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都市型ロープレスキューコミュのMPDについて

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最近MPD(Multi Purpose Device)なる道具を導入し、それを軸にしたRRを展開する本部もあると聞きます。
一部では県単位でなんてことも。



結論から言いましょう。
『バカなんじゃないの?』
と思います。



それを導入するに至った経緯については、深い考察があっての事でしょう。
それらを扱う隊員、またはそれらを今後導入しようとしている人たちも、皆口をそろえて「MPD」が便利だというのをよく耳にします。
しかしよ〜く聞き込むと、その『必要性』に対して説得力ある説明が出来ない人がほとんどです。
ここに一番疑問を感じます。


MPDが非常に優れた道具であることは理解しています。何度か使用したこともあります。
しかし、何を根拠にそれを推奨または導入するのでしょうか。


以前はタンデムプルと540ビレーだけが質量200kg、落下係数0.33のドロップテストに合格したとか何とかって話がありました。
そしてMPDが開発されてからは一部でMPDを推奨する動きがあります。
それはBCCTRの落下を受け止め、かつ滑車としての機能を持つ事からでしょう。確かにこんな便利なもんはありません。文字通り「マルチ」なディバイスです。


でも、それって本当に必要なんですか?
この問いに答えられる人って、一部の導入に携わった人間だけじゃないですか?



現場が、地域住民が必要としていますか?


そもそも予算執行というのは、現場から要望がありその中で必要に応じて精査し優先順位をつけるものです。
間違っても一部の人間の私的考察を全体に押しつけるためや、業者の見解や主張との整合性を保つためなんて事はあってはなりません。
つまり使う側が『どうしてもこれが必要なんだ』という共通の必要性を持ち、初めて予算要求のテーブルにつけるものだと思います。
もちろん、その意味では適正とはいえない予算執行なんて残念ながら腐るほどありますが、それは理由になりません。


一部では各種ディッセンダーとMPDの比較検証なんて資料も拝見しています。扱う上で検証が必要なのは言うまでもありません。ただ敢えてどこの資料とは言いませんが、その検証資料の殆どは『MPDを使う事の理由探し』的な印象を受けます。
最初から結論は決まっていて、あとはいかにMPDの優位性を際立たせるテストを行うか。
まるで業者のセールスパンフレットのようです。

そもそも、BCCTRとは日本の消防人にとって何なのでしょうか。
NFPAとか、BCCTRとか、まるで水戸黄門の印籠か何かの免罪符のように思っている人もいるかもしれませんが、あくまで『参考データ』でしかないでしょう。
『参考』であって、予算執行の『理由』にはなりません。


例えばNFPAの基準に則ったRR体系を採用されている本部もあるでしょう。Gユーズ、Lユーズとカテゴライズして、それに適合した道具を買い揃えてそのまんま運用すれば、体系丸ごとNFPAの基準にマッチした安全性の高いものになります。そりゃ楽ちんです。考えなくていいですから。
言い方は悪いですが保証書付きのセット販売で買ってしまえばOKだろう的な印象を受けます。
でもそこに無駄や非現実性はないですか?そしてその非現実性から、一部自分たちの都合のいいように拡大解釈して形を作ったりしていないですか?
これが国家の予算執行でどっかの行政刷新大臣がいたら、即事業仕訳の対象となりそうな気がします。


そしてその最たるものがMPDだと思います。
MPDがあれば確かに楽なのはわかります。でも、それが当たり前になった時、もし東日本大震災まではいかなくても広域災害などあって自隊にMPDがなければどうしますか?



私が冒頭でバカなんじゃないのと言ったのは、
『数ある災害対応の中のほんの一部であるロープを使用した救助活動の中で、他に代用が効かない訳ではないたった一つのガチャ物に、1個十数万の予算を投じるなんてのは、一般市民の感覚からは大きくかけ離れている。』
ということです。



プルージックコードを使用すれば数百円で受け止められるものを、十数万円かけて受け止める必要あるのですか?????

