【J・モウリーニョ教】コミュのモウリーニョ不在を嘆く者たち

ドログバ「本当の家族みたいだった」

ドログバは、師の不在が精神的に大きなダメージを与えていると認めた。

「あまりに多くのものが変わってしまう。僕はヒザの負傷から戻りつつあるけど、いまは想像もしていなかったほど神経質な状況なんだ。彼の退団は、僕たちがクラブで持った習慣を破壊したよ」

「モウリーニョの考えは、僕たちにとって良いものだった。彼はチームを去って満足だと言っていた。それほどの状況だったということだろう。練習場に戻って、彼がいないのはおかしな感じがするね。ショックだったよ。僕らは何も言うことができなかった」

「本当の家族みたいだったんだ。互いに何でも言えるようなチームだったよ。それが僕たちの強さだったと思う」

「僕らはその感情を忘れ、新たなモチベーションを作る必要があるね」



マケレレもモウリーニョ退団を嘆く

２９日に行われたフルハム戦を引き分けで終えたチェルシーは、プレミアシップで４試合白星を挙げていない。マケレレは、現状に危機を感じているようだ。

「大多数の選手は、それ（モウリーニョ監督の退団）を残念に思っている。しかし、クラブの決定だ。僕たちはそれを受け入れなければならない」

「いまは新しい指揮官の手助けをしなければいけないんだ。彼が失敗をすれば、選手はまた傷つくことになる」

また、ミッドウィークに開催されるチャンピオンズリーグ、対バレンシア戦についても述べた。

「誰もローゼンボリを倒せないとは思っていなかった。しかし、バレンシアを破ることで取り戻せるはずだ。それが簡単じゃないとしてもね」

「若手が大きなダメージを受けている」

「契約を延長したとき、私とモウリーニョとの間で約束ができた。ビッグマッチには私を起用するというものだ。彼の退団はすべてを台無しにしたね。チームは突然放り出されたんだ」

ファンはモリーニョ復帰を希望

グラント率いるチェルシーは崩壊寸前となっている。何もかもがうまくいかない。満足のいく結果が出ないだけではなく、選手にはけがが相次ぎ、いら立ちを募らせるあまり退場となる選手も出てきた。

チェルシーの置かれた状況は、決して明るいものではない。モリーニョの退任後３試合目となったフラム戦は０−０の引き分け止まりで、スタンフォード・ブリッジに集まったファンを激怒させる結果に終わってしまった。首位アーセナル（今週はウェストハムに１−０で勝利）との差は７ポイントに広がり、サポーターは歌や横断幕を通してモリーニョの復帰をはっきりと要求していた。

チェルシーの問題は、試合結果が振るわないことだけではない。毎日のようにチームから離脱者が続出している。キャプテンのジョン・テリーはフラム戦でほほ骨を骨折し、プレミアリーグやイングランド代表のユーロ（欧州選手権）２００８予選のかなりの試合を欠場することになりそうだ。エシアンも負傷。ひざを痛めて１週間休んでいたドログバは、この試合から復帰したが、熱くなりすぎてレッドカードを受けてしまった。ドログバは試合前に、モリーニョへの非情な仕打ちに対する不満を強い言葉で表していた。



モウリーニョ帰国の過熱報道に元首相が憤慨

モウリーニョが9月27日、母国ポルトガルに帰国し、大きな騒ぎを巻き起こした。フランスのカナル・プリュス局が日曜夜に放映するサッカー番組「レキップ・ド・ディマンシュ」で30日、その週のトピックとして、モウリーニョ氏の帰国に対する同国の報道の過熱ぶりをレポートした。

同番組は、モウリーニョ氏の退団・帰国が母国でいかに大きなニュースとして扱われたかをよく示すエピソードとして、同氏が空港に到着した際のテレビの反応を紹介している。このとき、ポルトガルの主要テレビ局「SCI」のニュース番組では、サンタナ・ロペス前首相が出演し、所属する社会民主党の選挙方針について話していた。

しかしモウリーニョ氏が空港に到着したというニュースが報道センターに入ると、キャスターは前首相の発言を途中で打ち切って、空港のカメラにスイッチ。報道が終わって、カメラが再びスタジオに戻ると、前首相は「サッカーの一監督が帰国したというニュースで話を打ち切られるなんて、この国はどこか狂っている。私もモウリーニョは好きだが、ルールというものがある。こんなことはあり得ない」と怒りをあらわにした。