未来ロボ　ダルタニアスコミュのＩＩＩ　登場キャラクター

○アール博士
　推定年齢60才くらい。
　宇宙人。みんなの父親役。エリオス星の偉大な科学者であり、パルミオン皇帝の忠実なる家臣である。その宇宙に誇る科学力を使い、アールは、ダルタニアスを製作する。盟友の星ザールの侵略を受けたエリオス星は、いつの日か再びエリオス帝国の再興を願って、ベラリオスの故郷である地球に、ハーリン皇子（楯　隼人）と共におちのびる。
　そして剣人が、パルミオン皇帝の血をひく者であることが判ると、剣人を一人前の戦士、そしてお世継ぎにと、一生懸命である。
　その博覧強記ぶりには実に驚くべきものがあり、トマトの作り方からはじまって量子物理学まで知らないものはない。
　時には好々爺として、目を細め、時には厳父の如く厳しく、時には子供のようにと・・・・・・喜怒哀楽豊に子たちを善導する。
　八方破れの剣人たたちの行動にはいつもハラハラしどうし。
　宇宙人としての特徴は、集中して睡眠するため非常時に役立たぬこともしばしばである。逆に短時間で睡眠がすむために、夜中でも　のこのこと出歩き、人間の不便さをなげく。
　一見だらしなさそう、その頭脳は、地球人の比ではなく、全くすばらしいものである。

○楯　隼人　16才
　アトラウスに搭乗。
　チビたちのリーダーで、兄貴分。
　熱血漢で行動的。喧嘩早いが情には弱い。
　おだてにのりやすく、おっちょこちょいで美人に目がない。江戸っ子の典型。
　家庭は、母親のほか3人兄弟で、彼は末っ子。
　姉二人はザールの攻撃により亡くなる。東京に住んでいたが、船乗りの父が行方不明になったため、母のふるさとの海南シティーに6年前（1989年）ひっこしてきた。
　一家揃ってスーパーを商っていたが、ザールの攻撃に、店も一家も一瞬のうちに全滅。剣人だけがかろうじて生き残る。
　そして、生き抜くために街中を荒らしまわっているうち、いつか同じ境ぐうの多勢の子にしたわれリーダーにおさまる。
　街の中には、今も彼の家の跡が残り、時たま、フラッと現れては、その焼け跡にいつまでもたたずむ。

1979年、楯　隼人（ハーリン皇子）の子として生まれる。世が世ならば、エリオス第75代の皇帝である青年である。
　アール博士と共に、地球に逃げのびた三才のハーリン皇子（剣人の父）は、ひろわれ、東京にて育ち、やがて船乗りとなる。しかし、行方不明になり、そのため、仕方なく、母親の楯けいこの故郷海南シティーに10才のときに移り住み伸び伸びと育つ。片親の暗さは、みじんもなく、けんかの強さは、シティー一である。

