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開催終了フクシマ以後を読む会

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2011年10月29日 08:22 更新

鷹揚の会の11月のテキストは、関曠野『フクシマ以後 − エネルギー・通貨・主権』(2011年、青土社)です。多少席にゆとりがあります。



11月25日(金)に、新橋・生涯学習センターばるーんで、7時から読書会を行ないます。

関さんとは、1987年以来のお付き合いで、1990年くらいまで、エネルギーとエコロジー、エントロピー、民主主義などについての勉強会を行なっておられたのに参加していました。戸田徹なきあと、私に最大の思考法的・思想的刺激を与えてくださった方です。

富山で論語の勉強会を開いたのも、関さんの本に刺激を受けたからでした。言語について深く考えるようになったのも、関さんの影響といえます。

鷹揚のメールにかつて書いたことですが、

実は私を「論語」へと誘ってくれたのは、関曠野著「国境なき政治経済学へ 世界のアメリカ化と日本イエ社会をめぐって」(社会思想社、1994年)である。その冒頭で、著者は、冷戦後の世界を考えるにあたって、思想の基盤として「論語」の正名論を紹介している。今読み返してもみずみずしいので、紹介したい。

「ソ連の崩壊による冷戦の終結は、対岸の火事どころか、我々一人一人を偶発事と危険にみちた未知の状況に引きずりこんでしまった。そして今さらのように孔子が語る『正名』の思想ー物事に正しい名がついていないかぎり政治は混乱に支配されるという思想が想起される。現代の思想と政治の混乱は、ポスト冷戦の世界が生み出した現実に未だに明確な名がついていないせいなのである。名もついていない現実については誰も語ることができない。しかるに政治とは、何よりも語ることによってたんなるむき出しの現在を、過去を背負い可能な未来をはらんだ『歴史的現在』に転化させることである。

そのように語ることが不可能なとき、我々は人間の基本的な徳であり能力である政治的能動性を失って無力感に打ちひしがれ、人間として荒廃する。だから現代のような時代には、我々は未知の現実につけるべき正しい名を求めて語り合い、論争しなければならない」

http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/kak2/1210202.htm

http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/kak3/1311072.htm

この問題意識と取り組み手法の延長に『フクシマ以後 − エネルギー・通貨・主権』はあります。つまり、概念を正すことが必要なのです。

「フクシマ以後」も、「フクシマ第一原発事故」も、フクシマ以前の延長にある。今日我々の直面しているアポリアと取り組むためには、フクシマ以前にたちかえる必要がある。

戦後とはなんだったのか、明治維新はなんだったのか、あるいは近代以降の人類の所業はどのように評価すべきであるのか。通貨発行権をなぜ民間銀行がもっているのか。
なぜ国家は債務奴隷化して経済が破たんしているのか。国家とは、主権とは、何だろうか。天皇と自衛隊をめぐって、イデオロギー対立がなぜ長い間続いてきたのか。国家官僚が忠誠を誓っている対象は何か。

これまで我々が当然視してきた概念装置(言葉とそれが意味するもののセット)について、理論と現実を比較して、現代を生きていく上で有効性をもちうる新たな概念装置を作り出すことが重要である。本書はパラダイム・シフトのための本である。

したがって、読書会では、本のテキストの内容をおさらいする時間がないので、各自、自分の納得がいくまでテキストを読んできてください。1 原発、2 歴史、4 国家を中心におきますが、今話題のTPPに関する3 世界経済についても、関さんのライフワークである5の ルソー論も、必要に応じて触れます。


本の評価は読むことによってしか生まれません。多少時間がかかっても、自分が納得いくまで読む。うまく著者の論調に乗せられたら、コロンブスの卵のように、現代世界・政治・経済についての新しい認識枠組みを手に入れることができるでしょう。

納得いかない場合は、著者のどこがどう納得いかないのかを自分なりにきちんと整理してみてください。

時間が限られていますので、できるだけ早く本を手に入れ、読みやすいと思うところから、少しずつでも読み解いて、著者のことばを自分の意識に照らして比較してみてください。

得丸久文(公明)

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  • 2011年11月25日 (金)
  • 東京都 新橋・港区立生涯学習センター ばるーん
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