次回予告は後ほど。
　取り急ぎ、会場と時刻だけ設定します。

　実際の卓の開始は12時予定。
　ただし、会場はいつもどおり9時前後から開放している予定です。
　シートの記述生理などある方は、早めの来場にて対応どうぞ。


　以下、今回予告です。


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【リフのまどろみ】　

「…やっと、見つけた。これがそうなのね。…さぁ、私と一緒に世界を救いましょう。それは貴方にしか出来ないことなのよ」

　そんな女性の声が聞こえた気がした。



　…ふと目が覚めたら、とても切ない気持ちだった。

　何か、ひどく悲しい別れの夢を見ていた気がする。
　でも、内容が思い出せない。
　バルドが死んだときの夢だろうか。
　自分の過去として認識できている範囲の経験で、そんな別れはそれくらいしか思いつかない。
　
　いつからだろう？
　時々、こんな気分で目が覚める。
　…あの青い斧を初めて使った時からだろうか。
　抑え付けられてきたものが漏れ出しているような。
　自分のことなのに自分で解らない。
　
（力ならあるのに…）

　アレは誰の声だったのだろう？
　…こんなとき、バルドがいたら何と言うだろう？
　そもそもバルドは…
　
　とりとめない思考を続けるうちに、リフは再び眠りに落ちた。

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【悪のひみつけんきゅうじょ】

　ポタッ、ポタッ、ポタッ…

　断続的に液体の落ちる音。
　書棚に全ての壁を埋め尽くされた部屋。
　その中央にすえられたデスクと、載せられたコーヒーのドリップマシン。
　液体の音は、その抽出によるものだった。

　机の前には男が一人。
　前には一枚の大きな板。

　男はその板をじっと見つめている。
　視線の先には、どこか別の空間での戦闘が映っていた。

　黒い鎧の剣士がその刃を振るうたびに空間が切り裂かれ、迎え撃つ冒険者はその猛攻に必死で耐えながら活路を探している。
　画面の中でぶつかり合う闇の剣と光の剣。周囲では数多の魔法が飛び交い、それはさながら魔王と勇者の決戦の様相を呈していた。
　やがて、女戦士の振り下ろした斧が魔王の胴体を深々と切り裂き、長き戦いにピリオドを撃つ。

「トレヴィアン」

　ぱちぱちぱち。
　画面を見ていた男が拍手を送る。

「…まさか、ヴェルフィンを倒した冒険者だったとは。これは私が不勉強だったようです」


「ヘリアンサスどの」
　そこに投げ込まれる声。
　先程まで戦闘を写していた画面が切り替わり、そこに禿頭の老人の顔が映る。

老人「首尾はいかがですかな？」
ヘリアンサス「ムッシュパイセン。こちらは…　ほぼ、滞りなく」
パイセン「それはそれは」
ヘリアンサス「各国家の撹乱。冒険者の足止め。だいたいうまくいっていると思いますよ。そちらはどうです？」
パイセン「正直、難儀しています」
ヘリアンサス「オーララ。貴方らしくもない。どうしたというのです？」
パイセン「流石は人類の砦、というところでしょうか。」
ヘリアンサス「増援が必要ですか？」
パイセン「いえ。手は焼いていますが、目処はついています。貴方のお陰か“邪魔者”や“横槍”もありませんし。そう時間を掛けずに次のステップに移行できると思います」
ヘリアンサス「そうですか」
パイセン「ところで…　宝玉はどうなっています？」
ヘリアンサス「……おっと、魔力障害ですかね。何を言っているのか聞き取れません」
パイセン「ヘリアンサスどの？」
ヘリアンサス「パイセン、残念です。久しぶりの連絡だというのに〜」

　プチッ。

ヘリアンサスはそのまま通信機を切断してしまう。

ヘリアンサス「…宝玉の回収どころか、竜王の欠片を一つ奪われたなどと…」

　実際に言ったらあの老人はどんな顔をするだろう。
　案外、驚きのあまり背骨がピシッと立ったり、髪が生えたりしないだろうか。
　馬鹿なことを考えつつも、ヘリアンサスの目は笑っていない。

　ドリップの終わったコーヒーをカップに注ぎつつ考える。
（次は、どうしたものか…）


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【次はどうする？】

　マリウを見送った後、君たちは一度マジェスタに戻った。
　マリウでの戦闘で消耗した身体を癒すには、流石に休息が必要だという判断からだ。
　
　疲れて眠るもの。
　思索にくれるもの。
　途方にくれるもの。

　反応は様々だがはっきりしていることがひとつ。
　可能性の話はさておき、「手がかりが途切れた」ということだ。
　マリウの人々がバルドの居場所を言わない以上、このルートでバルドを探すのは困難になったといえる。

　ラズリィが言う。
「さぁ、ミーティングだよ」





　アリアンロッド・リヴルス　第二十八回

『Mysterious Buyer 8 〜月虹〜』


　途切れた手がかりを繋ぎなおす為、リヴルスが向かう先は―？