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波照間島・照島荘のある風景コミュの島の聖域【ウタキ、ワー】

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 波照間島では数年前にレンタバイクができ、この春からはレンタカー事業者がサービスを始め、これまで観光客が足を踏み入れなかった場所にまで行けるようになりました。ともに島の人が行っている事業で、島の人による観光地化が進んでいる一方で、観光客への島のルールの啓蒙は進んでいないのが現状のようです。
 そのため、集落外の森や農地に入る観光客も現れています。森の中には、島の人でも限られた日にしか入ってはいけない聖域があります。まして、遊びに来た島外の人間が島の精神世界に勝手きままに立ち入ることは言語道断です。
 これまで、聖地(拝所、御嶽=ワー)に観光客がどうあるべきかは、あまり聞いたことがなかったので、自分がこれまで島で伺った話や文献からの情報を少しまとめておきます。参考にしていただければ幸いです。また、追加情報があればコメント願います。


★照島荘のある北部落の場合
(※沖縄県では通常、集落を「部落」と称する)
 部落にはウタキ(御嶽、ウツィヌワー=内の拝所)およびウガン(御拝、本土の「お旅所」に近い)の遥拝所があります。集落は、ウタキを中心に集落が作られているため、きれいな条理区画になっています。照島荘のある北部落にあるのは、美底御嶽(ミスクウガン)です。
 そのウタキの上位に、拝所(ワーまたはピティヌワー)があり、島には3箇所あります。北部落と南部落の上位にあるワーは、白郎原御嶽(シラバルワー)で、北・南部落の東方の森にあります。
 
 美底御嶽など各部落のウガンに関しては、きれいに清掃がほどこされ、知らない人にとっては公園のように思え入ってしまうことがあります。ワーの神を分霊しているところですが、神は通常滞在してはおらず、祭祀の時にワーから呼ばれるらしいです。近くに来たら入らずにそばの道から眺める、心の中で手を合わせるなどするとよいでしょう。間違って入ってしまったら、一礼するなり手を合わせるなりして、島の自然や神様に感謝する気持ちで外に出るのがよいと思います。
 
 北部落の美底御嶽の上位に位置する白郎原御嶽は、原生林にあります。神が来臨している場所で、年に2回ある清掃以外は何人も入ることを禁止されています。そういうことから原生林として植物の保存状態がよく、かつてここに入って植物観察をした人が部落全宅をまわって謝罪したという話もあります。
 清掃の日は、島外の人も入れるようです。神女のツカサ(司)とパナヌファー(司補佐のカミンチュ=神人)、ワジュトトゥ(老人達)、ムラブサー(村補佐)、カマガーが作業をする。入りたいときは部落のツカサに相談するするのがよいそうです。

 島の精神社会は、かつての切実な、いや、今も貴重な水資源である雨乞いが強く反映しています。このことは、「五月雨節」など波照間の民謡にも数多く謡われています。こういった島の風土を理解しながら、聖域に接することが大切だと思われます。

 

コメント(1)

島は3箇所ある最も神聖な拝所(ワー)、すなわち真徳利御嶽、阿幸俣御嶽、白郎原御嶽では、島の人たちは落ちた木の1本も拾わないとか。
神のものとしてあるからだそうだ。

レンタカーやレンタバイクが普及してしまい、島の人が尊いものと考えているこれらの場所に心ならずも侵入してしまうことも多くなると思う。ましてや、島の自然観を迷信としか考えないような都会人が入った場合は最悪である。

この春からニシハマに水上バイクが走りまわりだしたことを聞いた。レンタカー同様、島の開発派が推進している事業だ。島の人は、現金とともに慎みを知らない化外の人間がどんどん入ってくるシステムになっていくことを、歓迎しているのだろうか。
  
一度失われたら回復するのが相当難しい貴重な価値の存在。それらの存亡は、観光客の島でのサービスの選択にかかっている。

   

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