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ミクシ大学医学検査学部輸血学科コミュの血液型の話(再入門編)

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血液型についての疑問解消。亜型、稀血についてなど・・。
正しく、理解できるようになるトピックです。

一応、初歩的な勉強は中学校の理科や検査学で教わっていると思いますが・・・。

コメント(51)

>こうめいさま

Kell式血液型のまとめをありがとうございます。
ご指名をいただきましたので、Bombayについてはまた後ほどにします。

少しおさらい気味の話からで恐縮ですが、知識の整理を兼ねて追加コメントさせてください。

血液型は抗原の本体(糖鎖、たんぱく質など)が明らかになっていて、なおかつ遺伝子も同定されているものがシステム、どのシステムにも属さず抗原に関する情報が満たないものがコレクション、システムとコレクションのどちらにも属さない700シリーズ(低頻度抗原)と
901シリーズ(高頻度抗原)に分類されています。血液型システムは現在ABOからGillまで
29種類ありますが、今後コレクション以下のものが「昇格」することによって、増えていくでしょう。
新たな血液型抗原が報告された場合、国際輸血学会の赤血球表面抗原命名委員会で抗原名が与えられますから、最新の情報は下記の表でチェックできます。

http://blood.co.uk/ibgrl/ISBT%20Pages/ISBT%20Terminology%20Pages/Table%20of%20blood%20group%20antigens%20within%20systems.htm

Kell式血液型はシステムの6番目
CD(cluster of differentiation)番号はCD238
抗原は昨年KYOが31番目に追加されましたが、KEL8とKEL9とKEL15が欠番なので数は28になります。

KEL8はKw、KEL9はKLとされていましたが、(ここから推測ですが)現在のシステムに組み入れる条件を満たさなかったのだろうと思います。おそらく、それぞれ1例のみで他の血清学者が追試しようにも患者さんが亡くなっていたり、検体も残っていなかったのだろうと思われます。
あと、KEL15はKellタンパク上の抗原ではなく、Kx(XK)タンパクの抗原であることが判明し、血液型システム19番目のKxとして分類されています。抗KxはKxタンパクを欠くMcLeod型の人から見つかっています。McLeod型も稀血I群で、解析してみると非常に興味深いのですが、ここでは割愛します。なお、KellタンパクとKx(XK)タンパクは結合しているため、
McLeod型ではKellタンパクの発現も低下し、すべてのKell抗原が減弱して観察されます。

また、各抗原の慣用名として追加しますと、
K: Kelleher
K: Cellano
Kpa: Penney
Kpb: Rautenberg
Ku: Peltz(Ko)
Jsa: Sutter
Jsb: Matthews
………
などとなります。

とりあえず、ここまでのコメントを《Kell-その1》として
Koと抗体の臨床的意義については次回《Kell-その2》でコメントさせていただきます。

>ぽりもさま

 Ku=(Ko) なのですね!
 システム、コレクションなど一般の病院に勤めていては
 わからないお話だったのでとても興味深かったですわーい(嬉しい顔)
 すごく興味がでてきました!!

 《Kell-その2》楽しみにしていま-す目がハート

 >みなさま

 Kは教科書的な話だけで実態はあんまりわかって
 いなかったので勉強になりました!

 免疫源性の強弱がスタンダ−ドなどにもでてきますが、
 D>K>E・・・くらいしか載っていないのですが
 どこで決まるのか、どんな所で強弱の差がでるかなども
 ご存知なら教えてください。

 
Kell-その2

K: Kelleher, k: Cellano ・・・小文字の自動変換には泣かされますm(__)m

Kell式血液型の同種抗体はすべて臨床的に重要です。
最初に見つかったのは既に述べられているように抗K抗体。
白人では4〜9%がK+なので、ABO式血液型とRh式血液型に次いで重要になります。
日本人のK+は山口らの未発表データで0.02%とされています。

