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開催終了新次元 -- マンガ表現の現在

詳細

2010年06月23日 08:56 更新

2010.6 Press Release #1
新次元 -- マンガ表現の現在
2010年 8月14日(土)〜 9月26日(日)

本展は、2000年代以降に話題になった9作品に焦点を当て、
戦後日本のストーリーマンガの達成をふまえながら成熟している
マンガ表現の現在を紹介するものです。
従来のマンガの展覧会は原画展示が中心でしたが、
本展ではマンガ家や編集者の意見を取り入れながら、それぞれの
作品世界を空間の中で立体的に展開することを試みています。

マンガは、映画や文学といった他分野の表現を貪欲に取り入れ
ながら、記号的表現を駆使し、子供向けの娯楽にとどまらない
文化産業として成長を遂げてきました。そのテーマはスポーツ、
SF、ギャンブル、恋愛、暴力、性など、多岐にわたり、
1990年代に巨大文化産業としてのピークを迎えます。2000年以降、
テーマや表現は読者層の多様化にあわせ一層の細分化が進み、
一言で「マンガ」と言っても、もはやそこから連想されるマンガが
ひとつのイメージに収束されることはありません。

マンガにおけるジェンダーや年代別の区分の曖昧化、「萌え」要素を
柱としたキャラクター中心の作品の登場、主人公の個人的/内的な
関心事がそのまま世界全体の存亡へ結びつく「セカイ系」とよばれる
作品群の出現など、マンガ表現も変化を遂げていますが、マンガに
ついて近年特筆すべきは、その受容の幅が拡大したことでしょう。
二次創作(同人誌)市場の爆発的な成長、マンガを原作としたテレビ
ドラマ、映画の増加、現代美術によるイメージの引用、海外輸出の
加速などを受けて、日本学、社会学、美学美術史など、さまざまな
学術分野で国際的に議論されるようになったほか、大学ではマンガ
制作の実技や理論を指導する学科が設立されるなど、現在の日本を
代表する文化として一般的に認知されるようになりました。

本展では上記のような時代を背景に、マンガ家は時代の空気を
どのように表現しているのか、錯綜した時間や空間軸をどのように
描いているのかなど、二次元のマンガ表現における多種多様な挑戦や、
そこに広がる問題を三次元の空間に展開し、新しいマンガ体験の場の
中でマンガの可能性や魅力を探ります。

*本展は水戸芸術館現代美術センターでの開催の後、韓国・ソウル
[12月3日〜]に巡回予定です。)

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参加作家、作品と展示について *作家名の五十音順
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浅野いにお『ソラニン』(小学館、2005-2006)
作家が撮影した風景写真や『ソラニン』中の画像を用いた映像作品
などによるインスタレーション。

安野モヨコ『シュガシュガルーン』(講談社、2003-2007)
立体コラージュ作品による空間インスタレーションと版画作品の展示。

五十嵐大介『海獣の子供』(小学館、2006-)
海中世界のインスタレーションと原画展示。

今日マチ子『センネン画報』(太田出版、2008-)
作品世界をイメージした空間に原画の展示。

くらもちふさこ『駅から5分』(集英社、2007-2010 )
作中の錯綜した時間や空間軸を立体的に表した迷路的展示。

二ノ宮知子『のだめカンタービレ』(講談社、2001-2010)
下絵原画やカラーイラストを作中で登場するクラシック音楽が流れる
空間で展示。

ハロルド作石『BECK』(講談社、1999-2008)
ライブハウスに見立てた空間の中で、マンガの演奏シーンだけによる
BECKの無音ライブを上映。

松本大洋『ナンバーファイブ』(小学館、2000-2005)
巨大イラストによる空間と原画展示。

若木民喜『神のみぞ知るセカイ』(小学館、2008-)
マンガやキャラクターにおけるリアリティといった作品の背後にある
作家の問題意識をインスタレーションで表現。

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ガイドマンガについて

本展や展示作品をより深く楽しく知るためのガイドマンガを、
プロのマンガ家・谷田知彦さんが描きおろします。
マンガの世界に迷い込んだ3人の女子高校生キャラが、
展示で紹介されている各マンガ世界の特徴や見どころを紹介します。
本作は会場内のハンドガイドとして貸し出すほか、
ミュージアムショップでもお買い求めいただけます。

