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イラク戦争５年―大失敗をどう克服するか-朝日新聞
昨春以降、約三万人の米軍部隊が増派されて、イラク国内でのテロ事件などが減少している。そんな統計が米政府から明らかにされている。しかし、それで米国のイラク攻撃が誤まりでなかった、と言うのは無理があろう。米軍の死者4千人に対しイラク市民の死者は昨年6月までに15万人に達しているとWHOが推計を発表した。命からがらイラクを後にした難民は200万人を超え、さらに国内の避難民が200万人いる。また米軍が治安回復のために反米的な地域のスンニ派に武器と資金を与え、国際テロ組織アルカイダ系戦力と戦わせる方式を編み出した。これによって、将来イラクでの宗派対立に使われ、更なる犠牲者が生まれる恐れがあるのである。よってイラク戦争を行ったことは大きな誤りであり、戦争を支持した日本にも中東の現状における責任の異端はあるといえる。心配なのはアメリカの国力の衰退だ。中東のアメリカに対する敵意と不信を解く努力を日本も考える必要がある。
昨春以降、約三万人の米軍部隊が増派されて、イラク国内でのテロ事件などが減少している。そんな統計が米政府から明らかにされている。しかし、それで米国のイラク攻撃が誤まりでなかった、と言うのは無理があろう。米軍の死者4千人に対しイラク市民の死者は昨年6月までに15万人に達しているとWHOが推計を発表した。命からがらイラクを後にした難民は200万人を超え、さらに国内の避難民が200万人いる。また米軍が治安回復のために反米的な地域のスンニ派に武器と資金を与え、国際テロ組織アルカイダ系戦力と戦わせる方式を編み出した。これによって、将来イラクでの宗派対立に使われ、更なる犠牲者が生まれる恐れがあるのである。よってイラク戦争を行ったことは大きな誤りであり、戦争を支持した日本にも中東の現状における責任の異端はあるといえる。心配なのはアメリカの国力の衰退だ。中東のアメリカに対する敵意と不信を解く努力を日本も考える必要がある。
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