「僕らはみんな、いろんな大事なものをうしないつづけている」
「大事な機会や可能性や、取りかえしのつかない感情。それが生きることのひとつの意味だ。でも僕らの頭の中には、たぶん頭の中だと思うんだけど、そういうものを記憶としてとどめておくための小さな部屋がある。きっとこの図書館の書架みたいな部屋だろう。そして僕らは自分の心の正確なありかを知るために、その部屋のための検索カードをつくりつづけなければならない。掃除をしたり、空気を入れ換えたり、花の水をかえたりすることも必要だ。言い換えるなら、君は永遠に君自身の図書館の中で生きていくことになる」

■オフ会概要■
かつて村上春樹氏が青春時代を過ごし、小説の舞台やそのインスピレーションともなったであろう三鷹そして井の頭の地を満開となった桜並木の風の散歩道を散策してまいります。
途中、かつて邸宅であった古い建物「甲村記念図書館」（山本有三記念館）http://homepage2.nifty.com/NASCI/kafka/ImageofKoumuraLibrary.htm#yuzoを訪ね「図書館の中で生きていくこと」の意味を考えましょう。
　図書館では“ツアー”があります。
玄関を入ってすぐのところにカウンターがあり、そこに座っている青年が荷物を預かってくれます。青年は小柄な整った顔立ちで、ハンサムというよりは、むしろ美しいと言ったほうが近いかもしれません。僕らはその青年にまずはこの建物を案内してもらうことになるでしょう。インテリアはレンガと木の茶色に漆喰の白が美しくハーモニーをなしているピクチャレスクな佇まいと同様に暖かく落ち着いた雰囲気で、ホール脇にある暖炉のある小さな部屋は世界のくぼみのようにこっそりとしている。僕らはまずそのホールに面し触れただけで指のあとがついてしまいそうな黒檀の手すりと踊り場にステンドグラスのある階段を上り、佐伯さんのいる書斎へと案内してもらいましょう。 しかし回転椅子に座れるかどうかはわかりません＾＾ そしてもし佐伯さんに会うことが叶うならば、建物の意匠から甲村家の変遷そしてそのコレクションにいたるまで詳細にご案内いただけるかもしれません。また甲村図書館の庭に出て「日溜まり」を感じましょう。ベンチや東屋もあります。
　僕らはいずれにせよ、図書館の貴重な文献や蒐集品を見学し、閲覧室や書庫などその濃密な空間を体験することで、自らの記憶の部屋についてを振り返り、その部屋の検索カードづくりのためにもこの甲村図書館の風を十分に感じてきたいものです。
　図書館をあとにしてからは、カフカ君のお父さんである田村浩一氏の工房を訪ねる予定です。そこで見る彫刻に「善とか悪とかという峻別を超えた力の源泉」を果たして僕らは感じ取ることができるでしょうか？またこの工房のある園では象や羊、猿そして檻の中の人間なども見学しましょう。そこでは『回転木馬のデッド・ヒート』を演じることもできます。日が暮れはじめたころには『ノルウェイの森』の井の頭公園の予定です。

●開催日・場所
4月4日（土曜日）12：30〜　三鷹→井の頭公園
二次会　未定（参加の有無を必ずお知らせ下さい）
●集合場所・時間
【集合場所】　ＪＲ三鷹駅 南口　デッキ上広場時計の前（写真参照）
【集合時間】　12：30（12：45頃まで同場所にいる予定）
●お散歩コース
入り口の井戸、玉川上水、風の散歩道、太宰治の入口の石
カフェ・マグノリア、太宰治住居跡百日紅、山本有三記念館
井の頭自然文化園、北村西望アトリエ、満開の井の頭公園・・・
●集合アイテム
合言葉は「クァムラ、さばなら、縛る。縛るなら、探す」
●お散歩アイテム
水、ワイン？、帽子、ドーナツ、動物クッキー、レモンドロップ
サンドウィッチ、お弁当？、新聞紙ビニールシート（ごろりグッツ）など
●春樹的アイテム
リュック、MDウォークマン、影、猫語の習得、想像力、記憶、検索カード、古い夢、
白いジーンズ、テニスシューズ、緑のロードスター？・・・そして春樹本
●参加予算　700円〜
（山本有三記念館入館料300円、井の頭自然文化園入園料400円、
　その他、昼食代、カフェ休憩・二次会参加費用は各自負担）

※二次会参加の有無を必ず表明願います。
　尚、ジャズなど音楽を聴かせてくれる場所を考えています。

【写真】
左：三鷹駅南口デッキ上広場　集合時間12：30
中：三鷹駅南口広場から風の散歩道を見下ろす
右：甲村記念図書館の庭