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展覧会概要
・展覧会名:新次元―マンガ表現の現在
・欧文表記:2-Dimensional Reality: Manga Expression Today
・会期:2010年 8月14日(土)〜 9月26日(日)
・開館時間:9時30分〜18時 *入場は17時30分まで
・会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー
・休館日:月曜日
*ただし9月20日(月・祝)は開館、翌9月21日(火)休館
・入場料:一般800円、前売・団体(20名以上)600円
 中学生以下、65歳以上・障害者手帳をお持ちの方と
 付き添いの方1名は無料
・一年間有効フリーパス
 ハイティーンパス「H.T.P.」1,000円
   対象15歳以上20歳未満
 「おとなのパス」2,500円/対象20歳以上

・主催:財団法人水戸市芸術振興財団
    独立行政法人国際交流基金
・助成:財団法人アサヒビール芸術文化財団
・協力:アサヒビール株式会社、株式会社太田出版、
    株式会社かわまた楽器店、株式会社講談社、
    株式会社集英社、株式会社小学館、ヤマハ株式会社
・企画:高橋瑞木(水戸芸術館現代美術センター学芸員)
・空間構成:豊嶋秀樹(ジーエム・プロジェクツ)

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関連企画

▼今日マチ子ワークショップ
『センネン画報』作者の今日マチ子氏をむかえて、
トークを交えながら一緒にマンガをかいてみましょう。
日時:2010年8月21日(土)14:00〜16:00(開場13:30)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリーワークショップ室
対象:小学校5年生以上
定員:30名(先着順・要電話申込 Tel.029-227-8120)
*料金は展覧会入場料に含まれます。

▼浅野いにおトーク
『ソラニン』の作者であり、現在は『おやすみプンプン』で
マンガ表現の新境地を開拓している浅野いにお氏が、
自作について語ります。
日時:2010年8月29(日)14:00〜15:30(開場13:30)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリーワークショップ室
定員:80名
(当日の12:00よりギャラリー入口で整理券を配布します。)
* 料金は展覧会入場料に含まれます。 *予約不要

▼マンガ放談 -- キャラからアートまで
評論家の斎藤環氏と伊藤剛氏が、マンガの批評、キャラ、
アートについて語ります。
日時:2010年9月12日(日)14:00〜16:00(開場13:30)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリーワークショップ室
定員:80名(先着順・予約不要)
司会進行:高橋瑞木(水戸芸術館現代美術センター学芸員)
* 料金は展覧会入場料に含まれます。

▼ウィークエンドピアノミニコンサート
『のだめカンタービレ』の展示空間で、毎週末2回ずつ
ピアニストが作中の曲を演奏します。
日時:会期中土日の14:30〜15:00、16:00〜16:30の2回
(ただし、8月21日、29日、9月12日を除く。
 開催時間は予告なく変更する場合があります。)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー第5室
演奏者:長澤順、伊東慶子
料金は展覧会入場料に含まれます。 *予約不要

長澤 順 (ながさわ・じゅん)
県立水戸第三高等学校音楽科を経て、東京学芸大学教育学部
芸術課程音楽科卒業、同大学院修了。2000年より渡伊。
ミラノ・ヴェルディ音楽院ピアノ科を首席卒業(ディプロマ取得)
更に、同音楽院研究科ピアノ演奏家コースに1年間在籍する。
茨城県立歴史館主催によるミュージアム・コンサート(ピアノ・
ソロ)に出演、水戸バッハ・コレギウム合奏団と、
モーツァルトの<ピアノ協奏曲ヘ長調K.459>を共演したほか、
弦楽器とチェンバロによる室内楽コンサート「弦楽の森」や、
ヴァイオリンとのデュオ・コンサート「和み」、2009年には、
水戸芸術館においてピアノ・デュオ・リサイタルを開催するなど、
ソロ・室内楽ともに広く活動している。

伊東 慶子 (いとう・けいこ)
桐朋学園大学音楽学部附属子どものための音楽教室でピアノと
ソルフェージュを学ぶ。昭和女子大学環境美学科卒業、茨城大学大学
院音楽教育専修修了。ピアノを馬島瑞枝、寺西昭子、音楽学を神部智
各氏に師事。ボランティアでミニコンサートやコンクールの伴奏等の
活動を行う。

