引き続き、"American Top 40"放送分より、'86年の年間シングルチャートの50位から1位までと、ケーシー・ケイソン氏が話した情報&トリビアを紹介します。同年間チャートの100位〜1位のカウントダウンリストはこちら → http://oldradioshows.com/at100/1986.html
50位〜48位:
順位: 曲名 邦題 - アクト (ウィークリーチャートでの最高位)
50: AMANDA - BOSTON (2週1位)〈左〉
49: WALK OF LIFE - DIRE STRAITS (7位)〈中〉
48: MANIC MONDAY - BANGLES (1週2位)〈右〉
・年間48位は、女性4人のロックバンド:バングルスの「♪マニック・マンデー」〈右〉。作曲したプリンスは曲提供する際に、自身で録音した演奏トラックを渡し「これに合わせて唄って」と伝えたが、バングルス側は「私たちは演奏も出来るちゃんとしたバンド。」と、演奏トラックを録音し直したそう。
by 藤
(47位〜43位へ。)
47位〜43位:
47: WORDS GET IN THE WAY - MIAMI SOUND MACHINE (5位)
46: I DIDN'T MEAN TO TURN YOU ON ターン・ユー・オン - ROBERT PALMER (1週2位)〈左〉
45: LET'S GO ALL THE WAY - SLY FOX (7位)〈中は12インチ盤〉
44: NO ONE IS TO BLAME 悲しき願い - HOWARD JONES (4位)
43: WHAT HAVE YOU DONE FOR ME LATELY 恋するティーンエイジャー - JANET JACKSON (4位)〈右〉
・年間39位、ライオネル・リッチー「♪ダンシング・オン・ザ・シーリング」〈中〉のPVでは、映画史上で使われてきたトリック撮影を観ることができる。1951年の米映画"The Royal Wedding"「恋愛準決勝戦」ではフレッド・アステアが、カメラと連動して動くセットのトリックで、天井で踊ってみせた。同曲のPVでも同じトリックが使われているが、こちらのビデオも、その「恋愛準決勝戦」の伝説的な映画監督:スタンリー・ドーネンが監督した。
34位〜32位:
34: DON'T FORGET ME WHEN I'M GONE ドント・フォゲット・ミー - GLASS TIGER (1週2位)〈左〉
33: THESE DREAMS - HEART (1週1位)〈中〉
32: WHEN I THINK OF YOU ホエン・アイ・シンク・オブ・ユー〜あなたを想うとき - JANET JACKSON〈右〉
・'86年は、ジャクソン家のベイビー・シスターだったジャネット・ジャクソンが大ブレイクした年。TVでの子役時代の彼女の姿に馴染みがある人たちも、ジャネットのこの年の活躍ぶりには驚いたことだろう。彼女は全米No.1アルバム「コントロール」から3曲をトップ100に送り込み、'86年ビルボード誌のトップ女性ソロ・シングル・アーティストになった。
by 藤
(31位〜27位へ。)
31位〜26位:
31: WHEN THE GOING GETS TOUGH (FROM "JEWEL OF THE NILE") ゲット・タフ〜「ナイルの宝石」のテーマ - BILLY OCEAN (1週2位)〈左〉
30: YOU GIVE LOVE A BAD NAME 禁じられた愛 - BON JOVI (1週1位)
29: PAPA DON'T PREACH - MADONNA (2週1位)
28: ROCK ME AMADEUS - FALCO (3週1位)〈中〉
27: TAKE ME BREATH AWAY 愛は吐息のように〜トップ・ガンLOVEテーマ〜 - BERLIN (1週1位)
26: I CAN'T WAIT - NU SHOOZ (3位)〈右〉
25位〜22位:
25: HUMAN - HUMAN LEAGUE (1週1位)〈左〉
24: SARA - STARSHIP (1週1位)
23: SLEDGEHAMMER - PETER GABRIEL (1週1位)〈中〉
22: HOLDING BACK THE YEARS ホールディング・バック・イヤーズ - SIMPLY RED (1週1位)〈右〉
18位〜15位:
18: NEVER - HEART (4位)
17: ALIVE & KICKING - SIMPLE MINDS ('85年に3位)〈左〉
16: THERE WILL BE SAD SONGS (TO MAKE YOU CRY) サッド・ソングス - BILLY OCEAN (1週1位)〈中〉
15: WEST END GIRLS - PET SHOP BOYS (1週1位)〈右〉
14位〜11位:
14: GLORY OF LOVE - PETER CETERA (2週1位)
13: FRIENDS AND LOVERS - CARL ANDERSON & GLORIA LORING (2週2位)〈左〉
12: SECRET LOVERS - ATLANTIC STARR (3位)〈中〉
11: THE GREATEST LOVE OF ALL グレイテスト・ラヴ・オブ・オール - WHITNEY HOUSTON (3週1位)〈右〉
・70'sのフィラデルフィア・ソウルの名曲たち、スピナーズ「♪ゲットー・チャイルド」('73年ホット100で23位)、「♪ラバーバンド・マン」('76年同2位)、そしてスタイリスティックス"You Make Me Feel Brand New"「♪誓い」('74年同2位)などを思い出してほしい。こうした曲は作詞家のリンダ・クリードの素晴らしい詞が無ければ生まれなかった。
→'86年4月にリンダ・クリードは癌で37才の若さで亡くなった。彼女がマイケル・マッサーと共作した「♪グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」〈右〉は、ホイットニー・ヒューストンの歌唱により年間11位にランクされた。
by 藤
(10位〜7位へ。)
10位〜7位:
