「豊かな玉に神霊が依り憑く巫女」の意。
「玉」は勾玉のことだから、勾玉の産地と関係のある姫なのだろう。
海神である綿津見大神を父にもつことから、海の女神とされ、
出産のさいに八尋和邇(やひろわに＝大きなワニ)、
あるいは龍の姿になったと言われる。
古事記の表記＝
豊玉毘売神（トヨタマヒメノカミ）
豊玉毘売（トヨタマビメ）
日本書紀の表記＝
豊玉姫（トヨタマヒメ）
豊玉姫命（トヨタマヒメノミコト）
別称＝
豊姫神（トヨヒメノカミ）
和多都弥豊玉比売命（ワタツミトヨタマヒメ）
淀比売命（ヨドヒメノミコト）
淀日女命（ヨドヒメノミコト）
淀姫命（ヨドヒメノミコト）
与止姫神（ヨドヒメノカミ）
與止売神（ヨドヒメノカミ）
淀姫神（ヨドヒメノカミ）
与止日女大神（ヨドヒメノオオカミ）
世田姫神（ヨタヒメノカミ）
彦姫神（ヒコヒメガミ）
若狭姫（ワカサヒメ）
遠敷明神（オニュウミョウジン）
●トヨタマヒメを祀った代表的な神社
豊玉姫神社(鹿児島県川辺郡知覧町郡16510)
和多都美豊玉比賣神社(徳島県徳島市不動西町4-2024 )
《目次》
●淀比�很拭憤γ慮�一宮市 籠守勝手神社）＝書き込み1
●豊玉比売命（東京都 住吉神社末社龍神社）＝書き込み2／3
●遠敷明神（奈良県奈良市 東大寺）＝書き込み7
●遠敷明神（福井県小浜市 鵜の瀬）＝書き込み5
●豊玉姫神（兵庫県西宮市 廣田神社摂社南宮神社）＝書き込み10
↓MAP
http://
「玉」は勾玉のことだから、勾玉の産地と関係のある姫なのだろう。
海神である綿津見大神を父にもつことから、海の女神とされ、
出産のさいに八尋和邇(やひろわに＝大きなワニ)、
あるいは龍の姿になったと言われる。
古事記の表記＝
豊玉毘売神（トヨタマヒメノカミ）
豊玉毘売（トヨタマビメ）
日本書紀の表記＝
豊玉姫（トヨタマヒメ）
豊玉姫命（トヨタマヒメノミコト）
別称＝
豊姫神（トヨヒメノカミ）
和多都弥豊玉比売命（ワタツミトヨタマヒメ）
淀比売命（ヨドヒメノミコト）
淀日女命（ヨドヒメノミコト）
淀姫命（ヨドヒメノミコト）
与止姫神（ヨドヒメノカミ）
與止売神（ヨドヒメノカミ）
淀姫神（ヨドヒメノカミ）
与止日女大神（ヨドヒメノオオカミ）
世田姫神（ヨタヒメノカミ）
彦姫神（ヒコヒメガミ）
若狭姫（ワカサヒメ）
遠敷明神（オニュウミョウジン）
●トヨタマヒメを祀った代表的な神社
豊玉姫神社(鹿児島県川辺郡知覧町郡16510)
和多都美豊玉比賣神社(徳島県徳島市不動西町4-2024 )
《目次》
●淀比�很拭憤γ慮�一宮市 籠守勝手神社）＝書き込み1
●豊玉比売命（東京都 住吉神社末社龍神社）＝書き込み2／3
●遠敷明神（奈良県奈良市 東大寺）＝書き込み7
●遠敷明神（福井県小浜市 鵜の瀬）＝書き込み5
●豊玉姫神（兵庫県西宮市 廣田神社摂社南宮神社）＝書き込み10
↓MAP
http://
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コメント(10)
●淀比�很拭補銅蘊ー蠖声辧�
愛知県一宮市 木曽川町黒田字往還東東ノ切11
籠守勝手神社（こもりかってじんじゃ）
祭神：瀬織津比�很拭⇒簇胱很�
美濃、尾張の大河である木曽川の水神をまつる神社です。
現在の護岸された川からは離れており、JR木曽川駅のやや東方に鎮座。
しかし大きい道路に面していないので場所はわかり辛く、田圃や集落の中に入り込んだ森にひっそりと佇む感じ。
履中天皇の崩御の後大泊瀬幼武王（雄略天皇）は皇位を争って市辺押盤皇子を殺した。
父を殺害された億計と弘計の二皇子は、難をのがれるため尾張国一宮の真清田神社に向かう途中、黒田松枝郷に鎮座する黒田明神の社森に駕籠をとめ一夜宿泊した。
その日は旧暦八月十五日で、村人がこれを饗応したと伝えており、これ以後、籠守勝手神社と称するようになった。