抗K抗体は重篤なHDNを引き起こしますが、Rh式の抗D抗体とは異なって、羊水中のビリルビン値などの溶血のサインが顕著に現れないことが多く、原因の究明に苦慮する厄介な抗体です。その理由としてKellタンパクは赤血球分化の初期段階には既に発現しており、Rhタンパクはそれよりも遅れて発現するということによります。成熟赤血球になる前に抗K抗体で壊れてしまうんですね。したがって抗K抗体により貧血になるものの溶血の所見は分かり難いということがあります。

Ko(ケー・オー)型はKell関連抗原を全て欠損しているKell null型になります指でOK
そもそもKellタンパクを発現していないので抗原はすべて陰性になります。
したがって、Ko型の人が産生する抗Ku抗体はKellタンパク全体の中のどこに特異性があるのかは不明です。
なお、遺伝子レベルでみるとKo型の人のKEL遺伝子には何らかの変異がありますが、
個々のケースで異なり、人種的な特徴は見出せない状況です。
>Kaoriさま

>Ku=(Ko) なのですね!

ごめんなさい。

Human Blood Groups/Helmut Schenkel-Brunner著の表から

KEL5 Ku Peltz(Ko)

をそのまま引用したので誤解を招いてしまったようです。


「Kell-その2」に書きましたように、

Kell null=Ko

Ko型の人が産生する抗体が抗Ku

そして、抗Kuで特定される高頻度抗原がKuとなります。
>ぽりもさま

ありがとうございます!
が携帯では限界ですっ(☆_☆) パソコンパソコン…

再度ゆっくり読み直しますね!
ボンベイ型とパラボンベイ型について1

H型物質はA型物質とB型物質の前駆体です。

以下は典型例ですが、
そのH型物質をまったく発現してないのがボンベイ型
わずかに発現しているのがパラボンベイ型
ということになります。

しかし、唾液中の型物質などを含めると少し複雑になります。

血液型システムとしてのHは18番目
抗原はH抗原の1種類のみ
遺伝子はFUT1
遺伝子産物はα1,2-フコース転移酵素(ここではH酵素とします)
H酵素は主に赤血球上のH型物質(タイプ2型)を生合成すると考えられます。

Hシステムに加え、これはシステムではありませんが、
ABO(H)式血液型とLewis式血液型に関与するSeがあります。
唾液中の型物質Secretor(分泌型)とnon-secretor(非分泌型)でよく知られています。
この分泌と非分泌ということから、欧州では1980年代までSeを抑制遺伝子と考えていました。しかし、以下のように今では異なります。紛らわしいのですが、Secretor(分泌型)と
non-secretor(非分泌型)は表現型としてそのまま使われています。

Se
遺伝子FUT2
遺伝子産物はやはりα1,2-フコース転移酵素(ここではSe酵素とします)
Se酵素は主に体液中のH型物質(タイプ1型)を生合成すると考えられます。

これらFUT1とFUT2の遺伝子変異によってボンベイ型やパラボンベイ型が生じます。



また続きは後ほど・・・
ボンベイ型とパラボンベイ型について2

ボンベイ型の国内登録者は5人。
稀血I群の中でも頻度が算出できないほど少ない。
その名の由来であるインドの都市ボンベイでの頻度は7600人に1人という報告があります。

一方、パラボンベイ型の国内登録者は80人で、稀血I群の中でも多い部類に入ります。
アジア圏でのパラボンベイ型の頻度はタイで5000人に1人、台湾で8000人に1人、香港では15620人に1人と報告されています。

