立科沙紀がリッパーに操られた先の事件から数週間が過ぎた。
あれ以来Ｎ市では静かな日常が戻っていた。波一つ立たぬ、不気味な程に静かな日々が。
高校生活は夏休みを目前に控え、少し浮つく様な高揚感を醸し出す。
だがそれは、嵐の前の静けさに過ぎなかった。

それぞれの思惑が交錯する中、賢者の石を巡り今、Ｎ市で苛烈な争いが起きようとしていた。

ダブルクロス The 3rd Edition　キャンペーン『ディープフロント』
第二話　 『Rumble Fish』

―――ダブルクロス。それは裏切りを意味する言葉。


推奨クラスは以下の４つ。
ＰＣＮｏ．・推奨カヴァー：ワークス　→ロイス〔読み〕　（推奨感情　P（ポジ）：N（ネガ））　※備考

大祇暁　→　"ランブルフィッシュ"　〔−〕　（P任意：N脅威）　※無敵勇士ですよ。
「『俺は手前ぇの全てを奪い取る。そしてブチ壊してやるぜ』
　１２月のあの日拳を交えた少年が、解り易い敵意を向けキミの目の前に立っていた。
　しかし彼はその場では言葉を交わすだけで、手を出してはこなかった。
　『俺は只の"ランブルフィッシュ"だ。そして手前ぇもな。戦う事に気乗りがしねぇってんなら、俺がその理由を作ってやる』
　　首洗って待ってろよ。不敵にそう言い残すと、彼は去っていった。」



剣菱岳　→　立科沙紀　〔たてしな・さき〕　（Ｐ連帯感：Ｎ不安）　※

「先の事件での処分で再訓練を受けていた立科沙紀が戻ってきた。
　しかしキミには戻ってきた彼女の様子がおかしい様に感じられた。あまり顔色がよくないのもそうだが、彼女に余裕がなくなっている気がするのだ。
　そんな中高校の中間考査も終わり、学生らには開放感と悲喜交々が広がっていた。
　少し浮ついた様な空気の中で、調子の悪そうな沙紀を気遣ってか彼女の友人が気晴らしに遊びに行こうと誘っていた。
　少し、気に掛けておいた方がいいだろうか？」



翔真・Ｒ・クルイジガー　→　立科沙紀　〔たてしな・さき〕　（Ｐ誠意：Ｎ不安）　※

「先の事件から小競り合いこそあれ、これと言って大きな騒動もなく安定した日々が続いていた。
　そんな中キミは、再訓練より戻ってきた立科沙紀から相談を受けた。
　彼女の話では、大祇の持つ賢者の石は稀少且つ特異なモノで、"リッパー"もそれを狙っていたのだという。
　今少し、その辺りの関係を洗ってみる必要がありそうだ。」



切島解　→　"マスターレイス０５'"　〔マスターレイス・イプシロン〕　（Ｐ有為：Ｎ脅威）　※

「先の事件から数週間が過ぎ、立科沙紀が再訓練から戻ってきた。
　彼女は大祇を狙う輩がまだいるかも知れないと危機感を抱いている様だ。
　その話を聴いていたキミは、マリアが言っていた事をふと思い出した。
　Ｎ市内にマスターレイスの影がちらついている。ＦＨセルに戦力増強の可能性があるという。
　最近他県のＦＨの動きが活発になり、ＵＧＮ・Ｎ市支部の人員が他支部に出向させられる事も多くなっている。
　少し用心しておいた方が良さそうだった。」