以前は勝手に籠もって祈願することができたそうです。
今でも旧暦八月十五日夜に、この二皇子にちなむ「御駕籠祭（おこもりまつり）」が、1500年以上も続けられています。
http://www.city.ichinomiya.aichi.jp/festival/okomiri.html
籠守と書いて「こもり」と読むことから、全国にある子守神社＝水分神の系統とも思われます。
[水分神]トピック
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=17744801&comm_id=2078517
丹後一宮の籠神社（このじんじゃ）も、別称がひとつが「籠守大権現」ですので関係あるかもしれません。
しかし、祭神が祭神です。
瀬織津姫と、淀姫。
祓戸の四神の1柱と、肥前（九州）の水神。
この2つの水神が並祭神表示となっているのが謎です。
[瀬織津姫]トピック
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=17593323&comm_id=2078517
そこでAYUさんと話して淀姫について調べていくうち、トヨタマヒメに行き着きこのトピックを作っていただくことになりました。
その過程を含め、よろしければ日記の方もご高覧ください．．．
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=566871330&owner_id=4857509
...
愛知県一宮市 木曽川町黒田字往還東東ノ切11
籠守勝手神社（こもりかってじんじゃ）
祭神：瀬織津比�很拭⇒簇胱很�
美濃、尾張の大河である木曽川の水神をまつる神社です。
現在の護岸された川からは離れており、JR木曽川駅のやや東方に鎮座。
しかし大きい道路に面していないので場所はわかり辛く、田圃や集落の中に入り込んだ森にひっそりと佇む感じ。
履中天皇の崩御の後大泊瀬幼武王（雄略天皇）は皇位を争って市辺押盤皇子を殺した。
父を殺害された億計と弘計の二皇子は、難をのがれるため尾張国一宮の真清田神社に向かう途中、黒田松枝郷に鎮座する黒田明神の社森に駕籠をとめ一夜宿泊した。
その日は旧暦八月十五日で、村人がこれを饗応したと伝えており、これ以後、籠守勝手神社と称するようになった。
以前は勝手に籠もって祈願することができたそうです。
今でも旧暦八月十五日夜に、この二皇子にちなむ「御駕籠祭（おこもりまつり）」が、1500年以上も続けられています。
http://www.city.ichinomiya.aichi.jp/festival/okomiri.html
籠守と書いて「こもり」と読むことから、全国にある子守神社＝水分神の系統とも思われます。
[水分神]トピック
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=17744801&comm_id=2078517
丹後一宮の籠神社（このじんじゃ）も、別称がひとつが「籠守大権現」ですので関係あるかもしれません。
しかし、祭神が祭神です。
瀬織津姫と、淀姫。
祓戸の四神の1柱と、肥前（九州）の水神。
この2つの水神が並祭神表示となっているのが謎です。
[瀬織津姫]トピック
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=17593323&comm_id=2078517
そこでAYUさんと話して淀姫について調べていくうち、トヨタマヒメに行き着きこのトピックを作っていただくことになりました。
その過程を含め、よろしければ日記の方もご高覧ください．．．
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=566871330&owner_id=4857509
...
