フェラーリ３０８コミュの第１回スーパーカーフェスティバルin筑波（１９７７年ごろかな？）

このコミュニティはスーパーカー世代の方が多く参加していると思いますので、当時の事を思い出しながら、「第１回スーパーカーフェスティバル」の事をお話しします。

スーパーカーブームは漫画家の池沢さとし氏の「サーキットの狼」の漫画がきっかけで、ブームとなりましたが、そのブームになる前から一部の車好きが集まって「オーバー220Kmカークラブ」が誕生していました。
当時、池沢さとし氏は黒いマツダ・カペラに乗ってクラブのツーリングにゲスト参加していましたが、その後ポルシェ930ターボを購入し、このクラブに入会しました。

「サーキットの狼」と伴にこのブームが拡大し、世田谷の環状8号線や目黒通り沿いの、オートロマンやチェッカーモータース、ローデム等のスーパーカーを扱っているお店にはカメラを持った子供達で溢れかえっていました。

時々走るスーパーカーを見つけると、道路に飛び出して来て、大変危険な状態が続きました。

そこで、オーバー220Kmカークラブとして、「一同にスーパーカーを集めて、皆さんに観てもらおう！」と言う事で、筑波サーキットに於いて、日本で初めての「スーパーカー・フェスティバル」がモーターマガジンとの共催で開催されました。

当日は早朝から筑波と言う不便な所にも係らず、大勢のちびっ子が押し寄せ、大混乱となってしまいました。
確か、入場料は一人1,000円、5000名以上の入場者が有ったと記憶しています。

参加車種はフェラーリは365ＢＢ、デイトナ、308ＧＴＢ、246ＧＴ、ランボルギーニはカウンタック、ミウラ、ウラッコは居たかな？　マセラティはボーラ、そしてポルシェは930ターボ、‘73カレラＲＳ、多くの911Ｓ等でした。
ロータスヨーロッパはオーバー220Ｋｍカークラブの趣旨とは異なるので参加させませんでした。

最初は1台ずつ、車とオーナーを紹介、そしてコースを1周、最後にはメインスタンド前に車を並べて、来場者もコースに入って、思う存分写真を撮ってもらいました。

モーターマガジンはレーシングドライバーを連れて来て、そのインプレッションを取材していました。

一番の人気は「カウンタック」、カウンタックの周りは人だかりが凄かったのを覚えています。

大勢の観衆が一気に駆けつけたのでフェンス類が沢山破損し、その修理費やガードマン等の運営会社に多額の支払いが生じてしまいましたが、それでも筑波サーキットの使用料はモーターマガジンが負担したので、利益が大幅に出て、残ったお金は全て千円札、その束を輪ゴムで結んでフェラーリ308GTBのトランクに無造作に放り投げて持ち帰りました。

そして、後日、その収益金全て「確か350万円位だったと記憶している」を朝日新聞社を通じて交通遺児育英会へ寄贈してしまいました。
何名かの会員から「せめてガソリン代だけでも分配したら？」との声も有りましたが、頑固な会長と副会長の鶴の一声「No !」で全額を寄贈してしまいました。

その後、「この種のイベントは儲かる！」との思いから様々なイベント会社が「スーパーカーショー」を日本全国で行なうようになりました。

私のもとにも連日の様にイベント会社から出場の依頼要請が舞い込んで来ましたが、「営利を目的とした、この種のイベントへの参加はしない」と拒み続けました。

それでも、友人や恩人の誘いを断り切れず、何回かはこの種のショーに出展しましたが、最後は嫌気が差して、車をガレージに隠して、この車の世界から去って行ってしまいました。

もう、３０年以上も前の話し、現在この世界で有名な人物もその当時は私同様、若く、いろいろな失敗談、笑ってしまうような事も多数ありました。
でも、その様な事はこのコミュニティでは話せません。
私の日記に友人限定でその当時の話をするようにします。