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開催終了講演会「コミュニティ開発は何から始めるべきか?住民の地力アップから始めた日本とアフリカの事例」

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2010年12月21日 14:47 更新

講師からのメッセージ

昨今のビジネス手法の導入や収入向上を重視する国際協力のトレンドの中で、例えば青年海外協力隊の要請内容に「貧困対策のための収入向上プロジェクトを立ち上げる」などと書かれているケースが多くなっています。また一村一品協力やフェアトレードに関連し、多くの国際協力関係者が「地域産品づくり」に翻弄されている気がします(現地の人たちはもっと翻弄される…) 。

このような問題意識から、本講演会では、

●「貧困対策=収入向上=特産品作り」が全てではなく、貧困対策のためには「その他」のアプローチがあること、
●特産品作りの経験がない若い協力隊員が2年間で(隊員以外の方ももちろん)効果を上げるには、むしろその他のアプローチの方が有効な場合もあること

について、日本とアフリカの実例をもとにご紹介します。

日本の生活改善運動の事例では、

●生活全般を見直し、
●生活目標をかかげ、
●ムリ、ムダ、ムラを把握し、
●支出、浪費などを見直し、
●共同作業で合理化する

など、「その他」アプローチが有効に機能しています。昨今一村一品をはじめ日本の各地で地域特産品を見る機会が多いですが、実際に生活改良普及員さん(生改さん)が起業支援を始めたのは1990年代以降です。それ以前の40年間はずっと「その他」のアプローチをやっていました。起業支援以外にやるべきこと・やれることはたくさんある、そしてまたその蓄積が、その後の起業の基礎体力作りとなっていました。このような事例から、地域特産品開発といううわべだけをまねしてもうまくいかない理由を分析できたらと思います。

一方アフリカでは、国際協力機構の協力で2000年から実施された「セネガル総合村落林業開発プロジェクト」で、日本の生活改善普及とも共通点が多い、村人すべてを分け隔てなく対象に、村で分野を超えた統合型の研修を実施するアプローチが開発され効果をあげました。このアプローチは通称プロジェクトのフランス語での略称をとってPRODEFIモデルと呼ばれています。このモデルは後にマラウイなど他のプロジェクトでも採用されるに至っています。

商品開発や企業化にかかわらず、国際協力では技術普及、保健衛生、教育など、それぞれの案件が特定の分野だけに特化したアプローチをとることが一般的です。しかし、何を行うに当たっても、地域住民の総合的な地力をアップすることが、一見遠回りのようであっても効果的なことを日本やアフリカでの経験が示しています。

この講演会で、日本の農村の発展を裏で支えたアプローチはどのようなものであったのか、そして、行政機構や社会の仕組みの異なるアフリカでどのようなアプローチが可能であったのか、共に学んでみませんか?

講師紹介

太田美帆 
午前の部「日本の地域おこしを支えたもの 生活改善運動の経験から」担当

略歴
東京大学大学院新領域創成科学研究科特任研究員。
青年海外協力隊村落開発普及員として、ガーナ農村の生活改善に従事。以降アフリカ、アジア、中南米各地の生活改善関連プロジェクトや研修等の企画、調査研究に参画。専門は開発社会学、生活改善普及。

主著
「ファシリテーターの役割」、2007、佐藤寛・アジア経済研究所開発スクール編『テキスト 社会開発:貧困削減への新たな道筋』日本評論社
『生活改良普及員に学ぶファシリテーターのあり方:戦後日本の経験からの教訓』、2004、JICA準客員研究員報告書

野田直人
午後の部 「村単位での全員研修−アフリカにおけるPRODEFIモデルの経験から」担当

略歴
青年海外協力隊員としてホンジュラス・ネパールに赴任。国際協力機構専門家・チーフアドバイザーとしておもにアフリカでの社会林業および地域振興のプロジェクトに従事。現在(有)人の森代表、開発コンサルタント・研修講師・大学院講師や国際協力関係の執筆活動を行う。国際協力メーリングリスト主催・国際協力マガジン編集長。参加型開発、社会林業及び地域振興が専門。

主著
『開発フィールドワーカー』、2000、築地書館
『続入門社会開発』、2000、国際開発ジャーナル社(共著)
「「参加型開発」を巡る手法と理念」 、2003、佐藤寛編『参加型開発の再検討』、アジア経済研究所
『セネガル総合村落林業開発計画の経験から−地域住民の自主性を引き出す援助アプローチ』、2006、JICA客員研究員報告書
「参加型開発の再確認と外部者の役割」、2007、立教大学平和・コミュニティ研究機構編『共生社会への課題−人の移動と参加型開発』、唯学書房

詳細申し込みは
http://www.hitonomori.com/dev_seminar/seikaisan.html

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  • 2011年02月13日 (日)
  • 東京都 秋葉原
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