ウルルンくろちゃんコミュのＶｏｌ．１　バスと横転事故と私（前編）ﾊﾟｷｽﾀﾝ

中国とパキスタンの国境にあるカラコルム山脈。
綺麗なところです。
空の青さも違います。
標高も高く、氷河もあるんですよ。

「氷河を超えた先にある一軒屋のホテルに行こう！」
スイス人３人・ドイツ人２人・フランス人２人と自由人の私の
８人の仲良しさんは飲んだクレながら盛り上がりました。

翌朝、バスに乗り込む私達。
氷河近くまで峠道を下るんです。
バスの中はギュウギュウ詰め。
荷物は屋根の上にくくりつけています。
狭いんだよなあ。
でね、ラテンなフランス人は私に無理な事を言ってきます。
「運転手に、走行中屋根にのぼらせてくれって頼んできてよ」
おいおい。言葉も不自由だし、どうすりゃいいの。
でもね、ニコニコしながら頼んだら、難なくＯＫ。
バスを停めてくれた。
屋根に昇っていく私達を乗客のみんなはポカ～ンと見ている。
そりゃそうだよね。
「なんでそんなとこに行くの？」って何人かに聞かれた。

すごく気持ちいい！
空が近くに感じます。
ちょっと身を乗り出して下を覗き込むと、
「ひえ～っ！」
細い道なので崖スレスレに走っている。
ガードレールもないんですよ！
よく落ちないもんだ。
ビビりながらも開き直って、爽やかな風を楽しみます。
ホント気持ちいい。

数時間して氷河の近くに到着。
氷河の先にあるホテルを目指してトレッキング。
約３時間の予定でした。

氷河ですからねえ。
すべるんですよ。つるりんっと。
凄く深いクレパスもあるから恐ろしい。
実際、行方不明になる人も多いのです。
同じ時期に日本人が遺体で発見されたのも、その近く。
重装備の彼らとお気楽バックパッカーの私はひたすらトレッキング。
スイス人に誉められましたよ。
足の置き方とかバランスを崩した時のリカバリーの仕方とか。
トレッキングのセンスがあるって（自慢です）。

でもね、なかなか氷河を抜けきらない。
トレッキングコースを大きく外れてしまっていたのです。
迷走しています。
５時間以上経過していました。
「やばいよ。日が沈む前に辿りつかないと。」
そうです。太陽が沈みかけていたのです。
あせる私達。遭難しかけています。

真っ赤に染まった空も瞬く間に黒く深い闇に変わっていきます。
足元がよく見えない。
危ないんです。
陽が沈む前よりも足元がぶれる。
「死」を意識しましたよ。
あせります。

ふと立ち止まって空を見上げる。

真っ黒だと思っていた空が星で瞬いている。
美しい。
星が今にも落ちてきそうだ。
とっても明るいんです。
焦っているみんなに声をかける。
「ちょっと休んで空を見上げようよ。」
足元ばかりを見ていてピリピリしていたみんなも
足を止める。
「ほおぉぉ」と声をあがる。
元気がでてきます。

「上を向いて歩こう」を口笛で吹いてみる。
いい歌なんだね。
みんなが好きになってくれた。

もう一度歩き始める。
さっきまで真っ暗に思えた足元がはっきりと見えるようになってきました。
俄然、元気になってくる私達。

「見えた！」
先頭を歩いていたスイス人が叫ぶ。
さ迷い歩いていた私達の目的地が小さく見えた。

あせる気持ちを抑えてゆっくり歩く。
深いクレパスに落ちたら命はないのですから。
そして、近づくホテルの入り口。

「こんばんは。泊めて下さい。」

ご主人が申し訳なさそうに一言。

「満室です。」

【続きはまたそのうちに】

コメント(5)

最初
全て
最新の40件

[1] mixiユーザー 01月02日 20:12

つづきが早く読みたい！

[2] mixiユーザー 01月04日 14:00

私もﾊﾟﾘに住んでいたときは
仕事とヴァカンスを含め　西ヨーロッパは制覇
東はベルリン＆オーストリア
アフリカはチュニジアとモロッコ
アメリカは4都市　南側はメキシコ　マイアミ
マルチニック諸島
アジアは香港とバンコクしか行ってなぁい　(P□｀q)
今月ベトナムに行かない？って言う話があるんだけど
どうしよぉ（笑

[4] mixiユーザー 01月10日 18:18

嗚呼！！

くろちゃん♫♬たちの行方やいずこ？！

（（（（　＊≧∇）ノノノきゃ～♪

[5] mixiユーザー 01月18日 16:48

星空綺麗だろうなぁ。。。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