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消化器早期がんについて語ろうコミュの大腸IIc研究会について

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昨年で第16回目を迎えた「大腸?c研究会」が9月10日、東京国際フォーラムで開催された。
昭和大学横浜北部病院消化器病センター長・工藤進英教授が中心となって、毎年この時期に行なわれる世界でもユニークな研究会である。
 なぜ、この研究会がユニークかというと、早期大腸がんの中でも極めて稀な形態を示す「?c」(大腸粘膜の表面を這うような、しかも隆起型ではなく浅い陥凹型のがん)というタイプだけの症例を集め、白熱した議論が繰り広げられるという、世界に1つしかない研究会だからである。
 「日本大腸癌研究会」は、早期大腸がんに関する取扱い規約を提唱している。早期大腸癌は形態によって、

I型:隆起型(粘膜面からキノコのように隆起するタイプ)
?型:表面型(表面だけの病変でほぼ平坦なタイプ)

 の2つに大きく分類されている。
 そのうちのII型は、さらに細かく、

?a:ほぼ平坦だが、わずかに隆起するもの
?b:まったく平坦なもの
?c:ほぼ平坦だが、わずかに陥凹するもの

 に分類される。

 多くの大腸ポリープはI型であり、それが早期がんへと進行する。しかし、病変がわずかに陥凹して発育する?cでは、隆起していないので内視鏡検査での発見が困難で、診断は容易ではない。だが、この?cタイプのがんこそ、進行が速く、たとえ小さくても転移を起こしやすいことが分かっており、診断と治療に細心の注意を要するのである。

 消化管病変における内視鏡診断は、日本が世界をリードする数少ない医療技術だ。とくに日本では、ズーム機能を有する専用の内視鏡装置が多くの病院で導入され活躍している。200倍まで内視鏡像の拡大が可能であり、粘膜表面の拡大像を細かく観察することによって、ミリの世界の病変まで見つけることができるという。

 胃がんは米国では奇病であり、治癒率は極めて低い。内視鏡検査が普及していない欧米諸国では、胃がんは致命的な末期の状態で発見されることが多い。一方我が国の胃がんは、早期がんが大半を占め、その結果長期生存率が得られている。

 我が国では、優れた内視鏡技術の普及による診断学上のアドバンテージがあるため、欧米では発見されにくい早期がんでも、普通に診断されているという現状がある。欧米では大腸がんでも早期の発見は稀であり、この研究会の主題テーマである?c型のがんが発見されることはほとんどない。

 しかも、今回の研究会での発表では大きさ約2ミリの?c病変に関する報告もあった。はたして2ミリの腫瘍が患者さんの生命予後に関係するか否かは、議論の余地がある。しかし、ミリ単位での大腸腫瘍を診断し、治療する「日本の内視鏡技術」は、感嘆に値する。今後、この素晴らしい内視鏡技術が世界に向けての発信されることを期待したい。

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