吾妻子滝(ｱﾂﾞﾏｺﾉﾀｷ)は黒瀬川の花崗岩岩盤に懸かる高さ約15ｍ・幅約36ｍの滝で、黒瀬川はここより上流は平坦地となっていますが、下流は侵食が進んで深い谷となっています。昭和初期までは雄滝と雌滝に分かれて流れていましたが、三永水源地の取水口が設けられて形状が大きく変化し、雄滝の方は水流が絶えてしまいました。
ここは、源頼政(1104〜80)の側室菖蒲の前に纏わる伝説が伝わる地です。菖蒲の前は伊豆国長岡古奈の生まれで、鳥羽法皇の女房を務めた後、頼政との間に二子をもうけたとされます。治承４(1180)年５月、以仁王を奉じて挙兵した源頼政が宇治で自刃すると、菖蒲の前は３歳になる息子の種若丸を連れてこの地に逃れて来ましたが、種若丸は病気になって敢え無く死んでしまいました。
菖蒲の前は「吾妻子や 千尋の滝のあればこそ 広き野原の 末をみるらん」と詠んだため、この滝を吾妻子の滝と呼ぶようになったとされます。後に種若丸の慰霊塔が滝の横に建てられました。
明治時代に酒造業が盛んになった西条の街には、酒米を搗く水車を設置するのに適した落差のある水量の豊富な川がないため、かなり離れたここに高速水車が設置されており、「白牡丹酒造精米所跡」の石碑も残ります。
滝周辺は吾妻子滝公園として整備され、ダミーの水車小屋も設けられています。
西条駅からバス水源地前下車。
ここは、源頼政(1104〜80)の側室菖蒲の前に纏わる伝説が伝わる地です。菖蒲の前は伊豆国長岡古奈の生まれで、鳥羽法皇の女房を務めた後、頼政との間に二子をもうけたとされます。治承４(1180)年５月、以仁王を奉じて挙兵した源頼政が宇治で自刃すると、菖蒲の前は３歳になる息子の種若丸を連れてこの地に逃れて来ましたが、種若丸は病気になって敢え無く死んでしまいました。
菖蒲の前は「吾妻子や 千尋の滝のあればこそ 広き野原の 末をみるらん」と詠んだため、この滝を吾妻子の滝と呼ぶようになったとされます。後に種若丸の慰霊塔が滝の横に建てられました。
明治時代に酒造業が盛んになった西条の街には、酒米を搗く水車を設置するのに適した落差のある水量の豊富な川がないため、かなり離れたここに高速水車が設置されており、「白牡丹酒造精米所跡」の石碑も残ります。
滝周辺は吾妻子滝公園として整備され、ダミーの水車小屋も設けられています。
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