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開催終了A.A.A.7/13「岡崎乾二郎」

詳細

2010年07月03日 22:00 更新

http://www.kyoto-art.ac.jp/graduate/information/100430-001306.html

京都造形芸術大学大学院・比較藝術学研究センター連続公開講座
A.A.A.(アサダ・アキラ・アカデミア)
2010年度第2回
講演:もうひとつのルネサンスを求めて―ブランカッチ礼拝堂壁画分析
講演者:岡崎乾二郎(美術家・近畿大学国際人文科学研究所教授)
コメンテーター:辻成史(大阪大学名誉教授)
モデレーター:浅田彰(京都造形芸術大学大学院長)
7月13日(火)18時 京都芸術劇場春秋座  聴講無料

昨年から今年にかけて東京都現代美術館で開催された岡崎乾二郎の大規模な特集展示は、ミニマル・アートを脱構築したかのような立体作品はもとより、マティスが現代に甦ったかとさえ思われる美しくも精密な平面作品群で見る者を感覚的=知的な歓びで満たし、このアーティストが現代美術をリードする存在であることをあらためて強く印象づけた。だが、岡崎乾二郎はいわゆる「現代美術」の枠に閉じこもるような存在ではない。名著『ルネサンス 経験の条件』(筑摩書房)は、マティス晩年の壁画から、遠く初期ルネサンスへと遡り、いわゆるルネサンス(アルベルティ的な透視図法によって整序された絵画空間を基礎とする)の手前/彼方に、別のルネサンス(いわばブルネレスキ的な)を発見してみせた。そのアプローチは、ジョットからピサーニ父子をへて聖史劇まで遡るとともに(そう、空間を前提とせずとも、二人の人物がいればその関係から空間が生成されるのだ)、ミケランジェロからポントルモへと下り、より広く深いルネサンス像を開示しつつある。今回は、著書で展開されたマザッチョらのブランカッチ礼拝堂壁画の分析をさらにマルチメディア的に展開し、その分析の深化を図る。(浅田彰)
ルネサンスの知覚革命が封印されたマザッチョらによるブランカッチ礼拝堂「聖ペテロ伝」連作壁画を、新たに構築した3D解析、サウンド解析などによって詳細に分析・提示する。ブルネレスキの方法(その展開としてのブランカッチ礼拝堂連作壁画)に見いだされるのは知覚が、視覚/聴覚/触覚などの入力器官の差異、知覚/想起の区分、時間と空間の隔たり、を超えて構成されうる、という自覚である。つまり離散的な感覚与件=知覚情報を組織する方法である。諸々の感覚の区分・分節は、そこで徹底的に解体され、そしてあらたに組み替えられる。ブルネレスキが構築した知覚の構造は到底ひとつのメディアに収まるものではない。それは絵画、彫刻、建築、音楽、文学といったあらゆるメディアの根底的な組み替えを要求する。ブルネレスキの方法を援用した、マザッチョらによるブランカッチ礼拝堂壁画にそれが示されている。無数に分散しつつあるメディアをいかに組織し構造化するかという現在的な課題に大きなヒントを与えるはずである。(岡崎乾二郎)
岡崎乾二郎プロフィール
1955年東京生まれ。美術家。近畿大学国際人文科学研究所 四谷アート・ステュディウム教授。著書に『ルネサンス 経験の条件』、共著書に『モダニズムのハード・コア』(太田出版)、『絵画の準備を』(朝日出版社)、『芸術の設計―見る/作ることのアプリケーション』(フィルムアート社)など。

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  • 2010年07月13日 (火)
  • 京都府 京都芸術劇場春秋座
  • 2010年07月13日 (火) 締切
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参加者
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