●豊玉比売命（住吉神社末社龍神社）境内
東京都中央区佃1-1-14
佃島に入り、愛車を住吉神社境内の石柵前に停めると、
境内に入る西向きの石柱門の西方に50mほどの参道が伸び、
突き当たりに銅製の一ノ鳥居(写真左)がある。
その参道の両側は住宅街になっている。
ぼくは境内に入るために、石柱門を通り、
逆方向の東にある拝殿に向かった(写真中)。
境内に入り、石製明神鳥居をくぐって拝殿に向かうと、
参道左側に石製靖国鳥居を持った龍神社があった(写真右)。
社殿前には石灯籠、水桶。
社殿裏面は佃堀に面している。
佃は天正18年(1590)徳川家康に伴われて関東へ移住してきた
佃村(現大阪市西淀川区佃町)の漁夫ら33名が
寛永年間になって、鉄砲洲の向かいの三角州を幕府から賜って、
築島工事を行い、佃島と名付けた場所。
その1画に造営された住吉神社に
文政5年(1822)になって、龍神社は奉祀された。
以来、水運関係者に厚く信仰され、
その後、天保9年(1838)に
佃小橋の元にあった竜王弁財天が合祀された。
これは竜王弁財天の祠が漁師の網に関わる渋釜の近くにあったために
熱害を受けやすかったので、住吉神社内の龍神社に移されたもの。
さらに翌年の天保10年(1839)には
日本橋白木屋の大弁財天が合祀されたという。
そのために住吉神社末社龍神社の祭神は
・豊玉比売命
・於迦美大神
・龍姫大神
という、いずれも水と関係のある3柱となった。
東京都中央区佃1-1-14
佃島に入り、愛車を住吉神社境内の石柵前に停めると、
境内に入る西向きの石柱門の西方に50mほどの参道が伸び、
突き当たりに銅製の一ノ鳥居(写真左)がある。
その参道の両側は住宅街になっている。
ぼくは境内に入るために、石柱門を通り、
逆方向の東にある拝殿に向かった(写真中)。
境内に入り、石製明神鳥居をくぐって拝殿に向かうと、
参道左側に石製靖国鳥居を持った龍神社があった(写真右)。
社殿前には石灯籠、水桶。
社殿裏面は佃堀に面している。
佃は天正18年(1590)徳川家康に伴われて関東へ移住してきた
佃村(現大阪市西淀川区佃町)の漁夫ら33名が
寛永年間になって、鉄砲洲の向かいの三角州を幕府から賜って、
築島工事を行い、佃島と名付けた場所。
その1画に造営された住吉神社に
文政5年(1822)になって、龍神社は奉祀された。
以来、水運関係者に厚く信仰され、
その後、天保9年(1838)に
佃小橋の元にあった竜王弁財天が合祀された。
これは竜王弁財天の祠が漁師の網に関わる渋釜の近くにあったために
熱害を受けやすかったので、住吉神社内の龍神社に移されたもの。
さらに翌年の天保10年(1839)には
日本橋白木屋の大弁財天が合祀されたという。
そのために住吉神社末社龍神社の祭神は
・豊玉比売命
・於迦美大神
・龍姫大神
という、いずれも水と関係のある3柱となった。
●豊玉比売命（住吉神社末社龍神社）水脈環境
東京都中央区佃1-1-14
西向きの一ノ鳥居の目の前を流れる隅田川には
佃堀に引き込む水量を調節する住吉水門(写真左)があり、
佃堀は水門からすぐ、幅が12mほどに広がる。
水門から50mほどの場所で佃堀に面して住吉神社境内があり、
住吉神社対岸の佃公園から龍神社の裏面の白壁が見える(写真中)。
佃堀の堀幅は水門部分の12mから
龍神社の裏面部分で7mほどにすぼまり、
住吉神社境内に添って折れ曲がったところで、堀幅は22mほどに広がり、
佃堀に架かる佃小橋に向かって10mほどにすぼまり、
袋小路部分でふたたび22mほどに広がり、
船の係留地となっている(写真右)
この堀は同じ幅の部分が一カ所も無い、奇妙な堀なのだ。
12月末、堀にはキンクロハジロ(鴨)やカルガモの群れが泳いでいた。
東京都中央区佃1-1-14
西向きの一ノ鳥居の目の前を流れる隅田川には
佃堀に引き込む水量を調節する住吉水門(写真左)があり、
佃堀は水門からすぐ、幅が12mほどに広がる。
水門から50mほどの場所で佃堀に面して住吉神社境内があり、
住吉神社対岸の佃公園から龍神社の裏面の白壁が見える(写真中)。