私見ですが、ボンベイ型の患者さんが大量輸血を要する際には、
次善の策としてパラボンベイ型の使用を視野に入れる必要があるかもしれません。

遺伝子レベルでは、FUT1, FUT2遺伝子の変異にある程度の人種的特徴が認められます。

FUT1とFUT2は非常に相同性の高い遺伝子で、もう一つの相同性の高いSec1偽遺伝子と共に第19番染色体上にSec1-FUT2-FUT1の順で並んでいます。

ここでは血清学に合わせて便宜的に表記すると、
[偽遺伝子]-[Se遺伝子]-[H遺伝子]
になります。

日本人のSe遺伝子は大きく分けると以下の3種類の対立遺伝子になります。

Se(Se1またはSe2)遺伝子:
唾液などの体液中のH物質を生合成するフコース転移酵素をコードする。
分泌型に対応する。

Sew(sej)遺伝子:
活性が低いフコース転移酵素をコードする。
非分泌型に対応する。しかし、完全な非分泌型ではない。
日本人を含む東洋人の非分泌遺伝子の多くはこのタイプで、
Le(a+b+)型の原因になる。
(SeとLewis式血液型との関係は少し複雑なので割愛)
Se遺伝子に対し1箇所にミスセンス変異(アミノ酸置換を伴う変異)がある。

se(se5)遺伝子:
不活性化したフコース転移酵素をコードする。
(真の)非分泌型に対応する。遺伝子頻度は低いが、他の人種に比べ日本人に多い。
偽遺伝子とSe遺伝子が途中から繋がって出来たハイブリッド遺伝子。

また、日本人のH遺伝子も大きく分けると以下の3つに分類されます。

H遺伝子:
赤血球上のH物質を生合成するフコース転移酵素をコードする。
通常の表現型に対応する。

h3遺伝子とh5遺伝子:
活性が低いフコース転移酵素をコードする。
パラボンベイ型に対応する。
H遺伝子に対し1〜2箇所にミスセンス変異がある。

h1遺伝子:
不活性化したフコース転移酵素をコードする。
ボンベイ型に対応する。
H遺伝子に対しナンセンス変異(早期の終止コドン)がある。


日本人の典型的なボンベイ型は

[se5]-[h1]のホモ接合型で、
赤血球: ABH抗原を認めない
唾液: ABH抗原を認めない
血漿: 抗A、抗Bと共に抗Hを認める
ABO式血液型遺伝子に応じたA酵素活性、B酵素活性を認めるが、通常のA型やB型よりも高値になる。

日本人の典型的なパラボンベイ型は

[Se]-[h3]または[Se]-[h5]のホモまたはヘテロ接合型で、
赤血球: ABH抗原はABO式血液型遺伝子に応じてわずかに認められる
唾液: ABO式血液型遺伝子に応じたABH抗原を認める
血漿: ABO式血液型遺伝子に応じた抗A、抗Bと共に抗HIを認める
ABO式血液型遺伝子に応じたA酵素活性、B酵素活性を認めるが、通常のA型やB型よりも高値になる。


なお、Se遺伝子とH遺伝子の組み合わせの違い、または別の変異をもつH遺伝子によって非典型的なボンベイ型やパラボンベイ型も存在します。

>ぽりもさま

毎回非常に楽しく読ませてもらってますぴかぴか(新しい)
理解するのにちっと時間がかかるのでコメントが遅れてしまいますあせあせ(飛び散る汗)

SeとH遺伝子には種類があってその組み合わせで発現が変わる…だから抑制遺伝子の話しは忘れて…だったのかな?と理解しています。

日本人にはSe5が多いとありましたが、この表現型が日本人に多い理由(これがあると湿度に耐性があるとかぴかぴか(新しい))ってわかっているのでしょうか。島国だからそのまま遺伝しているだけかもしれませんが…。
話しの的が外れていたらすみませんウッシッシ
>Kaoriさま

>SeとH遺伝子には種類があってその組み合わせで発現が変わる…だから抑制遺伝子の話しは忘れて…だったのかな?と理解しています。

はい、その通りですわーい(嬉しい顔)

日本人にse5が多い理由は不明です。しかし、se5の遺伝子頻度が日本人で5-8%程度見られるのに対し、欧米や中国では認められず、お隣の韓国でわずかに0.6%という報告があります。意外にもse5は比較的新しい対立遺伝子で、「国産」かもしれませんね富士山

また、他の人種ではse5とは別の非分泌型に対応するse遺伝子が認められています。

やはり、日本人で混乱するのは完全な非分泌ではないSewですね・・・
>ぽりもさま

なるほど。国産ぴかぴか(新しい)
ではSewは一つのアミノ酸が変異したミスセンス変異が国によって違うタイプのものが存在する…でしょうか?