要は贅沢にもほどがあるという事です。
この緊縮財政の折にそれだけの税金を使う上で、限界まで努力した上のニーズなのかという事です。



それを個人で買うならまだしも、税金使って買うに値する理由があるのかという話です。
とってつけたような理由や、どこか他所の国で言われているよくわからない理由ではなく、一般市民も納得できるくらいの理由があるのかって話です。



11mm用MPDなら最近は十万そこそこで買えるみたいですが、備品購入や最も一般的な車両更新に抱き合わせての購入となったら、おそらく1個20〜30万で計上されることも珍しくないと思います。


ね?バカでしょ?


5年後、質量250kg、落下係数0.5の落下を受け止められる『スーパーMPD』という道具が開発されたとします。
価格は1個50万です。メインとビレイ用で1セット100万。
業者が『その他のビレイデバイスは、落下係数0.5を止められないのにまだ旧MPDなんて使ってるの?危ない事してるなぁ。』とか言ってきたら、スーパーMPD買いますか?
際限ないんですよ。
でも一部のバカな人たちは買いそうですね。税金だから。



だいたい、200kgといえば要救助者とアテンダー(+担架等)の荷重だと思います。
アテンド付けて救出中に、落下係数0.3の落下を起こさせる事がまず一番の問題でしょう。MPDが止めたとしても、そんな隊が作ったアンカーがその衝撃に耐えられる訳はないし、そんなビレイ初めから利きはしないですよ。
BCCTRがどうこうと言って多大な予算をつぎ込む前に、そうならないようにする事に心血注ぐのが消防救助ってもんじゃないですかね。


断言します。
MPDは今一時ブームみたいになっていますが、必ず一過性のもので終わります。
まぁだいたいそんなに良い道具でもないです。今は真新しさがあるでしょうが。

値段がアホなだけでなく、デカ過ぎ、重過ぎ。
訓練でしか主役になれない代物だと思います。

コメント(14)

確かにビートルさんの言う通りですねウッシッシ
私の所属する消防本部も購入を考えていますし、私自身も購入を希望しています。便利な道具ですから。
しかしよく考えてみるとビートルさんの考えている通りなのかもしれませんねわーい(嬉しい顔)費用対効果で考えると住民はそれを望まないですよね。
パソコンや電化製品のような物かもしれませんね。

そしてやがて原始的な基本に帰るみたいなほっとした顔
しろぱぱさん

特定の組織が、これを導入して(または予定して)いる現状に対して苦言を呈したかったわけではありません。
ただ、全体で考えた時、あまりに安易にMPDという結論に至ってる現状も一部で見受けられますから、いかがなものかなと思います。
日本のロープレスキューはどうなっていくんですかね。
「業者のセールストークに踊らされてはいけない」と言ってる人が実は一番踊らされてたりあせあせ


それと予算面以外でも、はやり原始的な、原点回帰というのは必要な時期であると思います。
東日本大震災で通常の組織体制でない救助活動というのは数多あったと思いますが、そこで問われるのは個のスキルと応用力、そして個の判断力です。

モノがない人がいない中で何を妥協出来て何が譲れない部分か。確たる根拠と経験則のギリギリの刷り合わせ。
システマチックにMPD等で一元化する上で、その辺の考える能力が退化する事がないとは誰も言えないと思います。
それと、NFPAに準じたロープレスキューを展開している本部の方か、12.5mm(12.7mm)のロープを主にしている本部の方に質問があります。


たとえばEN規格11mmを選択した場合。
従来の12mmナイロンレンジャーロープに比べ、軽量で携行性、操作性の面で優位、強度、メンテナンス、その他様々なアドバンテージがあると思いますが、特に携行性、操作性というのは明確なコンセプトだと思います。

これを12.5mmにした場合、従来のレンジャーロープよりも嵩張って重量も結構なモノになってしまうのに、何故わざわざ多額の予算を投じて導入するのですか?

そのコンセプトがよくわかりません。

規格の問題ですか?安衛法と安全率の問題ですか?

強度面の不安ですか?
今までの活動でロープのMBSの問題で不安を感じた事がどれほどありますか?
とにかくオーバースペックにしとけば間違いないだろうという考えはありませんか?

