第4回となる今回取り上げるのは柿喰う客の中屋敷法仁*1。高校時代に早くも連続上映会でも取り上げた畑沢聖悟の戯曲ワークショップを受けて演劇を開始した現代口語演劇世代でありながら、そうした流れに背を向けてアフタートークの場などで「アンチ・会話劇」「アンチ・現代口語演劇」などと自分の立場をあえて挑発的に広言したりする。この世代では岸田戯曲賞の受賞で柴がまず先んじて注目された感があるが、こうしたオピニオンリーダー的な発言においても彼がままごとの柴幸男、快快の篠田千明らと並ぶ「テン世代」のトップランナーであることは間違いないし、最近のすさまじい活動ぶりを眺めると、彼のこの世代グループ内での存在感をますます増していきそう。パリ、トルコ公演の凱旋上演ともなる「The Heavy User」の関西公演を翌日に控え、関西ではまだ紹介されていない劇団の姿を紹介したい。