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開催終了喜多玲子・美濃村晃・須磨利之 所蔵原画セレクションのお知らせ

詳細

2009年03月06日 21:21 更新

東京飯田橋にあります日本で唯一のSM・フェティシズム専門図書館「風俗資料館」と申します。以下ご案内させていただきます。

現在当館にて「喜多玲子=美濃村晃=須磨利之」の秘蔵資料を公開いたしております。 当館は会員制の図書館ですので、ご鑑賞いただくには通常の方法にてご入館いただく必要がありますが、会員以外の方は「ビジター」、女性の方でしたら水曜日の「夜の図書館」の時間をご利用いただければ、蔵書の閲覧とあわせて、ゆっくりとご鑑賞いただけます。「どなたでも」「お気軽に」というわけにはまいりませんが、興味のある方は是非足をお運びください。


***

2009年春の風俗資料館内特別展示
所蔵原画セレクション 第一回
〜喜多玲子・美濃村晃・須磨利之〜

期日 2009年3月2日(月)〜4月29日(水)
場所 風俗資料館
別途入場料 不要
※正会員・準会員・研究者会員・ビジター・夜の図書館にてご入館いただいた方のみがご鑑賞いただけます。

http://pl-fs.kir.jp/pc/info/tenji/suma.htm

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■風俗資料館内特別展示とは――
 風俗資料館では書籍や映像作品のほかに、多くの作家達が描いた膨大な原画コレクションや貴重な写真資料(その他、自筆の書簡など、作家ゆかりの品々)を所蔵しています。普段は閉架書庫に収められ、会員も目にする機会の少ないこれら秘蔵資料を、2009年3月より、二か月ごとにテーマを変えて館内で公開してまいります。
 期間中は、一つのテーマに沿ってセレクトされた様々な資料が、新設展示ウォールを中心にあらゆる場所に配置され、風俗資料館内を彩ります。展示は通常の図書館と併設しておこないます。ここでしか見ることのできない貴重な作品に囲まれて、ゆっくりと蔵書を閲覧する贅沢な時間をお楽しみください。


■所蔵原画セレクション 第一回――
 初めての展示となる2009年3月2日(月)〜4月29日(水)の二か月は、以前から会員の要望が高かった「喜多玲子=美濃村晃=須磨利之」の秘蔵資料を公開いたします。
 数あるカストリ雑誌の一つであった『奇譚クラブ』を日本初のSM専門誌に変貌させていった名編集者・須磨利之は、繊細で優美、情感あふれる「責め絵」を喜多玲子の名前で描き、他にも時代物、歴史物、現代風俗物、ユーモア物など多くの読物のイラストを、それぞれ別の筆名で巧妙に描きわけた鬼才中の鬼才です。
 しかし『裏窓』の初代編集長でもある須磨利之の描いた作品は、激しい悪書追放の時代と重なり、残念ながら殆ど世に残されておりません。編集部に警察の捜査が入り押収されてしまうこと屡々、自らが作家でもある証拠となる原画など自宅に隠し持つことさえ困難な時代でした。風俗資料館の蔵書の中に印刷物として残された膨大な作品群、そこから伝わる豊かな感性と創造力。多くの読者に夢と希望を与え続けた須磨利之は、時代を越えて今なお人々に愛されています。
 今回の展示では、奇跡的に残された「美濃村晃」名義で描かれた挿絵の原画、そして須磨利之が自らのコレクションとして大切にしていた雑誌の切り抜き(コピー機のない時代ですので、カメラで撮影して「写真」のカタチで保管されていました)、『裏窓』執筆陣が大集合した楽しそうな新年会の写真などをご鑑賞いただきます。
 普段は閉架書庫に収蔵している稀少な『玲子画帖』『玲子悦虐素描集』、撮影を塚本鉄三、構成(つまり緊縛)を美濃村晃が担当した写真集『美しき縛しめ(昭和28年に曙書房から会員頒布されたもの)』、カストリ雑誌時代のB5版『奇譚クラブ』等も展示いたします。展示書籍はこの機会にどうぞお手に取ってご覧ください。