私個人としては、よほどの理由がない限り12.5mmはナンセンスだと思います。
そして、それらと整合性を保つために、BCCTRに拘ったりMPDに飛びついたりしてるような気さえします。


もちろん、地域特性があるので一概には言えません。
だからこそ、何をもってして12.5mmなのかを知りたいと思います。
> ビートルさん
私の本部では12.7mmを使用しています。
理由は資器材が少なくすみ、隊員全員への浸透のしやすさを優先したからだと思います。
>しろぱぱさん

それがコンセプトですねウインク
ではちょっと意地悪な質問をさせてください。
何故12.7mmだと資機材が少なく済むのでしょうか。
11mmで同じ事が出来ないのでしょうか?
> ビートルさん
プルージックコードを使用することによりシンプルで資器材は減ると考えます。ストップやレスキューセンダーのような器材を使わず。さらにロープの流れが資金器材に隠れることが少なくヒューマンエラーの減少にもつながるかとほっとした顔
毎日訓練し毎日資器材を触っている隊員ばかりではないのでプルージックコードを使用したほうが浸透しやすいのかと。
また、私の署で実際に検証してみると12.7mm×8mmでは10000kgの加重で滑り出し、11mm×7mmでは800kgで滑り出しました。さらにロープ自体の熔融も11mm×7mmのほうがひどかったです。
11mmのロープを使用しても同じことは可能ですが、プルージックコードを使用する前提であればやはり12.7mmのほうが妥当かと考えますほっとした顔
しろぱぱさん

数日ログインできなく、遅くなり申し訳ありませんでした。
プルージックコードを使用することにより、シンプルになるのは見た目だけだと私は思います。
私どもも以前検証を繰り返しました。
もとより新品での検証はあまり意味をなさないので、あえて毛羽立ったプルコード、濡れたもの、濡れた後カラカラに乾いたものなど・・・。
ロープ径によってもですが、やはり人によってバラつきが大きく、同じ人間が作ったものでもスリップロードが一定しない。

もちろん、体系としては従来の3つ打ちに近く、その意味では入っていきやすいですが、我々が掲げた「不確実性の排除」というコンセプトに合ったものではありませんでした。
もちろん、消防本部単位で出来る検証などサンプル数が極端に少なく、それを安全の担保とするわけにはいきません。でも、コンセプトに合わないという烙印を押すには十分でした。
プルージックこそ、様々な条件で毎日訓練し全ての隊員のスキルを一定水準以上にしないと手、を出してはいけないものだと私は思います。

それと、プルを使用した体系を使われる方は良く言われますよね。繊維であるロープと金属のギアを組み合わせる事は、ロープにとって良くなくて流れも見えない云々・・・。
MPDも金属じゃないですか?


少し話がそれましたが、いずれ日本のロープレスキューでは11mmロープが主流になると思います。
MPDも何故11mm対応のものを作る必要があったのか・・・。
そういうことだと思います。
サトゥー さん

意見ありがとうございます。
確かに仰るとおり特に従来の3つ打ちと比較して所謂都市型といわれるものは、MAを組む引き上げの面でメリットが大きいと思います。
引き上げといえば昔は梯子クレーンなどのつるべが主でしたので、引き上げ距離や環境などに制限が多かったです。
もっとも私は最強の引き上げ方法は3つ打ち直引きだと思っていますが。

サトゥーさんはMPDについてもかなり深く理解されているようですね。よかったら是非1個でいいと仰る理由についてご教授ください。


それと、拡張性については確かにそのとおりです。拡張性がある道具であることはよくわかります。
ただ、費用対効果については人それぞれ考え方がありますね。
アテンドが必要な引き上げ・・・。
歩いてもアプローチ出来ない。下す事も出来ない。誘導も・・・。
そんな限定的な現場がないとは言い切れませんが、極めてレアケースです。そのレアケースであっても、MPDがなくても救助できてしまう。
そう考えたら、やはり価格的にバランスは悪いと言わざるを得ません。

確かに消防の機器の中にはバカみたいな値段がするものが多いですが、代用品がないものも少なくありません。
焦点は代用がきくのかそうでないのか。そして代用品との価格差。
たった数百円のプルコードで簡単に代用できるとしたら、やはり一般市民の感覚ではないですよね。