この変異したアミノ酸の種類で限りなく0とかちょっとだけ産生とか分かれるのでしょうか。
>Kaoriさま

Sewは一箇所に共通のミスセンス変異385A>T (Ile129Phe)があります。この点では国による違いがありません。

変異したアミノ酸の種類によってフコース転移酵素活性も異なると思いますが、頻度も少なく、あまり詳しく調べられていないようです。

他の人種で非分泌型に対応するものは、主にナンセンス変異やFUT2遺伝子そのものが欠損したタイプが認められます。

 すみませ-ん!精一杯がんばって説明するので、
 不足のところはご専門の方、フォロ−をお願いいたします。ぴかぴか(新しい)

**Diego血液型について***

Di(b-)のご説明の希望でしたが、まずこのDiというのはDiego(ディエゴ)血液型といいます。

ヒトの赤血球には、このDiego血液型を含め300以上の血液型が存在します。
普段耳にするのは「私はA型、僕B型」などですが、これはABO血液型といいそのA型、B型ということを示しています。

ヒトの赤血球は体の中で酸素を運ぶ大切な仕事があるので、少なくなったり、壊れたりすると
酸素が運べないのでそういう場合に輸血することになります。
ただ、やっかいなことに赤血球の内容物の中には人体によくない成分も含まれているので害がでないよう、
普段は(年とった赤血球などは壊す必要があるので)壊す所も
ちゃんと決められています。
しかし、ヒトの赤血球は自分にないものについては抗体という、抗原を壊す作用のある物質を作る場合があるので、あらかじめ輸血の検査をしている訳です。
例えば、O型のヒトにA型を輸血すると死んじゃう!というのはよく聞く話ですが、これはO型が自分の持っていない(抗原をもっていないという)A・B抗原に対して自然に抗体を作っているのでそれと入ってきた(輸血された)AないしB型抗原が反応して(抗原抗体反応という:赤血球が壊れる)壊す場所と違うことで壊れてしまい、それによって最悪の場合は死亡するという事が起こる訳です。

話はそれましたが、このDiego血液型には2種類(a,b)あり、アメリカインディアンとその混血民族および蒙古系(日本人は蒙古系)の民族にだけに特徴ある血液型です。

2種類といってもそれぞれの組み合わせがあるので、Di(a+b-):日本人0.15%白人0%、
Di(a+b+):日本人8.26% 白人0% 、Di(a-b+):日本人91.59%白人100%
((a-b-)はいないとされている だったと思う)
つまりほとんどの人がb+でbを持っている。なのでb-の人はまれな血液型(適合率が1%未満)と呼ばれています。
では何が問題かというと、b-の人が適当に輸血されるとしたら、高い確率でb+を輸血されることになり、1回輸血(または妊娠)でbに対する抗体(抗Dib抗体)を作る怖れがあり、
抗体を作った後に輸血(b+)をされると、赤血球が壊れたり、妊娠している場合赤ちゃんに影響する場合があり、これを防止するため、あなたはまれな血液型ですよ-のカ−ドが来たり、自分以外のb-の人に輸血が必要な場合(なんたって0.15%しかいないので)協力を求められるように稀血登録をしてもらっているという訳なのです。(参考文献:輸血検査の実際第1版:古くて失礼)

こんな感じでご理解いただけるでしょうか??
はいっ、専門知識が無くてもバッチリ分かりましたぴかぴか(新しい)

分かりやすく説明して頂き有難うございます。顔(願)
すいません ちょっと疑問に思ったことがあるので教えてください
私の施設では抗D試薬にIgM/IgGモノクローナル抗体を使用しているのですが、D陰性確認試験を行なった場合にPartial Dの検出はできますか?
D抗原の抗原決定基を部分欠損しているPartial Dを確実に検出するにはモノクローナルではなくポリクローナルでなければいけないのではないかと思ったのです。
黒本にもPartial Dの反応性が ポリ(+)モノ(-)と乗っていましたし・・・
ただ違う本を見ると、D陰性確認試験に用いる試薬でポリクローナルはもちろん、「IgM/IgGモノクローナル抗体も適している」と標記されています。
どう解釈したらいいのでしょうか?

