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ブラジルが好きな人!コミュのカピバラ山地国立公園

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カピバラ山地国立公園 (1991年 文化遺産登録)



 ブラジル北東部に位置するピアウイ州。その南部の有棘低木やサボテンが広がる半乾燥地帯に、カピバラ山地国立公園があります。

 そびえ立つ奇岩が印象的なこのカピバラ山地国立公園は、およそ13万ヘクタールもの広さを有し、周囲は214キロメートルにも及びます。公園内でとりわけ目を引くのは、あちこちに散在する洞窟。その内部には、描かれ、または刻まれた絵が多く見受けられますが、これは、先史時代にこの地に住んでいた人々によって残されたもの。狩猟や儀式などの様子が描かれた岩壁画は、当時の生活を知る上で重要な資料となっており、また、少なくとも10万年前にはこの地に人間が存在していたことを証明するものでもあります。

 先史時代の岩壁画遺跡として、考古学上貴重な資料を数多く有するカピバラ山地国立公園。この一帯が国立公園に制定されるに至った背景には、遺跡の保護と並んで、環境の保全が急務となっていたことが挙げられます。

 実はこの地の自然は、長い間、破壊され続けてきました。ブラジルでも最貧困地域に位置づけられる北東部。中でも、カピバラ山地国立公園が位置する内陸部には、炎のような太陽光が照りつけ、雨がほとんど降らない半乾燥地帯が広がっています。農業に適さないこの地に暮らす人々は、生活を支える収入源となるものを持ち合わせていないのです。そのため、自然の恵みを消費することで、つまり、動物を狩り、木々を伐採するといったことで、なんとか命をつないできたのです。

また国立公園となってからの最初の10年間も、資金不足が原因で、この地は手つかずのまま放置されました。「誰のものでもない土地」と化していたこの一角には、監視の目もなかったため、南部の人々の乱開発の餌食となり、荒廃は一層進みました。こういった無秩序な自然搾取は、結果、生態系の乱れを引き起こしました。そして遺跡を痛める原因となる、シロアリをはじめとする害虫の増加を引き起こしたのです。

 こういった状況の中、アメリカ大陸人類研究博物館財団Fundação Muséu do Homem Americano(http://www.fumdham.org.br/)やブラジル環境・再生可能天然資源院Instituto Brasileiro do Meio Ambiente e dos Recursos Naturais Renováveisを中心に、公園内の環境保全および遺跡保護活動が進められてきました。ここで注目すべきは、アメリカ大陸人類研究博物館財団が、公園管理計画を作成する際、活動に付近の住民を取り込む政策を打ち出したこと。この地域に新たに創出した労働市場(観光業等)に地域の人々が参加できるようにしたのです。先述したように、この地域の環境を守るには、周辺に住む人々の貧困の撲滅が不可欠でした。そのためには、人々が自然を搾取することなく収入を確保することが必要でした。管理計画は、地域に住む住民も生態系の一部と捉えたうえで進められたのです。

 遺跡というものは、それ自身が持つ価値の高さに加え、それを今日まで保護してきた/している人々の、多様な努力があって初めて遺産となりうる。カピバラ山地国立公園の風景は、そんなことも私たちに教えてくれます。

ぴかぴか(新しい)ライター:Mika Naito

ほっとした顔Contents Station.NETホームページより抜粋
http://www.contents-station.net/

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