■ご入館について――
 風俗資料館内特別展示は別途入場料は必要ありません。ただし、本展示はこれまで数回開催いたしました「会員以外の方も入ることのできる展覧会」ではありません。正会員・準会員・研究者会員・ビジター・夜の図書館といった通常のご入館方法で来館された方のみが、蔵書の閲覧を楽しみつつ、ご鑑賞いただけるものです。会員以外で鑑賞を希望される方は「ビジター」や「夜の図書館」もどうぞ便利にご利用ください。
 閉架書庫の中で貴重な資料を死蔵させることなく、今の時代に一人静かに本と向き合い空想の世界に浸る時間を大切にされている皆様とともに、本物の作品に触れる喜びと感動を共有いたしたく思います。展示作品の当時を知る方も、初めて見るお若い方も、それぞれに心の奥底の記憶を呼び覚まし、新鮮な衝撃や感動、そして懐かしい安らぎを実感していただければと思います。


<喜多玲子・美濃村晃・須磨利之のプロフィール>
 本名須磨利之。京都市生まれ。画家として最も愛好家の間で知られている筆名は「喜多玲子」であるが、後年になると「美濃村晃」の名前も多く使用した。しかし古い愛好家そしてホンモノの愛好家は「喜多玲子」でなければ承知しない。
 太平洋戦争後、戦地からもどった須磨は、小さなカストリ雑誌を作っている出版社に就職し、そこで発行している『奇譚クラブ』を周到な過程を経て、日本初のSM専門誌に変貌させていく。繊細で優美、情感あふれる「責め絵」を喜多玲子の名前で描き、他にも時代物、歴史物、現代風俗物、ユーモア物など多くの読物のイラストを、それぞれ別の筆名で巧妙に描きわけた。
 やがて東京に移住し『裏窓』を創刊し、のちに東京三世社系の『SMセレクト』をメインとする各誌、サン出版系の『SMコレクター』『アブハンター』『SM奇譚』などに挿画家として活躍し、さらに作家としても多くのペンネームを使い、小説、読物類を書き、愛好家の熱烈な支持を受ける。画家、作家としてのペンネームの種類は多く(*)、とても数えきれず、書ききれない。
 昭和の年号が終わるころ病いを得て闘病生活に入り、平成四年、七十二歳の天寿を全うする。愛好家へのサービス精神を、誠心誠意つらぬいた一生であった。

(*)喜多玲子/美濃村晃(みのむらこう=マレー語で「ちょっと一休み」=ミノムラコ)/円城寺達/高月大三/今幾久造/竹中英二郎/明石三平/照魔加司(てるまかじ=マレー語で「ありがとう」=テレマカシ)/須賀敏(すがびん=「素寒貧」から)/日吉雛子/猪島昌也(自らのプライベート写真を『裏窓』に掲載する時のカメラマンネーム)等々……


***

画像1――
『裏窓』グラビア撮影時に藤沢修カメラマンが、スタジオにいた須磨利之を撮影したオフショット。モデルの後ろでくつろぐ貴重な1枚。昭和30年代のもの。蝶ネクタイに銜え煙草、ちょっとカッコイイ表情ですが、これは衣装でも何でもなく、洒落者だった須磨利之は普段からよくこのような格好をしていたそうです。

画像2――
『糠六閻魔帖』挿絵 美濃村晃・画
あぶめんと1970年5月〜7月号に掲載された挿絵の原画を展示しています(実際の連載は1970年9月号まで)。ちなみに小説の作者である「円城寺達」も須磨利之の別ペンネームです。

画像3――
『裏窓』『あぶめんと』のために描かれた小さなカット。激しい悪書追放の時代、須磨利之は雑誌の中に大きなサイズの絵がたくさん掲載できなくても、誌面の隅々にこのような小さなカットを散りばめて読者を楽しませてくれました。印刷サイズは僅か3センチ程度。シンプルな線に豊かな情感が溢れる作品。

コメント(1)