それともう1つ D陰性確認試験で抗ヒトグロブリン血清に抗IgGクームスを用いますが、広範囲クームスでは何か問題があるのでしょうか?

本当に初歩的な疑問でここで聞くのは恥ずかしいのですが、周りに頼りになる人がいないので質問させていただきました。
教えていただけたらありがたいです。
partial Dに関しては、こちらが参考になると思います
http://www.yuketsu.gr.jp/gakkaishi/45-1/045010011.pdf
う〜ん・・・難しいですねげっそり
ちょっと考えてみます

 >ken01 さま

 参考資料ありがとうございます!

 >MILLER さま

 早速、教えていただいた資料を読んだのですが
 ちょっとまだ頭の整理がつかないので私も考えてみます。
もう少し簡単な説明で考えられるといいのですけど・・。

 >抗D試薬にIgM/IgGモノクローナル抗体を使用しているのですが、D陰性確認試験を行なった場合にPartial Dの検出はできますか?

 こちらは簡単にはAABB(P333)にモノクロ−ナル抗D抗体に少量のポリクロナ−ル抗D抗体を加えることでPartialD血球と抗グロブリン試験で反応する試薬を作ることができる。
(条件あり:AABB参照)
 とありますね。
 IgM/IgGモノクローナル抗体ではないですが・・。
 納書に書いてませんか?
 多分書いてあるかと・・。
 すみません、私は確認できないんですよね-げっそり

 >D陰性確認試験で抗ヒトグロブリン血清に抗IgGクームスを用いますが、広範囲クームスでは何か問題があるのでしょうか?

 これどこかに書いてあったんだけど思い出せない・・冷や汗
 また、後日・・。
>MILLER さま

すいません コメント遅れてばかりで、ごめんなさい。

>私の施設では抗D試薬にIgM/IgGモノクローナル抗体を使用しているのですが、D陰性確認試験を行なった場合にPartial Dの検出はできますか?

ほぼ、ほとんどのエピトープのパーシャルDの検出は出来ると思います。エピトープがいくつあるかは、報告よってちがうのですが、モノクロナル抗体で見つかった主なものは、14種類くらいとされてます。東京RCBCの松田氏によれば37あるとされてます。http://www.yuketsu.gr.jp/gakkaishi/45-1/045010011.pdf


>D抗原の抗原決定基を部分欠損しているPartial Dを確実に検出するにはモノクローナルではなくポリクローナルでなければいけないのではないかと思ったのです。
>黒本にもPartial Dの反応性が ポリ(+)モノ(-)と乗っていましたし・・・

たしかに、ポリクローナルを使った方が理論的にはいいとは思いますが・・。
黒本も改訂作業中なのですが、第3版まではメーカーに配慮してか、試薬についてははっきり書いていません。実際に市販され入手可能な試薬は、オーソ、イムコアカイノス、シスメックス、三光純薬、和光純薬です。ポリクロナルとモノクロナルのブレンド試薬があります。私は通常使う抗D血清とは別に、陰性が出た場合他社製品での反応と確認を行ってます。日本では大阪のBCでモノクロナルの抗D血清を作っていて、パーシャルDと判定する手順は決まっているようです。
ken01 さんどうなんでしょうか?

医療機関において確定できない場合で、輸血が必要な場合は陰性として扱えばいいと思います。一度、使っている抗D抗血清についてメーカーに問い合わせておくのがいいでしょう。

>ただ違う本を見ると、D陰性確認試験に用いる試薬でポリクローナルはもちろん、「IgM/IgGモノクローナル抗体も適している」と標記されています。
>どう解釈したらいいのでしょうか?

>それともう1つ D陰性確認試験で抗ヒトグロブリン血清に抗IgGクームスを用いますが、広範囲クームスでは何か問題があるのでしょうか?