○柊　弾児　17才
　別の名をつぶての弾児と言う。
　弾児は信州の山奥に育った男である。父の名を柊九十郎と言い、つぶての名人であった。九十郎はつぶてでイノシシ、シカ、クマ、等々を仕とめて、それを街の料理屋に売っては生計をたてていた。だが、世間のことにはうとく山奥の山塞に弾児と二人きりで生活していたのである。身は軽く、山猿の如く山から山へ走り廻る生活をしていた弾児は、父から、つぶての技術を学び100米ぐらいの距離ならわずか1糎のマトも命中させる程であった。
　所が、弾児が7才の時、世間にうとい九十郎は街の有力者の悪計から、殺人罪の汚名を着せられ裁判では、第一級殺人罪として獄舎につながれたのであった。弾児は父が、殺人をおかす様な人間でないと信じ、街の人達に父の潔白を信じさせようとしたが普段の生活が生活だけに（九十郎は酒をよく飲んだ）誰も信用しなかったのであった。この為に弾児はすべての大人達を信じられなくなり、次々に、つぶてを用いて、街の人達を傷つけたのである。この為に、遂に弾児は少年刑務所に入れられた。
然し、この少年刑務所でも弾児は、何回も脱走をくわだて、要注意人物となったのである。
　だが、彼、九十郎の死刑の日も決まり最後の別れにと、九十郎と弾児は刑務所の面会室で対面したのである。
　その時、父、九十郎は弾児が自分の子供ではないと言った。これを聞いた弾児の驚きは大へんであったが、
　九十郎の「お前の両親は、海南シティーの湖の傍にいる」と知らされて弾児は、本当の両親に逢いたくて、この地へやって来たのである。
　然し、時も時、第一次、ザール星間帝国の攻撃によって両親は死んだのである。
　今、弾児は、この地にとどまることを決意したのであった。
　と同時に、いつかは父（育ての父）九十郎の真犯人をつかまえるべくそれまでには、絶対に死なぬと固い決意をしていたのであった。
　けれども、弾児はこの事を誰にも話さない男だ。何故ならば、それは自分自身の心の奥深く、しまっている様な性格であったからだ。だが、いつかは弾児はこのことを誰かに打ち明ける時があるであろう・・・・・・・。
それは、きっと早苗かも知れない。然し、現時点では、この弾児の過去の話はふれないで謎めいた男として存在感を示したい。

○白鳥　早苗　16才
　他の子供たちと同様に、両親兄弟を敵の攻撃によって一度に失う。
　家は町の医院で病気の手当てなど出来る。
　忍耐強くやさしく明るい良妻賢母型の女の子で、本作品ではチビたちの母親役。
　精神的には、剣人よりもかなり大人で、剣人は頭があがらない。
　過去に一度、盗みを働いた剣人の罪をかぶり、黙って街の人たちの迫害に耐えていた。

○軽井　まなぶ　12才
　中学1年生。
　おっちょこちょいで二枚目半的な性格の持主であるが、頭脳はすこぶる優秀で自然自然にアール博士の片腕となり、博士を助けて活躍。
　博士もまた、彼の天才的頭脳に将来をおおいに期待。
　少年たちの頭脳ブレーンでもある。
　ゴキブリには眼を回して倒れるクセがある。

○畑　田之助　12才
　かたいのでかいガキ大将。一見中学三年生ぐらいに見える。鼻っ柱と向こう気だけは人一倍強いが、最後にはいつも腰くだけ。剣人たちにライバル意識を持ち、後にギャグロボット「ガメロット」をつくりあげ、出撃、彼等の足をひっぱる。
　他の時はチビたちと共に畑をたがやしたり家畜の世話をしたり、買い出しに出たり・・・・・・。

○小丸　次郎　9才
　小学三年。
　すばしっこく、ちょこまかして、ぬけ目がない。
　田之助の相棒で喧嘩相手、共にギャグロボットで出撃したり、畑をたがやしたり、家畜の世話をしたり・・・・・・・せっせと手伝う。
　次郎には、愛豚のピンクブタのトンスケがいて、いつもそれにのって駆けめぐり、ロボットに乗る時も、一緒。
　その愛豚は、食糧としてすぐ狙われるので次郎も守るのに大変。

○オチャメ　6才
　幼稚園の年長組。
　甘ったれの女の子で、早苗にびったり。
　何にかあるとすぐ「お姉ちゃんに言いつけちゃうから」がくちぐせ。
　そのくせ、いっちょう前に、田之助、次郎がやることにわりこもうとする。
　まだ、幼児言葉を話す甘えんぼうで、いつも肩から子犬のポシェットをぶらさげ、おしゃまな口をきき、とびまわっている。ただ、チョコレートなどのぜいたくが出来ないのがとても淋しいようである。

○大熊　虎五郎　60才
　安うけあいの熊。少々顔はいかつい。
　町の顔役であるが、意外と気の小さいところもある、気のいいやつである。このごろは、剣人に一目置く、何かと町のことと、基地のつながりをとりまとめるいささかやくざっぽいおじさんである。