10: ADDICTED TO LOVE 恋におぼれて - ROBERT PALMER (1週1位)
9: KYRIE - MR. MISTER (2週1位)〈左〉
8: BURNING HEART - SURVIVOR (2週2位)〈中〉
7: PARTY ALL THE TIME - EDDIE MURPHY (3週2位)〈右〉
6位〜4位:
6: HOW WILL I KNOW 恋は手さぐり - WHITNEY HOUSTON (2週1位)〈左〉
5: BROKEN WINGS - MR. MISTER ('85年に2週1位)〈中〉
4: ON MY OWN - PATTI LABELLE & MICHAEL MCDONALD (3週1位)
・この'86年に、ソロ・アクト同士のデュエット曲でトップ100に入ったのは、年間13位の上記:グロリア・ローリング&カール・アンダーソン「♪フレンズ・アンド・ラバーズ」と、パティ・ラベル&マイケル・マクドナルドの共演で年間4位の「♪オン・マイ・オウン」〈右〉。後者は同年ビルボード誌の年間ソウルチャート1位曲にもなった。
by 藤
(3位〜1位へ。)
3位〜1位:
3: I MISS YOU - KLYMAXX (5位)〈左〉
2: SAY YOU SAY ME (FROM "WHITE NIGHTS") - LIONEL RICHIE ('85年から'86年に掛け4週1位)〈中〉
1: THAT WHAT FRIENDS ARE FOR 愛のハーモニー - DIONNE AND FRIENDS (4週1位)〈右〉
→リズは同曲をいたく気に入り、彼女が'85年に創立者の1人になったエイズの研究財団:amfAR(The Foundation for AIDS Research)のチャリティ曲にしてはと提案。ディオンヌはもう1人の友人グラディス・ナイトを呼び、更に所属レーベル:アリスタの社長クライヴ・デイヴィスの薦めでエルトン・ジョンを呼ぶことに。
収録した'86年2ndLP「インフェクテッド」〈右〉の表題曲のPV、ソニー・ミュージックの版権の関係で、映像だけ逆回転した動画がYouTubeに有りました。このビデオで合っていますか? by 藤
The The - Infected (1986)
https://www.youtube.com/watch?v=CzVTLGA6LXA
>>[149] 、レスありがとうございます。「アンビエント」に話しが及ぶとは流石!「アンビエント」シリーズも今でもたまに聴きますよ。"So" 絡みで忘れられないのはマヌ・カチェのドラムです。うねるように、流れるように、時に激しく、時に優しく揺れるビートが心地良かったです。"So" への参加で注目を浴びた彼は、その後、スティングやダイアーストレイツなどのアルバムにも呼ばれてましたね。♪ Red Rain ♪ のドラムがまさにカチェ節。ジョニ・ミッチェルが13thアルバム " Chalk Mark In a Rainstorm " (1988)の1曲目♪ My Secret Place ♪ https://www.youtube.com/watch?v=StCve-J4ofk でP.G.とデュエットしてますが、この曲のドラムもカチェでした。P.G.は7thアルバム" UP "(2002)以降は買っておらず、ヨウツベでつまみ聴き。S.W.は2011年の来日コンサートを逃して涙です。
>>[150] ザ・ザの「インフェクテッド」のビデオはご指摘のとおり。版権問題があるようですね。"Dusk"(1993)からの名曲♪Love Is Stronger Than Death♪ https://www.youtube.com/watch?v=lo0cZRaZs6c をどうぞ。
XTCお好きだったんですね!じゃあ86年に限らず話題は尽きなさそう。XTCはミージシャン好みのバンドでありますが" A Testimonial Dinner: The Songs of XTC "(1995)っちゅうトリビュート盤でも、藤ちゃんさんお気に入り♪Earn Enough for Us♪をはじめ、「スカイラーキング」からのカバーが数曲入ってました。…で、このトリビュー盤でXTCの変名バンド The Dukes of Stratosphear の♪25 O'Clock♪をチープにカバーしているのが、1986年に1stアルバムを出した米のThey Might Be Giants(TMBG: ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ)でして、彼らの♪(Put Your Hands Inside) The Puppet Head♪(1986) https://www.youtube.com/watch?v=nb4Lcw3rtsE にノックアウトされて以来のファンなんです。2008年にグラミー賞とったんですよ!♪Number Two♪https://www.youtube.com/watch?v=KuNgKqhyeJ8
1986年ネタの締めくくりは、New Order の♪Bizarre Love Triangle ♪で。https://www.youtube.com/watch?v=tkOr12AQpnU 音痴なB.サムナーの歌はともかく(笑)、必ずしも歌詞の内容とは関係のない映像がリズムに合わせてテンポよくフラッシュしていくのがカッコ良かったです。
マニュ・カチェのドラムスは魅力が有りますね。ジョニ・ミッチェルの'88年13th盤"Chalk Mark In a Rainstorm"「レインストームとChalkの痕」〈左〉1曲目の、ピーター・ガブリエルとの共演「♪マイ・シークレット・プレイス」は、"So"収録のピーターとケイト・ブッシュの共演「♪ドント・ギブ・アップ」に劣らない良質のデュエット曲ですね。
自分はこの盤では、2曲目の"Head Over Heels"「♪ヘッド・オーヴァー・ヒールズ〜誘惑のタンゴ〜」〈右〉が特に好きです。UKではピーク18位と、彼らにしては売れなかったですが、斜光がさんがお書きのように、イントロからの刻みの細かいシンセが、明らかに当時のニューウェイヴ・サウンドの影響を受けていました。