特にはないと思いますが・・。PEGクームスを使われているのでしょうか?
トピック 輸血問題支援センターにもかきました。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=18828297&comm_id=2213574
NO15に書きました。参照してください。時間があるのであれば、クームス試験標準法(37℃、60分、増強剤なし)をお勧めします。

血液センターのルーチン的では、自動分析機で抗D「日赤」で判定し、
そこで陰性・弱陽性の場合は、抗D「日赤」とポリクロナール抗体(オーソかイムコア)の二種類の抗体で反応を見ることになってます。ポリクロとモノクロで乖離が見られた場合はpartialの疑いがありますので更なる精査をすることになりますね。
>ken01 さま

>ポリクロとモノクロで乖離が見られた場合はpartialの疑いがありますので更なる精査をすることになりますね。
このあとは、すぐ遺伝子検査ですか?

パーシャルDで抗D抗体を作るのは、カテゴリーV、VIIなど多いのでしたっけ?
通常は血清学的検査で終わると思います
遺伝子検査は同意を取って再採血になるので、なかなかできないですよ。
皆さん、多くのコメントありがとうございました。
トピック 輸血問題支援センターの方も拝見してみました。
疑問の方も皆さんの説明を受けてなんとなくわかった気がします。(多分あとは私の理解力の問題です・・・。)
自分は知識も技術も経験もここの人たちに比べると全く話にならないくらいのレベルで、書き込みを読んでるだけで自分が恥ずかしくなってきます。
もっと勉強します・・・。
ありがとうございました。

>MILLERさま

経験年数や勤務先(もちろん能力もありますけど)でそれぞれ差はあるでしょうが、同じ時点で考えればあまり皆変わらないと思いますよ。

数年前は「教科書読めよ」と言われそうな質問もバシバシしてましたウッシッシ
質問に答える方も聞かれて勉強する部分もあるので気にせず、まずは投げてみてはいいのではないかと思いますほっとした顔
>MILLER さん
>自分は知識も技術も経験もここの人たちに比べると全く話に>ならないくらいのレベルで、書き込みを読んでるだけで自分>が恥ずかしくなってきます。

そんなことないですよ。五十歩百歩ですよ。
ほんの少し、強く関心持って調べたり、聞きに行ったりしていれば、同じになりますよ。

自分なりに、自分の今いる位置を見出す人は進歩する人です。
私は慢心した権威より、青臭いといわれても謙虚な書生を信用します。

>もっと勉強します・・・。

そうですよね。お互いに・・・。
がんばって、ください。時間は幾つになっても在るのですから・・・。
>管理人様
>副管理人様

ご無沙汰しております。
ナカイママです。

ついに当院でも稀な血液型が出ました。

患者さんは77歳の女性で、大腸Ca のope前検査で発見されました。RAの既往歴があり、ステロイド療法で免疫不全状態でした。おもて試験で抗A(−)抗B(+)、裏試験でA1血球(−)B血球(−)でした。IgG・IgMが感度以下で、高齢と免疫不全のため、抗A抗体の産生がないB型と思っていました。
念のため、大学に精査を依頼すると、AxB型の返事がありました。A型の転移酵素(−)、抗Aによる吸着解離試験(+)で、AxB型と同定されたそうです。

ここで質問ですが、AxB型の頻度はどのぐらいでしょうか?
文献を見ても、Axは非常にまれであるしか書かれていません。
あと、当院ですべきことはありますか?(たとえば家計調査など・・)
あればお教えください。
>ナカイママ様

AxB型は極めて珍しいですよ。
吸着解離に使用した抗Aがヒト由来のものであれば
AxB型の可能性はあると思います。

血清学的データをみるとB(A)の可能性もありそうですね。
こちらの方はしばしば検出されてきます。
もしB(A)であれば、ご主人様の血液型にもよりますが、
O型のお子さんがいらっしゃっても不思議ではありません。


>ナカイママ さま

>患者さんは77歳の女性で、大腸Ca のope前検査で発見され>ました。RAの既往歴があり、ステロイド療法で免疫不全状態>でした。おもて試験で抗A(−)抗B(+)、裏試験でA1血球>(−)B血球(−)でした。IgG・IgMが感度以下で、高齢と>免疫不全のため、抗A抗体の産生がないB型と思っていまし
>た。