佃堀の堀幅は水門部分の12mから
龍神社の裏面部分で7mほどにすぼまり、
住吉神社境内に添って折れ曲がったところで、堀幅は22mほどに広がり、
佃堀に架かる佃小橋に向かって10mほどにすぼまり、
袋小路部分でふたたび22mほどに広がり、
船の係留地となっている(写真右)
この堀は同じ幅の部分が一カ所も無い、奇妙な堀なのだ。
12月末、堀にはキンクロハジロ(鴨)やカルガモの群れが泳いでいた。
●遠敷明神（鵜の瀬）
福井県小浜市下根来8-1-1
8月中旬am8:00
朝食抜きでバイクで息子と東小浜駅前から35号線を山に向かう。
途中、鵜の瀬(うのせ)に関係のある若狭姫神社、若狭彦神社、神宮寺の前を通るが、
気持ちよく鵜の瀬を見学させてもらうために、
神社嫌いの息子に遠慮して(笑)、泣く泣く、通過。
鵜の瀬は今春見学した東大寺二月堂のお水取り(修二会)の水の送り先だ。
鵜の瀬の渕と、奈良の東大寺閼伽井屋のと間には地下に水脈があり、
繋がっていると言われている。
その距離90kmはあるだろうか。
35号線の坂道を上ってゆくと、左側に狭い広場があり、
質素な生木の鳥居があった(写真左)。
人は誰もいない。
当コミュメンバーのち〜こさんから、
お水送りと関係のある場所であることを聞いただけで、
ほとんど何も調べてこなかったので、
とりあえず、鳥居脇にある「鵜の瀬 由緒記」を読む。
8世紀の中ごろ、インド僧実忠は東大寺の大仏開眼供養をした後、
二月堂を創建して修二会(しゅにえ)を始め、
2月初日に全国の神々を招待した。
すべての神々が参列する中で、
遠敷明神(オニュウミョウジン＝彦姫神＝若狭姫＝豊玉姫)だけが
川漁に熱中していたために遅刻して、12日の深夜1時過ぎになって参列した。
遠敷明神はお詫びをかねて、
この地から二月堂の本尊に閼加水(あかみず＝香水)を送る約束をした。
その時、二月堂下の地中から白と黒の鵜が飛び出し、その穴から泉が湧き出、
その井戸は若狭井と名付けられ、その水を汲む「お水取り」行事が始まった。
その水は、ここ鵜の瀬の水中洞穴を水源としていて、
ここでは「お水送り」行事が行われる。
一ノ鳥居をくぐると、短い下り階段になっており、
正面に二ノ鳥居があり、その先は河原になっている(写真中)。
河原に降りてゆくと、突然向こう岸に生い茂った樹木の中から
「キェン、キェン」と初めて聞く甲高い啼き声をたてながら、
バッサバッサと羽音をたて、不明の猛禽類が飛び出して、近所の大枝に移った。
羽根を広げると、80cmくらいありそうだ。
ここは多田ケ岳だから「鷹」の一種ということにしておこう。
ぼくは興奮してIXY DIGITAL 10をそちらに向けて、
ズームアップをしようとしたのだが、
「鷹」は嫌がって、「キェン、キェン」と啼きながら飛びたち、
こんどはすぐ上流の鵜の瀬公園資料館の大きな説明板の上に止った。
そこには役行者が祀ってあった。
撮影し損なって、鵜の瀬の河原を見学。
目の前を流れる遠敷川(おにゅうがわ)は清流という感じ。
「おにゅう＝遠敷」はあきらかに当て字だ。
二ノ鳥居の正面ではなく左手に注連縄が張ってあった。
そのあたりに水中洞穴があって、水が流れ込んでいる渕があることを、
後になって知った。
右手のやはり、向かい側の崖、「鷹」の飛び出した樹木の下に
遠敷明神を祀った小さな祠がある(写真右)。
読んでいないのだが、ここは 岡野玲子の「陰陽師」で、
安倍晴明が雨乞いのために訪れたことになっていて、ブームになったらしい。
福井県小浜市下根来8-1-1
8月中旬am8:00
朝食抜きでバイクで息子と東小浜駅前から35号線を山に向かう。
途中、鵜の瀬(うのせ)に関係のある若狭姫神社、若狭彦神社、神宮寺の前を通るが、
気持ちよく鵜の瀬を見学させてもらうために、
神社嫌いの息子に遠慮して(笑)、泣く泣く、通過。
鵜の瀬は今春見学した東大寺二月堂のお水取り(修二会)の水の送り先だ。
鵜の瀬の渕と、奈良の東大寺閼伽井屋のと間には地下に水脈があり、
繋がっていると言われている。
