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野島伸司の世界観に、魅了され♪コミュの【世紀末の詩?】車椅子の、恋。

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これは、婚約者に挙式当日に別れを告げられ、愛に裏切られた若き青年「野亜」と、愛に見切りをつけた元大学教授である「百瀬」との、愛とは何か?を問う物語。

その中の、とあるシーン。
車椅子で絵描きをしている「守」と、その恋人である「留美」との、お話。



百瀬「ギリシャ神話を知っているかね?
   オルフェウスは恋人を黄泉の国から助け出そうとした。
   決して振り返ってはいけない、
   振り返ると恋人を現世に連れ戻すことは叶わない。
   オルフェウスは不安で、ついに振り返ってしまった。
   そして階段は崩れ去り、恋人は再び黄泉の国へ…」

野亜「悲しいお話ですよね」

百瀬「Trust、信頼関係が崩れたということだ。
   恋人はオルフェウスの背中を見ながら、
  “振り返らないで”と祈ったはずだ」

野亜「オルフェウスが信頼関係を破ったということですか?
   不安で」

百瀬「恋人もまた、不安だった。
   不安という一滴の濁り水が、
   鋼鉄の愛にやがて穴を開ける。
   愛とは互いの揺るぎない信頼」


留美はある日、守に母の形見である指輪を見せてとても大切な宝物であると告げる。その指輪を見た守は瞬時に偽物だと判断し、留美には「キレイな指輪だね」と云い、返した。

その後、留美の家に空き巣に入られ指輪が盗まれる事件が起きる。留美は過去に付き合ってきた男性に騙されて続けてこられた事もあり、探偵に守の過去の調査を依頼する。

その結果、守は以前に盗み・暴行等の前科魔だったと知らされる。留美は困惑から裏切りに気持ちが揺らぎつつも、いつものように、守とのデートに向かう事に。


守 「僕が似顔絵を書き始めたのは、
   世の中には、悲しみや苦しみを抱えて、
   生きてる人がとても多いと思うからです。
   その人を、嘘偽りのない自分の心の目で
   感じてあげたいんです。
   そうして、実際のその人よりもほんの少し
   良く描いてあげる。
   太っている人はスリムにとか、
   そういうことだけでなく、
   ほんの少し明るい色を使ってあげるんです。
   専門的に勉強したわけでもない僕が言うのも
   おこがましいんですが、僕が描いた絵を見て、
   ほんの少し元気を出して欲しいんです。
   頑張って仕事をしよう、
   勇気を出して恋愛をしてみよう、
   人生は…悪いことばかりじゃない」

野亜「、、、(共感し、感動)」

百瀬「今の話、あいつは単純だから
   本気で感動しちまったようだが、
   俺には…あんたの懺悔に聞こえたよ」


留美は守とのデート中、踏切に差し掛かった所で、守に真実を聞き出すべく、指輪の話を切り出した。
守は車椅子な状態だから不可能と説明するも、留美は前科魔の事を守に告げる。

守を踏切に置き去りにして、
「足動くんでしょ?車椅子から立ち上がって逃げなさいよ!」
と留美。
守は微笑みながら、留美の方を見て止まなかった。
無常にも守はどうする事も出来ず、そのまま帰らぬ人となった。


野亜「信じなきゃいけなかったんだよ!
   愛してるんなら、不安なんかに
   負けてちゃだめなんだよ!
   オルフェウスの話ですね、まるで
   愛って信じることなのに…」

百瀬「俺も昔、大事な人を信じなかった。
   今思うとしかし、愛ってのは
   信じることですらないのかもしれん。
   愛ってのはただ、疑わないことだ」


守は確かに、車椅子になる以前に盗み等の犯罪を犯して生活をやりくりしていた。そんなある日、交通事故に遭い病院に運ばて、しばらくの時間を過ごした後、看病してくれた看護婦さんが留美そっくりの顔立ちだったと云う。
「その時の彼女はボクを救ってくれた、聖母マリアだ」と。

そして車椅子の生活になり、しばらくして留美と出会った時は本当にビックリして、心の底から幸せにしてあげたいと誓ったのだと。



 ハローベイビー
 泣かないで
 偽物の愛をつかまされたら
 僕がホントのにかえてあげるよ



              『世紀末の詩」第五話、より。

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