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開催終了ラウル・ルイス特集〈フィクションの実験室〉|ゲスト:赤坂太輔(批評家)

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2012年08月01日 16:35 更新

コミュニティの皆様、

イベントの告知です。

ラウル・ルイス…、世界各地で100本を超える作品を撮っている彼は、20世紀後半の最も摩訶不思議な映画作家と言われている。昨年惜しくも亡くなった彼の映画人生は、おおまかに3つの時代に分けられると言えるかも知れない。まず1)1973年9月11日のチリ軍事政権の成立で亡命するまでの母国での時代。次に2)メリエス、ハリウッドのB級映画作家、ブニュエル、オリヴェイラ、鈴木清順とも比較され、フランスやポルトガル他ヨーロッパから果てはアメリカン・インディーズまでの国々で撮りまくった最も旺盛で多作な低予算映画作家時代。そして3)それまでもパートナーの一人だったパウロ・ブランコ製作によるプルーストの翻案『見出された時』で国際的な名声を確立後、『クリムト』や『ミステリーズ 運命のリスボン』まで日本でも公開された大作を手がけつつ民主化後のチリでの製作を再開して若い作家や観客との出会いを果たし、祖国を代表する巨匠として認知された最後の時代である。
ただしインタビューでルイス自身が「一つのショットには6つの機能がある」と語ってくれたように、彼の映画にある驚くほどの多面性は、そうやすやすと要約することを許してくれない。一見ネオレアリスモの影響下にある初期チリ時代でさえ映像というメディアが媒介した現実という二重性が存在したし、たった数日で撮ってしまった超現実的で奇想天外なアイディアの作品が満載のヨーロッパ初期にも、その裏面では一夜にして死の危険から国外脱出しなければならなかった亡命経験が息づいているかのようだ。だからアイデンティティの分裂、幽霊、書き割りと鏡と影、オフスクリーンの声を使った魔術的な語り口は、彼にとっていつも現実的だったように思える。そして彼の全貌を知るためには、本当は晩年の比較的潤沢な予算の作品は祖国への帰還作品とともに見られるべきだろうと考えられるので、彼の大規模な回顧上映をいつか日本で実現するためにも、まずは一人でも多くの観客がこの特集に駆けつけてほしい!
赤坂 太輔

上映作品(予定)

9月8 日(土) 12時00分 / 9月9日(日)14時30分
『無邪気さの喜劇』
(フランス/2000年/95分/35ミリ/カラー/英語字幕付)
出演:イザベル・ユペール、ジャンヌ・バリバール、シャルル・ベルリング、エディット・スコブ、ドゥニ・ポダリデス

9月8 日(土) 14時40分 / 9月14日(金)19時00分
『犯罪の系譜』
(フランス=ポルトガル/1996年/113分/35ミリ/カラー/日本語字幕付)
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ミシェル・ピコリ、メルヴィル・プポー、ベルナデット・ラフォン、マチュー・アマルリック

9月8 日(土) 17時30分
『盲目の梟』(フランス=スイス/1987年/93分/ビデオ/カラー/フランス語・無字幕・作品解説配布)
出演:ジャン=マリ・ブグラン、ジャン=フランソワ・ラパリュス、アラン・リモー、フランソワ・ベルテ
*上映後、赤坂太輔による講演会あり(「映像と視点の自由について」)

9月9日(日)17時00分
『ファドの調べ』
(フランス=ポルトガル/1993年/110分/35ミリ/カラー/英語字幕付)
出演:ジャン=リュック・ビドー、メルヴィル・プポー、アナ・パダオ、アリエル・ドンバール、ビュル・オジェ

9月15日(土)12時00分 / 9月23日(日)14時30分
クリムト
(オーストリア=フランス=ドイツ=イギリス/2006年/97分/カラー/35ミリ/日本語字幕付)
出演:ジャン・マルコヴィッチ、ヴェロニカ・フェレ、サフラン・バロウズ、ニコライ・キンスキー

9月15日(土)14時30分 / 9月16日(日)17時30分
『その日』
(フランス/2003年/105分/35ミリ/カラー/英語字幕付)
出演:ベルナール・ジロドー、エルザ・ジルベルスタイン、ジャン=リュック・ビドー、クリスチャン・ヴァディム、エディット・スコブ

9月15日(土)17時00分 / 9月16日(日)11時00分
見出された時~「失われた時を求めて」より~
(フランス=ポルトガル=イタリア/1999年/158分/35ミリ/カラー/日本語字幕付)
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、エマニュエル・ベアール、ジョン・マルコヴィッチ、ヴァンサン・ペレーズ

9月16日(日)14時30分
『夢の中の愛の闘い』
(ポルトガル=フランス=チリ/2000年/120分/カラー/35ミリ/英語字幕付)
出演:メルヴィル・プポー、エルザ・ジルベルスタイン、ランベール・ウィルソン、クリスチャン・ヴァディム、マリー=フランス・ピジェ

9月21日(金)16時00分 / 9月23日(日)14時30分
『向かいにある夜』
(チリ=フランス/2011年/113分/カラー/デジタル上映/英語字幕付)
出演:クリスティアン・ヴァディム、セルジオ・ヘルナンデス、ヴァレンティナ・ヴァルガス、チャミラ・ロドリゲス

9月21日(金)19時00分 / 9月23日(日)11時30分 
『宝島』(フランス=イギリス=アメリカ/1986年/115分/35ミリ/カラー/フランス語・無字幕・作品解説配布)
出演:メルヴィル・プポー、マルタン・ランド、ルー・カステル、アンナ・カリーナ、ジャン=ピエール・レオ


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9月8日(土)〜 9月23日(日)| アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
一般:1000円/学生・アンスティチュ・フランセ東京会員:500円 | お問い合わせ:アンスティチュ・フランセ東京(03-5206-2500)
詳細は:公式ホームページまでご確認ください。
*プログラムはやむを得ぬ事情により変更されることがありますが予めご了承下さい*

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  • 2012年09月08日 (土) 〜9月23日
  • 東京都 東京日仏学院(9/1よりアンスティチュ・フランセ東京へ名称変更) 
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