ああ、そう考えたくなりますね。やっぱり、不一致は吸着解離くらいは、やらなきゃだめだということでしょうかネェ。
4℃でオーバーナイトしなきゃだめでしょうかね

>ここで質問ですが、AxB型の頻度はどのぐらいでしょうか?
>文献を見ても、Axは非常にまれであるしか書かれていませ
>ん。

持ってる本すべてとWebを調べてみましたが、分かりませんね。RCBCの方の方が情報持っているかも・・・。
ABO phenotype in US Population として、
A1B asian 1%
A2B asian rare
とありましたから、さらに少ないのでしょう。

>あと、当院ですべきことはありますか?(たとえば家計調査など・・)
型は判った(?)のなら、特別な理由なければ家系調査は必要ないのでは・・・?

>ぽりも さま

B(A)のことは、何度か目にしたことは、あるのですがよくわかりません。御教授いただければ幸いです。
>ぽりもさま
亜型検査や不規則抗体同定などすべて外注(大学病院)に出しているので、検査試薬の内容は不明です。

私は輸血初心者なので、B(A)の知識がありません。
ぜひ、ご教授願います!

>こうめいさま
お手数かけました。

大学から電話連絡してくれた技師さんが、「めずらし〜いですよ」となんども言われ、大変興奮されていたそうです。
>こうめい様
>ナカイママ様

ABO式血液型の各亜型頻度について、
現行の統一コンピュータシステムでは算出できません。
非常に残念ですが、稀としかお答えできないのが現状です。

私的見解を含めてB(A)について説明させていただきます。

B(A)を簡単にまとめると以下の3つのタイプに分かれます。

? 強いB酵素活性によるタイプ
? cis-AB様遺伝子によるタイプ
? 稀なO遺伝子が起因するタイプ

?そもそもB(A)は一部のB型がモノクローナル抗A(MH04)で凝集を示したことにより生じた呼び名である。簡単に定義すれば、抗A血清と反応を示すB型(ヒト由来ではないある種の抗A血清)。ウラ試験、糖転移酵素活性などその他の血清学的性状は通常のB型と同じである。吸着解離試験でヒト由来抗Aとは陰性であるが、当該抗A血清とは陽性となる。

この現象の説明としてB酵素活性の強さがあげられる。B酵素は弱いながらもA酵素のドナー基質であるN-アセチルガラクトサミンをH-物質に付加する活性がある。B酵素活性が強い場合、ある程度A抗原が生合成され、一部の抗A血清と反応する。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=2510496&dopt=Abstract
血球をパパイン処理して検出感度を上げると、ほとんどのB型がその抗A血清に対して反応性を示す。

?山本らおよび他の研究者らによってB(A)型に対応する遺伝子が報告されている。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez?db=PubMed&cmd=Retrieve&list_uids=8484250&dopt=AbstractPlus
その遺伝子によって生じるトランスフェラーゼはAとBの両方の特異性をもつ。B(A)というよりはむしろcis-ABと考えた方が妥当と思われる。頻度的にも稀と推定される。

?一方、日本人に多いB(A)は通常のB遺伝子と、ある稀なO遺伝子がヘテロ接合することによって生じる。このO遺伝子は通常のO遺伝子に見られる261番グアニンの欠損がなく、ごく僅かなA酵素活性を有するタンパクをコードする。R102(R103), A110などが同定されている。

?に当てはまるケースとしてB/Bホモ接合型が挙げられます。
?にはまだ国内では報告がないと思います。
?については日常検査でよく遭遇するため、遺伝子タイピング法を確立しています1)。

1) B(A)血液型の遺伝子解析とB型転移酵素活性について 伊藤ら 第90回日本輸血・細胞治療学会 東北支部例会 2007年3月 福島)
>ナカイママ様

 お久しぶりです、お変わりありませんか?
 
