クレメンス・ゲルステンベルガーは17歳で家具職人の道を目指す。木工職人と家具職人のための専門教育課程修了後(1983−1985)、様々な家具製作現場において家具、ドア、窓枠の製作にあたり内装施工の経験を積む。またその後3年間はライプツィヒの聖トーマス教会とバード・ヴォリスホーフェンの修道院教会の修復工事に関わった家具修復工房に勤務する。この修道院教会は有名な自然寮法医のクナイプ牧師が職に就いた教会である。
1993年、ライプツィヒ市のマイスター学校において家具職人マイスターの資格を取得したクレメンス・ゲルステンベルガーは、1995年には自身のアトリエ『The Way Of Wood』をオープンする。
その後、日本の文化、建築、木工芸に心を動かされ1996年には兵庫県三木市において2ヶ月間の大工研修を積む。さらに2001年には1年間カール・デュイスベルグ財団(Carl Duisberg Gesellschaft)による給費留学で日本に滞在、工芸家具作家の矢沢金太郎のもとで多くの技術と知識を学び、またその後の日本滞在では漆塗り技術の習得に至る。