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赤ちゃんと一緒に美術館散歩
係員が付き添い、解説付きでお子さんと一緒の鑑賞をサポートします。
日時:2010年9月15日(水)17日(金)各日9:30〜/11:00〜
定員:各回5組(先着順・要電話申込 Tel.029-227-8120)
対象:未就学児とその保護者
*料金は展覧会入場料に含まれます。

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お問い合わせ・お申し込み:
水戸芸術館現代美術センター Tel.029-227-8120

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参加作家とマンガ紹介

▼浅野いにお『ソラニン』(小学館、2005-2006)
1980年茨城県生まれ。2001年にマンガ家デビュー。
読者を作品世界に引き込む写実的な風景と繊細な心理描写に
定評がある。現在は『おやすみプンプン』を連載中。
『ソラニン』は小学館週刊ヤングサンデーにて2005年から2006年まで
連載。2010年4月には実写映画化された。社会人2年目の井上芽衣子と
フリーターの種田成男のカップルとその仲間が、平和だが閉塞感に
満ちた現代社会の中で残酷な現実に直面し、モラトリアムに陥り
ながら、自分たちにとって「生きること」とは何かを模索する物語。

▼安野モヨコ『シュガシュガルーン』(講談社、2003-2007)
1971年東京都生まれ。1989年、高校在学中にデビュー。
登場人物の詳細なキャラクター設定や、彼らの本音と建前を鋭く描き
だす観察力に満ちた作品は、普段マンガを読まない読者やそれまで
女性作家の作品を読んでこなかった男性に至るまで、幅広い読者層に
支持されている。
『シュガシュガルーン』は小学生向け少女マンガ雑誌「なかよし」
(講談社)で2003年から2007年まで連載された。2005年に講談社漫画
賞児童部門を受賞し、同年にはTVアニメ化もされている。
素敵な大人の女性になるために努力すること、自分の弱さに向き合う
ことの大切さといった、作者から少女に向けたメッセージが
物語の背後に流れる作品となっている。

▼五十嵐大介『海獣の子供』(小学館、2006-)
1969年埼玉県生まれ。
精密な画力や穏やかな雰囲気を醸し出す自然描写が評価される。
『魔女』(2003年〜2005年、小学館)はフランス語版も出版され、
2007年アングレーム国際漫画祭ベストコミックブック賞にノミネート
された。
『海獣の子供』は、2006年より「月刊IKKI」(小学館)にて連載され
ている博物的知識が盛り込まれた海洋冒険ファンタジー。墨とペンを
活かした緻密な描き込みは手描きでの表現の可能性を最大限まで追求
しているだけでなく、読む人に有機的な印象を与える。海の中という
未知に溢れた広大な舞台を背景に、主人公の少女と二人の不思議な
少年との出会いや海洋生物たちによる神秘的な出来事が描かれ、
幻想的な情景へと読者を誘う。

▼今日マチ子『センネン画報』(太田出版、2008-)
1980年東京都生まれ。
1ページをはじめ数ページで完結する作品を多く発表している。
紙媒体の連載のほか、インターネット上で作品を発表し、それが後に
書籍化されることも多い。クリエイティブ・コモンズを導入した作品
もあり、新たな作品発表形態の可能性を示唆する作家の一人。
『センネン画報』は2004年7月より作者自身のブログ
(http://juicyfruit.exblog.jp/)で発表が開始された 1ページマンガ。
抑揚がない描線やコマ割、淡い色彩などが表現の特徴としてあげられ
るのと同時に、物語の叙情性や時おり感じさせるユーモアが注目され
ている。

▼くらもちふさこ『駅から5分』(集英社、2007-)
1955年東京都生まれ。1972年に「別冊マーガレット」(集英社)誌上
でデビュー。同時代の少女文化を積極的に取り入れながら、不安定な
少女の気持ちや、恋愛の駆け引きをテーマとしながら、コマとコマの
間の真白を消す描写など、実験的な試みに常に取り組んでいる。
『駅から5分』は女性マンガ雑誌「コーラス」(集英社)にて2005年
から連載開始。登場人物の抱える悩みや不安、恋愛に対するときめき
という、オーソドックスな少女マンガの物語形式を踏襲しながら、
インターネット上の掲示板という目には見えないサイバースペースの
中で溢れかえる文字や曖昧な輪郭の人間を用いて描くなど、実験的な
表現が試みられている。