もう一点。費用隊効果は、災害現場での使用頻度が一番目に見えて分かりやすい効果です。
しかしそれ以外にも、隊員の教育面やそれこそ拡張性、モチベーション、閃き・・・そんな所にも表れると思います。(目には見えにくいですが)
そう考えた時、安易にMPDを主とした体系に頼りすぎると、隊員の応用力を殺ぐ結果につながる事も危惧しています。
費用対逆効果といったところでしょうか。
もちろんそれは教育次第ですが、教育プログラムが充実している会社ばかりではありません。
サトゥーさん

まず11の件について。
確かに短絡的に見えるかもしれません。しかし、私なりの「掴み」だと理解してください。
ただ、あまり反応(書き込み数)がないのがちょっと残念です。
それと、一度書き込みがあるとトピ自体削除しないと本文の変更はできないようです。(管理人さんならできるのかな?)

おそらく、この本文で気分を害されたのだと思います。
その点については申し訳ありません。


費用対効果については平行線をたどりそうですね。
ですが、私は費用対効果という意味では解釈が人それぞれで、結論など出るわけがないと最初からわかっていたので、敢えて費用対効果という表現は本文で使いませんでした。
そのワードを書かれたのはサトゥーさんの7の書き込みですね。
私が言いたいのは費用対効果ではなく、予算執行バランスです。



>MPDについて、購入はしているが現場運用はしていない。
おそらく、サトゥーさんのところは政令市か中核都市規模ではないですか?教育資料として持ち合わせ、現場運用するつもりもない。
それがまかりとおるのはある程度規模があり、検証材料を地域にフィードバックする役割を持った先進的な会社。そう思います。

逆に零細企業がそれをやったら、心底税金の無駄遣いです。



>MPDの売り込みトークに苛立っているだけ
間違いではありません。しかし、正確には売り込みトークに踊らされて確たる必要性の説明も出来ないくせに安易に予算執行する担当者達にいら立っていると言った方が正解です。


レアケースについて。
サトゥーさんのところでは年間4件とおっしゃいましたね。それはレンジャーロープでも徒歩でもヘリでも対応不能で、12.5mmの優位性故に対応出来た現場ということですよね。
私の会社なら、年間4件はレアケースです。
しかし、そのレアケースを無視はしません。他に代用が利くものがなければ、100万でも1000万の道具でも予算投入します。


結論をいえば、MPD自体が悪だとは思っていません。贅沢品である事は確かですが。

しかし、例えばそれを県の予算を使って県内全本部へ数個ずつ配布したとしたら、どうでしょう?
他には、たった1隊の運用資機材としてメイン、ビレイで2個、ストックとしてさらに2個なんていう購入の仕方をすればどうでしょう。
また、7でサトゥーさんが書かれたように、何処で使うのかという問いに「分からない」といったレベルなのに、とりあえず車両更新だから盛り込んでおこうといった買い方。
そういった大人買い的な現状も少なからずあることから、疑問に感じトピ立てをしました。
MPD買った本部が全てそうだとわ私もさすがに思ってはいませんよ。


これからの消防行政は、いかに無駄を省けるか。それは適正な場所に予算を投じるため。
単体で見たら無駄ではなく優れたものであっても、相対的に見れば無駄と言わざるを得ない。そんなものがMPDだと思います。
遅ればせながら…

一言申します。

私のところは11ミリでやってます。

しかし体系はプルージックです。それは地域性で山があるから…

MPDは嫌いでした。隊員が基本を学べず応用が利かなくなるからです…

しかし今は11ミリ用を導入して現場でも使うつもりです指でOK

隊員達にはラックも使えるようにはします。零細企業ですから…

べつに何を使用してもイイじゃないですか。

自分のところの隊員教育と災害対応をしっかりできれば…

こういった自分の意見を投げかけるのはイイですが

全否定するのはどうかと思いますよ…

県単位でできるなんて凄いと思うし私達に導入するまでの経過や

苦労なんてわかりませんからね…

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