「ジャズからポップまで、幅広いジャンルを熟知しサンドイッチのごとく簡単に料理してしまう」(ボストン・グローブ紙)と評される Lee aBe の幅広い音楽性は、その幅広いバックグラウンドによく似ている。
筑波大学在籍時に国際関係学を専攻し、外交官か大学教授を目指していた Lee aBe は、次第にその情熱を音楽へ傾けていく。これまでも既に13カ国で演奏経験を持ち、国境を越えたミュージシャンたちとコラボレートしていることからも分かるように、彼の音楽活動は国際交流活動に没頭していた過去と決して無縁ではない。
唯一の日本人メンバーとして2002年以来活動を続けるジャズ・ボーカル・グループ「Syncopation(しんこぺーしょん)」にて、ボーカル、作編曲およびプロデュースを担当し、グループ通算3枚のアルバムを発売。最新アルバム「Wonderful You」収録の「High And Dry」は、全米最大のア・カペラコンペティション「Harmony Sweepstakes」のボストン地区予選、全米本選の両方で、日本人では初の受賞となる「ベストアレンジャー賞」を受賞。その編曲能力は、マンハッタントランスファーのシェリル・ベンティーン、ニューヨーク・ヴォイセスのキム・ナザリアンといった大御所グループのメンバーからも絶賛されており、日米両国で多数の楽譜が発売されている。
また、日本人でありながら本場アメリカの黒人教会でゴスペルクワイアを3年に渡って指導。25年以上に渡って活動を続けるボストンのジャズクワイア「Boston Jazz Voices」のディレクターも務めるなど、アメリカのコーラス界でもユニークな活動を展開。日本でも「日本の教育界にジャズ/ポップコーラスや根付かせる」というライフワークのもと、編曲、スキャットなどを中心とした教育活動にも力を入れており、帰国ツアー時には各地でワークショップも行っている。
2008年には自身初のオーケストラによるコンサートの全作曲を手がけると、翌2009年にはボストン・ポップスの常任指揮者キース・ロックハートに才能を見出され、全米で最大規模の独立記念日コンサートでボストン・ポップスとの共演およびオーケストレーションを担当。2010年にはソロピアノ曲のリリース、2011年にはキャピタル・センター・ジャズ・オーケストラおよびバークリー・オールスター・ビッグバンド「レインボー・バンド」からビッグ・バンド譜の委嘱を受けるなど、活動の幅をさらに広げる Lee aBe。ジャズ、ポップ、クラシックという全く異なる分野をさりげなくブレンドした、生音を大切にする音作りは、近年増え続ける多種多様なアーティストへの楽曲提供やアルバムプロデュースを通しても日増しに高い評価を得ている。