▼二ノ宮知子『のだめカンタービレ』(講談社、2001-)
1969年埼玉県生まれ。1989年にデビュー。
飲酒の失敗談や農業など従来の少女マンガには見られなかった新しい
題材を意欲的に取り入れるコメディ作品を発表し、幅広い読者層に
人気がある。
『のだめカンタービレ』は2001年より女性月刊誌「Kiss」(講談社)
にて連載。自分の才能に無頓着な天才ピアニストのだめと世界的な
指揮者を目指す千秋を中心に、ユニークな演奏家たちによる人間模様
を描く。テレビドラマ化、アニメ化、実写映画化もされ、クラシック
音楽の堅苦しいイメージを払拭し、クラシックのCDが異例の売上を
記録するなど、世の中に「のだめ現象」を巻き起こした。

▼ハロルド作石『BECK』(講談社、1999-2008)
1969年愛知県生まれ。1987年にちばてつや優秀新人賞を受賞し
デビュー。格闘技、スポーツ、音楽の豊富な知識や観察をもとに、
青春や成長を笑いや皮肉、虚無感などを織り交ぜながら描き、
良質なエンターテイメントとしてのマンガを追求している。
『BECK』は 1999年から2008年まで講談社の「月刊少年マガジン」で
9年にわたって連載。単行本は34巻にわたる長編となった。
何の取り柄や趣味もない主人公の少年、コユキが失敗や挫折を繰り
返しながら仲間とともにバンド活動や音楽を通して成長してゆく
青春物語。
2010年の9月には本作をもとにした実写映画も全国で封切られる。

▼松本大洋『ナンバーファイブ』(小学館、2000-2005)
1967年東京都生まれ。フリーハンドで描かれる精密な描写や無国籍の
都市風景によって、独特の世界観を創出している。また、登場人物の
繊細な心理描写も多くの読者を惹きつけている。
『ナンバーファイブ』は、2000年から2005年にかけて「スピリッツ
増刊IKKI」、「月刊IKKI」(共に小学館)にて連載された。
遠い未来、生命工学の力で超人的な身体能力を得た人造人間で構成
された平和組織、「虹組」の仲間同士の死闘から組織の思惑の錯綜、
果ては自我や正義といった壮大な問題へとテーマが展開されてゆく
作品。小学館が、アップル社の情報端末「iPad」向けに手掛けた、
電子書籍版マンガの第1号として日本、アメリカ、カナダで
配信されている。

▼若木民喜『神のみぞ知るセカイ』(小学館、2008-)
1972年大阪府生まれ。21歳のときに生まれてはじめて描いたマンガ
『光陽高校合戦絵巻』(1993年)が小学館主催の第33回新人コミック
大賞入選を果たす。ロールプレイングゲームや恋愛シュミレーション
ゲームの要素を取り入れながらも、ストーリー性の高いマンガを描く。
『神のみぞ知るセカイ』は2008年より「週刊少年サンデー」(小学館)
誌上で連載開始。本作はマンガにおける虚構と現実の世界との関係性
や、キャラのリアリティ、「萌え」や恋愛シュミレーションゲームの
ブームといった近年の状況をメタレベルで描き、2000年代以降顕在化
してきたマンガ表現やテーマを包含した複雑さを提示するマンガとし
て評価が高い。

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同時開催 クリテリオム79 下道基行
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日曜画家だった祖父が遺した絵は、友人や親戚など様々な人の手に
渡り、それぞれの記憶とともにあり続けていた。下道基行が祖父の絵
を追って取材した個人や場の記憶と風景をたどった写真とテキスト
などによる<日曜画家/Sunday Painter>を展示。
会期:2010年8月14日(土)〜9月26日(日)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー第9室
助成:財団法人アサヒビール芸術文化財団
協力:アサヒビール株式会社
企画:竹久 侑(水戸芸術館現代美術センター学芸員)
*クリテリオムは、ラテン語で「基準」を意味し、水戸市民のサポート
のもと、若手作家の新作を中心に紹介する企画展です。
*料金は展覧会入場料に含まれます。

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