その距離90kmはあるだろうか。
35号線の坂道を上ってゆくと、左側に狭い広場があり、
質素な生木の鳥居があった(写真左)。
人は誰もいない。
当コミュメンバーのち〜こさんから、
お水送りと関係のある場所であることを聞いただけで、
ほとんど何も調べてこなかったので、
とりあえず、鳥居脇にある「鵜の瀬 由緒記」を読む。
8世紀の中ごろ、インド僧実忠は東大寺の大仏開眼供養をした後、
二月堂を創建して修二会(しゅにえ)を始め、
2月初日に全国の神々を招待した。
すべての神々が参列する中で、
遠敷明神(オニュウミョウジン＝彦姫神＝若狭姫＝豊玉姫)だけが
川漁に熱中していたために遅刻して、12日の深夜1時過ぎになって参列した。
遠敷明神はお詫びをかねて、
この地から二月堂の本尊に閼加水(あかみず＝香水)を送る約束をした。
その時、二月堂下の地中から白と黒の鵜が飛び出し、その穴から泉が湧き出、
その井戸は若狭井と名付けられ、その水を汲む「お水取り」行事が始まった。
その水は、ここ鵜の瀬の水中洞穴を水源としていて、
ここでは「お水送り」行事が行われる。
一ノ鳥居をくぐると、短い下り階段になっており、
正面に二ノ鳥居があり、その先は河原になっている(写真中)。
河原に降りてゆくと、突然向こう岸に生い茂った樹木の中から
「キェン、キェン」と初めて聞く甲高い啼き声をたてながら、
バッサバッサと羽音をたて、不明の猛禽類が飛び出して、近所の大枝に移った。
羽根を広げると、80cmくらいありそうだ。
ここは多田ケ岳だから「鷹」の一種ということにしておこう。
ぼくは興奮してIXY DIGITAL 10をそちらに向けて、
ズームアップをしようとしたのだが、
「鷹」は嫌がって、「キェン、キェン」と啼きながら飛びたち、
こんどはすぐ上流の鵜の瀬公園資料館の大きな説明板の上に止った。
そこには役行者が祀ってあった。
撮影し損なって、鵜の瀬の河原を見学。
目の前を流れる遠敷川(おにゅうがわ)は清流という感じ。
「おにゅう＝遠敷」はあきらかに当て字だ。
二ノ鳥居の正面ではなく左手に注連縄が張ってあった。
そのあたりに水中洞穴があって、水が流れ込んでいる渕があることを、
後になって知った。
右手のやはり、向かい側の崖、「鷹」の飛び出した樹木の下に
遠敷明神を祀った小さな祠がある(写真右)。
読んでいないのだが、ここは 岡野玲子の「陰陽師」で、
安倍晴明が雨乞いのために訪れたことになっていて、ブームになったらしい。
●遠敷明神（東大寺 閼伽井屋 若狭井）
奈良市雑司町406
天平勝宝４年(752)、
東大寺二月堂(写真左／中)で始められた修二会(しゅにえ／写真右)は
第二次大戦中も途絶えることなく続けられ、今年1257回目を迎えた。
その神事が旧暦の2月1日から始められたことから、
「二月堂」「修二会」と名付けられた。
現在は3月1日より2週間にわたって“行”がおこなわれる。
「お水取り」は3月12日後夜の13日午前1時から
咒師(しゅし)と呼ばれる香水を加持し、四天王を勧請し、咒を唱える役、
が二月堂から5人の役職を持たない平衆(ひらしゅ)を先導して南側の石段を下り、
さらに数人の童子とともに閼伽井屋(あかいや)の若狭井(わかさい)から
香水を桶に汲み、内陣に運ばれて、本尊に供えられる。
それが遠敷明神(おにゅうみょうじん)が二月堂本尊十一面観音に献じる
閼加水(あかみず)だ。
修二会の最後の日の前日の夜10時から翌朝1時にかけて行われる神事を
見学する機会に恵まれた。
修二会の中でももっとも有名な神事「お水取り」はこの24時間前に行われる。
「お水取り」で行を勤める練行衆(れんぎょうしゅう)の道明かりとして、
大きな松明(たいまつ)が出るため、大勢集まる観衆をわかせる。
ニュースで紹介される「お水取り」はたいていこの部分だ。
この日も大松明が出るということなので、ぼくは当然、見学する神事も
屋外で行われるものと思っていた。
だが、そうではなかった。
招待してくれた僧侶と、
役行者の生まれたと言われる吉祥草寺住職の山田哲寛氏とともに