 まれな血液型ですね。ここで念のため・・と出されたのが 
 すごいです。IgG・IgMが感度以下で、高齢・免疫不全と
 くれば私なら間違いなくスル−してしまいます冷や汗

 こうめいさんのおっしゃるように吸着解離くらいは、やらな きゃだめなのですね。勉強になりました!
 念には念・・を・・心いたします 笑

 >ぽりも 様
 
 私もわかりません!と書こうとしたらすでに詳細な説明
 ありがとうございました。これからじっくり読みますウインク
 普通の教科書には載ってませんよね・・・やっぱり 笑
>ぽりも さま

B(A)について、説明ありがとうございました。概略のところが理解できたというところです。モノクロナル抗血清が使われるようになったことが、B(A)の存在をもたらしたというところでしょうか・・・。

小生のところのように、ポリとモノのブレンドを使っているところは、見逃す可能性がありますね。

医療機関の血液型判定は「輸血」することを前提に実施と考えれば、さほど心配することはないのだろうけど・・。
>ナカイママ さま
>おもて試験で抗A(−)抗B(+)、裏試験でA1血球(−)B血球(−)でした。

オモテ試験で抗B血清の反応の強さは、どのくらいだったのでしょうか? 非常に興味あります。
AxBというのであれば、(3+)以上あったと考えます。
そうではなく、(2+)より弱かったら、オモテウラ不一致の時点で、B抗原の凝集の異常にも気づきますよね。
前々回のコメントで間違えました。訂正です。

>小生のところのように、ポリとモノのブレンドを使っている
>ところは、見逃す可能性がありますね。

と記述しましたが、抗A、抗B抗血清のブレンドは、モノクロナル血清のブレンドでした。ポリとモノのブレンドは抗D抗血清です。

だから「見逃す可能性がある」のではなく、この種のphenotype、genotype「見逃さない」ためにモノクロナル血清をブレンドしているのだろうと考えられます。
>ぽりもさま
詳細な解説ありがとうございました。
輸血の奥の深さに驚嘆しています!

>kaoriさま
今年中になんとか認定の単位が取れそうなので、来年は<おばさん受験生>になれそうです。また、指導してくださいね。

>こうめいさま
AxBの患者さんの抗B血清の反応は(4+)でした。
今度、患者さんの血球が手に入れば自前で吸着解離試験をしてみます。
はじめまして、私の病院も不一致は外注に出しています。私は技師4年目で生理や内視鏡をしてるのですが、月に何度か当直があります。正直経験が浅く、輸血が来ないことを祈りながら当直してます。。。でも当直での輸血は急ぎが多く、ナカイママさんの患者さんは輸血はしなかったのでしょうか?もしもこの状況で緊急輸血になったら何型の血液を輸血したらよいですか?
ウラの反応を優先して、B型で良いと思いますが、「血液型を判断できないときはO型」とマニュアル化
しておいたほうが迷わなくて良いと思います
ken01さんへ
ありがとうございます。Rhは+なら、O型の+をクロスしたらいいですか?あと主試験-で副試験は+になるのでしょうか?
初歩的な質問ですみません。
副試験は陽性になりますが、赤血球LRバッグ中には血漿成分をほとんど含んでいないため
大量に輸血しても溶血の心配はありません 
異型適合血の場合、副試験は無意味ですので、省略してください。
(副試験の意味が分かっていないと不適合と判断される危険性があり)

実際に、異型輸血でO型を輸血してる施設はありますか?あと、FFPと血小板はAB型になりますか? 
サンタラパンさま

緊急で異型輸血を行う施設はあります。
というより検査の結果が待てなくてかつ輸血しない事によって生命維持が難しい場合は医師の判断ですが、どんな病院でもその対応になります。

とっさの時に混乱のない様、普段から話し合いやガイドライン、マニュアルを作成しておく必要があると思います。

また他院で輸血しながら運ばれてきた場合も、その血液型が正しい保証はないので自施設で検査完了するまではO型適応の対象となります。

血漿系はおっしゃる通りAB型を使用します。

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