『ノルウェイの森』を読み返す人コミュの１９８８年、「ノルウェイの森」を読む。・・・

　私が、「ノルウェイの森」を初めて読んだのは、１９８８年、高校２年生の時でした。

　バブル真っ盛りで、日本の空気も明るい頃でした。

　高校２年生で、彼女もいなく、この小説は、「官能的」だなと思う反面、何か、魂を揺さぶられる「何か」がありました。

　もちろん、この小説の著者「村上　春樹」は、当時、ベストセラー作家のスターダムに、乗った。

　その、出発点だったのです。

　自分自身、恋愛と失恋を経験し、喪失感、純愛を味わうことになったのは、１９８８年から、７年後でした。

　多分、当時の「この本」の「キャッチコピー」は、［１００％の恋愛小説です。・・」

　そんな風に書かれていたはずです。・・「ゴールドの表紙の部分です。」

　今も、本棚に、「ノルウェイの森」は、置かれています。

　私は、女性にはあんまり、もてません。・

　でも、純粋「ピュア」だった、当時の事を考えると、回顧すると、村上春樹のこの「小説」は、本当に、「過去」に「過去」に、引き戻されます。・

　村上春樹は、この小説での体験を忘れたくなかった、そう、著作物に、書いてありました。また、彼の「魂」のためにも、必要な「著述作業」だったと。

　また、「あとがき」に「個人的な小説」だとも。・・

　現在、村上さんは、「１Ｑ８４」に、取り組まれていますが、１９８８年、国際的な作家になられるとは、思いませんでした。

　確かに、スターダムに上がるステップ、また、世界的な作家になるステップの小説だったと思います。

　特殊な出来事であり、また、普遍的な小説、「ノルウェイの森」・・・

　村上春樹も、アメリカの「失われた世代」の「スコット・フィッツジェラルド」は、評価していますが、私も、この日本の「バブル崩壊後」の「失われた２０年」・・

　共通している「何か」があると思うのです。・

　村上さんは、「恋愛小説」も「一流」ですが、「社会科学」という分野でも、観察力が高く、「政治思想」も、ご理解されているのではないのでしょうか？？

　何でも、「ロシア」でも、ベストセラー作家だそうで。・・・

　高校生時代から、２２年が過ぎ、私も、恋愛の過程において、普遍的な事、また、特殊な事、学びました。

　誰しもある、純情（ピュア）と不純物の入る過程・・・

　私は、この小説に「出会う」運命だったのだと思います。・・

　また、その後、訪れた、少々の「不幸」も。

　後ろ髪を引かれるような思い。・・村上さんも、スコット・フィッツジェラルドの小説「グレイト・ギャツビー」を、そのように評していましたが、私も、「ノルウェイの森」は、そのような「特別」な小説です。

　ビートルズの音楽も、なお、哀しみを響かせます。

　でも、私にとって、今でも大切な小説だということは、きっと、今でも、私は、純粋なのかもしれません。・・

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