履物を持って、本堂に上がると、すでに堂内は床に座す人々で埋まっていた。
ぼくらは別の角度の回廊の入口に陣取った。
もちろん、暖房など無い。
照明も菜種油の灯明のみだ。
堂内にはさらに格子で囲われた部屋があり、
ぼくらはその格子越しに見学することになった(写真右)。
そこで4時間にわたって、休むこと無く繰り広げられた事柄は
とても文章で表現できるものではない。
あえて、それを思いつくままに列記してみると、
それはイタリアンオペラであり、衛星であり、
アルバート・アイラーの前衛ジャズであり、
歌舞伎であり、大聖堂のパイプオルガンであり、線香花火であり、
木曽節であり、タップダンスであり、修験であり、笛吹き童子であり、
美空ひばりであり、五体倒地であり、動物の唸り声であり、祝詞であり、
バリトン・コーラスであり、流星であり、演歌であり、格闘技であり、
ガムランであり、中近東兵士の野営であり、 呪術であり、
“祭りの後”であった。
同じことが二度行われることはなかった。
地球上で起きる“表情”のすべて、森羅万象を内包しようという試みだった。
それは宇宙とつながっており、魂にタッチしていた。
“線香花火”で、不覚にも涙腺が緩んだ…
これらのことは二月堂中央に祀られた十一面観世音菩薩を中心にして、
その周囲を巡る11名の練行衆によって行われた。
それは僧侶たちが人々に代わって行ってくれる懺悔であり、
彼らは11人のキリストでもあった。
この場には“東洋”も“西洋”も無い。
声楽の専門家でもない僧侶たちが、
肉体を使って、“パーフェクトな声”で合唱し、掛け合いを行う。
神事の総合格闘技だ。
祭壇の前に超巨大な花束のようなものが横に置かれていた。
まさかそれに火が放たれ、観世音菩薩の周囲を回るとは！
炎は木造の天井を焦がし、火の粉が木造の床に散らばった。
その神事のピークで、
ぼくのIXY DIGITAL 10のメモリは「FULL」と表示された！
2GBのメモリを入れてきたはずが、
ここにやってきた直前に2カットだけ、
撮影しなければならないものがあって、
そのために32MBのメモリを入れたままだったのだ。
あわてて不要なカットを消して、撮影しようとしたが
文字通り、「後の祭り」だった。
もういちど、やってこいという十一面観世音菩薩のお達しだった。
終了はam1:00
ぼくらは二月堂となりの建物で夜食を摂って、東大寺を後にした。
奈良市雑司町406
天平勝宝４年(752)、
東大寺二月堂(写真左／中)で始められた修二会(しゅにえ／写真右)は
第二次大戦中も途絶えることなく続けられ、今年1257回目を迎えた。
その神事が旧暦の2月1日から始められたことから、
「二月堂」「修二会」と名付けられた。
現在は3月1日より2週間にわたって“行”がおこなわれる。
「お水取り」は3月12日後夜の13日午前1時から
咒師(しゅし)と呼ばれる香水を加持し、四天王を勧請し、咒を唱える役、
が二月堂から5人の役職を持たない平衆(ひらしゅ)を先導して南側の石段を下り、
さらに数人の童子とともに閼伽井屋(あかいや)の若狭井(わかさい)から
香水を桶に汲み、内陣に運ばれて、本尊に供えられる。
それが遠敷明神(おにゅうみょうじん)が二月堂本尊十一面観音に献じる
閼加水(あかみず)だ。
修二会の最後の日の前日の夜10時から翌朝1時にかけて行われる神事を
見学する機会に恵まれた。
修二会の中でももっとも有名な神事「お水取り」はこの24時間前に行われる。
「お水取り」で行を勤める練行衆(れんぎょうしゅう)の道明かりとして、
大きな松明(たいまつ)が出るため、大勢集まる観衆をわかせる。
ニュースで紹介される「お水取り」はたいていこの部分だ。
この日も大松明が出るということなので、ぼくは当然、見学する神事も
屋外で行われるものと思っていた。
だが、そうではなかった。
招待してくれた僧侶と、
役行者の生まれたと言われる吉祥草寺住職の山田哲寛氏とともに
履物を持って、本堂に上がると、すでに堂内は床に座す人々で埋まっていた。
ぼくらは別の角度の回廊の入口に陣取った。
