、九合目から頂上にかけて這松帯から岳樺帯に逆戻りしている。強風の影響が弱まっているためなどとされるが、下草に鈴蘭・深山延齢草(ミヤマエンレイソウ)等の山麓部の植物を伴っていて、謎が深い。

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