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PWL音楽論コミュの奇跡のアルバム-MEGARAMA!(2)

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前回に続き、アルバムMEGARAMAについて。

◆More Than Physical (Original 12" Mix)
これぞSAWプロデュースの幅広さを感じさせる貴重な音源と言える。
元音源はアルバムバージョンであり、ミックステープDUB & REMIXESでは
GARAGE-DUBと絡ませて使用しましたが、アルバムとGARAGE-MIX(12インチ)とでは単なるアレンジ変換というレベルではなく、ボーカル録音から全て取り直されたものであり、原曲イメージを全て切り替えたレアなケース。

BANANARAMA他作品ではLove In The First Degreeファースト(Jailers Mix)とセカンド(Eurobeat
Style)についてもボーカルが全て取り直されましたが、(以前にも当コミュ内で情報あり)このケースではゆったりと歌い上げるファーストに対し、セカンドではド派手にパンチを効かせた、力強い歌い回しに変更されている。

More Than Physicalの場合は、原曲イメージ全てをフルチェンジとした、これぞヒット戦略の方向転換に値する。

GARAGEの方は、前作VENUSの大ヒットカバーサウンドと同系に近い、激しいシンセベース+
カウベル・クラップ連打をアピールしたHI-NRGテイストとしていますが、オリジナルでは85〜86年というSAWサウンドのもうひとつの戦略とも言える、ビルボードをはじめとするメジャーチャートを意識した
ミディアムポップを感じさせる。

例えるなら、WHAM!やTHOMPSON TWINS等、ミディアムな楽曲タイプを意識したポップで、
JEB MILLION・CANTON・SPELT LIKE THISといったサウンドワークが挙げられますが、最終的に
VENUSの大ヒットを期に、87年以降のSAW独自スタイルが確立されることとなる。

洋楽の場合、最初にアルバムとファーストシングル制作を行い、セカンド以降は順次シングルカットしていくという流れがある。
アルバム時点ではミディアムポップを想定していたが、VENUSの大ヒットにより、急遽サウンド転換を行ったのでしょう。

そうした背景のみならず、オリジナルはオリジナルとしてのミディアムポップ感と、更にド派手なビートに合わせたボーカル再録音によって生まれ変わったGARAGE-MIX、この幅広いサウンドワークは誰にも真似できない。

◆A Trick Of The Night (Tuesday Mix)
Tuesday Mixの存在によってThe Number One Mix(正規)へのサウンド進化が読み取ることができた。
元々は別プロデューサーSTEVE JOLLY & TONY SWAINによる楽曲でしたが、VENUS大ヒットにより急遽、SAWバージョンが作られる事となった。

JOLLY & SWAINオリジナルバージョンは、LAURA BRANIGANやALISON MOYETのような哀愁ギターを効かせたユーロポップイメージで、ボーカルについても雰囲気に合う歌い回しになっている。

このオリジナルイメージに対し、WATERMANは86年という多忙時期の中で、当時お気に入りであった
R&BグループS.O.S BANDをコンセプトとしたサウンドアレンジを採用。
そんな形跡がストレートに感じられるのがTuesday Mix。
サウンドアレンジに併せて、ボーカルについても再録音とし、力強い歌い回しに変更した。

細かいシンセフレーズをはじめ、PRINCESSボーカルやサンプリングが一切入っていないまっさらな
アレンジの中に、名作Just Be Good To Meがみえてくる。
それ程にお気に入り曲だったのでしょう。

この状況から、SAWバージョンのファーストテイクはTuesday Mixだったと考えられる。
ただ、これではいくら何でもS.O.S BANDむき出しであり、イマイチ物足りない。
そこで思いついたのが、SAW作SOUL系の最大ヒット曲Say I'm Your No. 1
(こちらもBB & Q BAND / GENIEをサウンドフィーチャー)を上からカブせてしまおうという、DJ出身であるWATERMANならではの奇抜なアイデア。

ディスコミュージックシーンにおいて、他プロデューサーによるヒット曲フレーズをサンプリングし、新たな楽曲を生み出すことは音楽文化として自然な流れではありますが、
WATERMANは自身の大ヒット作をインパクト効果としてデコレーションし、BANANARAMAのミディアムポップをド派手にアピールしようと考えた。

これは一見、手抜きのような手段にも思われがちですが、サンプル音源となるミックスバランスを上手く考えながら、如何にして楽曲全体を盛り立てていくか、そうしたセンスが必須となる。

正に多忙な中でヒラめいた、WATERMANならではのインスピレーション能力。
ちなみにオリジナルを含む7インチやTuesday Mixでは、後半サビ繰り返しでAメロとサビメロを被せて盛り上げる流れがありますが、The Number One Mixではカットされてしまった。

それは恐らく、Aメロとサビメロを被せた状態で、更にPRINCESSボーカルを重ねてしまうと、聴き辛くなってしまう為、カットとしたのでしょう。
(改めて12インチの世界は奥が深い...。)

あと、以前当コミュで情報のあったUS7インチとされる別音源については、Tuesday Mixのショートである事が判明しました。

話は変わりまして、昨日放送のロバート秋山大先生がまたしてもスゴいのを魅せて頂きました!

シャーク関の口(くち)ギターソロ教室!!!
シャーク先生「ノリでやっちゃってっから、2度と同んなじ事できねえっつう...。」
芸人一のサウンドマニアですな、ダントツのセンスです! このお方は...。
素晴らしい!

ということでまた次回に続く...。

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