もちろん、暖房など無い。
照明も菜種油の灯明のみだ。
堂内にはさらに格子で囲われた部屋があり、
ぼくらはその格子越しに見学することになった(写真右)。
そこで4時間にわたって、休むこと無く繰り広げられた事柄は
とても文章で表現できるものではない。
あえて、それを思いつくままに列記してみると、
それはイタリアンオペラであり、衛星であり、
アルバート・アイラーの前衛ジャズであり、
歌舞伎であり、大聖堂のパイプオルガンであり、線香花火であり、
木曽節であり、タップダンスであり、修験であり、笛吹き童子であり、
美空ひばりであり、五体倒地であり、動物の唸り声であり、祝詞であり、
バリトン・コーラスであり、流星であり、演歌であり、格闘技であり、
ガムランであり、中近東兵士の野営であり、 呪術であり、
“祭りの後”であった。
同じことが二度行われることはなかった。
地球上で起きる“表情”のすべて、森羅万象を内包しようという試みだった。
それは宇宙とつながっており、魂にタッチしていた。
“線香花火”で、不覚にも涙腺が緩んだ…
これらのことは二月堂中央に祀られた十一面観世音菩薩を中心にして、
その周囲を巡る11名の練行衆によって行われた。
それは僧侶たちが人々に代わって行ってくれる懺悔であり、
彼らは11人のキリストでもあった。
この場には“東洋”も“西洋”も無い。
声楽の専門家でもない僧侶たちが、
肉体を使って、“パーフェクトな声”で合唱し、掛け合いを行う。
神事の総合格闘技だ。
祭壇の前に超巨大な花束のようなものが横に置かれていた。
まさかそれに火が放たれ、観世音菩薩の周囲を回るとは！
炎は木造の天井を焦がし、火の粉が木造の床に散らばった。
その神事のピークで、
ぼくのIXY DIGITAL 10のメモリは「FULL」と表示された！
2GBのメモリを入れてきたはずが、
ここにやってきた直前に2カットだけ、
撮影しなければならないものがあって、
そのために32MBのメモリを入れたままだったのだ。
あわてて不要なカットを消して、撮影しようとしたが
文字通り、「後の祭り」だった。
もういちど、やってこいという十一面観世音菩薩のお達しだった。
終了はam1:00
ぼくらは二月堂となりの建物で夜食を摂って、東大寺を後にした。
●南宮神社（廣田神社摂社）
兵庫県西宮市社家町1-17
祭神は、豊玉姫神、市杵島姫神（弁財天女）、大山咋神、葉山姫神。
創建年不祥ですが、平安貴族の崇敬が厚かったようです。
この神社の位置づけが、ちょっとややこしいです。
場所は西宮神社の境内に鎮座するんですが、廣田神社（兵庫県西宮市大社町7番7号）の摂社になります。
浜の南宮とも呼ばれています。
社殿は北を向いていのは、廣田神社を向いているのでしょうか。
えびす信仰は、この南宮神社から興ったという説もあります。
諏訪大社、南宮大社、敢国神社の南宮と、この南宮神社が関係するという話もあります。
が、それは無いという説もあります。
室町時代の謡曲に、「是こそ剱珠の御社にて候よくよく御拝み候へ」とあり、剱珠を祀っていた神社らしいです。
この神社は、かなり深そうです。
兵庫県西宮市社家町1-17
祭神は、豊玉姫神、市杵島姫神（弁財天女）、大山咋神、葉山姫神。
創建年不祥ですが、平安貴族の崇敬が厚かったようです。
この神社の位置づけが、ちょっとややこしいです。
場所は西宮神社の境内に鎮座するんですが、廣田神社（兵庫県西宮市大社町7番7号）の摂社になります。
浜の南宮とも呼ばれています。
社殿は北を向いていのは、廣田神社を向いているのでしょうか。
えびす信仰は、この南宮神社から興ったという説もあります。
諏訪大社、南宮大社、敢国神社の南宮と、この南宮神社が関係するという話もあります。
が、それは無いという説もあります。
室町時代の謡曲に、「是こそ剱珠の御社にて候よくよく御拝み候へ」とあり、剱珠を祀っていた神社らしいです。
この神社は、かなり深そうです。
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