マンゴと黒砂糖コミュの鯨より（本日の日記です）

私の第１回監督作品「マンゴと黒砂糖」は、
いま、上映の機会はない。
たまにＤＶＤ販売のお問い合わせを頂き、
すかさず対応するのみ、である。
その注文のほとんどが６月から８月だ。
これは、６月２３日沖縄の慰霊の日あたりから、
今日、８月１５日までなのだが、
「戦争」について考えるのは、
やはりこの時期の「季節もの」なのだろうか。

今年は、これから選挙があるので、
核についての関心は、もう少し長く続きそうだ。
しかし、こうやって
たとえ夏だけであろうと、考える時間があるのは
まだいいかもしれない。

実際、私たちの生活は、もっともっと、身近な問題で大忙しなのだ。
その根本に、平和な世の中という大きな土台が必要なのはいうまでもないが、
戦争について、核問題について、
始終考えている人がどれくらいいるだろう。

今日は、介助の仕事で巣鴨まで出かけた。

たくさんの高齢者が、商店街をゆっくりとあるき、
とげぬき地蔵に寄り道して
お参りをし、小さな５００円のお守りを買ってゆく。
家内安全、ボケないお守り、縁結び、学業成就、
などなどなど・・・
その横で、汗を流しながら
１串１００円のお団子を売っているオバチャンがいる。
７０過ぎにしか見えない、やせたおじさんが
オデコにヒエピタを貼って、手ぬぐいを売っている。（写真）

商店街の真ん中にある、まるテーブルで休んでいると、
障害児を連れたお父さんお母さんが、散歩をしている姿を何組も見た。
車椅子の人もたくさんいた。
みんな、いかに、毎日が大変か・・・・。
目の前の生活の中の小さな幸せを願う姿が
たくさんあった。

夜に帰ってきて、やっと新聞を広げると、
さすがに今日は、終戦日関連の記事が並んでいる。
東京新聞は、最近、季節を問わず、
若手記者の戦争取材の記事を載せているが
こうやってメディアが取り上げてくれると、
完全に季節ものにならずにすむのだが
テレビはやはり難しいのかもしれない。

今年、私の手元にあったＤＶＤは、完売した。
今までＤＶＤ・ＶＨＳあわせて２５０本つくり、
そのうち２００本以上が売ったり、差し上げたりして
どなたかの手に渡った。
少し迷ったが、また、５０本作ることにした。
８月末に、その５０本がわが家にとどく。
私は、運動はできないし、創作しかできないけれど、
私なりのやり方で、季節問わず、細く長く、
戦争体験者の言葉を、若人に伝えてゆくお手伝いをしてゆきたい。

売り上げは、沖縄の南洋群島帰還者会、平良氏におくっています。
あなたの学校に一本、職場に一本、いかがでしょうか。