  • [1] mixiユーザー

    2009年03月06日 21:13

    【補足のご案内】


    ■風俗資料館とは――
     1984年に東京神楽坂にて設立された風俗資料館は、日本で唯一のSM・フェティシズム専門図書館です。戦後日本を代表するSM誌『奇譚クラブ』『裏窓』『風俗奇譚』は勿論のこと、大正時代の『変態資料』や、戦後間もなく乱造されたカストリ雑誌、SM黄金期を築き上げた『SMセレクト』『SMファン』『SMコレクター』『SMキング』等、さらには現在発行中の雑誌までを蒐集保存し、会員であればそれら1万7千冊あまりの膨大な蔵書を館内で自由に閲覧することができます。
     また当館には、雑誌・書籍・映像作品の他にも、様々な資料があります。伊藤晴雨氏や秋吉巒氏、中川彩子氏、椋陽児氏、喜多玲子(美濃村晃)氏、観世一則氏、四条綾氏の数々の原画、或るマニアの注文によりプライベートに描かれた四馬孝氏のオリジナルの原画、知る人ぞ知る孤高の画家臼井静洋氏の膨大な原画コレクション、粋古堂(本屋には流通しない会員頒布という方法をとって、伊藤晴雨氏の和綴じ本などを発行された伊藤敬次郎=竹酔氏)から頒布された膨大な緊縛写真(古い密着写真)、女性切腹の会「桐の会」の頒布作品、ビデオテープが生まれる前に制作された貴重な8ミリフィルム、戦後SM誌の歴史を敷衍する「濡木痴夢男(=「裏窓」元編集長)の自筆仕事メモ」など、ここでしか見ることのできない貴重な資料を大切に保管しています。
     書架に並ぶ蔵書は現在入手困難なものが多く、汚れたり破損をしてもなかなか補充することが出来ません。そこで会員制度を設け、これらの資料を保管する意味を理解していただける会員の方のみに大切に閲覧していただいています。

     過去から現在まで脈々と受け継がれた多くの方々の熱い思いが結集した風俗資料館は珠玉の作品の宝庫です。この財産は後世に残すべき貴重な文化だと思います。悪書追放の時代には「不健全図書」として表社会から排除され、現在も国会図書館の蔵書目録にさえ載っていない資料の蓄積は、多くの作り手と読者の魂の砦です。設立から四半世紀。初代高倉一館長の理念を受継ぎ、過去から現在そして未来へと繋がる一つの歴史を具現する場所として、私達はこの貴重な文化を東京の片隅で静かに守り続けます。



    ■女性限定「夜の図書館」
     風俗資料館では、多くの方のご要望にお応えし、毎週水曜日の19時〜21時までの二時間、女性のみがお入りいただける時間を設けております。会員の女性は無料、会員以外の女性は1500円でご入館いただけます。男性の視線を気にせずにゆっくりと読書を楽しんでいただけるよう、スタッフも女性のみとなります。
     古いSM雑誌には何ともいえぬ味わいがあります。かつて「SM」という言葉は、現在多くの方がイメージするような「SMプレイ」を意味しておらず、何ものにもカテゴライズすることのできない空想妄想幻想の混沌としたアブノーマルなエロティシズムへの憧れそのものを指しました。読み応えのある小説や、美しい挿絵、熱い思いが伝わる撮影記や告白手記、真摯な評論や考証もの等々。マニア一人ひとりが夢見る世界は純粋なロマンチシズムに溢れ、SM好きの方は勿論のこと、イマジネーション豊かな女性の皆様に、自由な感性でお楽しみいただけることと思います。是非お気軽にご来館ください。



    ■会員制度等の詳細は以下HPにてご確認ください。ご入会前に試しに中を見てみたいという方への一日特別入館「ビジター制度」もございます。何かご不明な点、ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。


    【風俗資料館HP=PC用】
    http://pl-fs.kir.jp/pc/index.html

    【風俗資料館HP=携帯用】
    http://pl-fs.kir.jp/index.htm

    開館時間=10:00-18:00
    休館日=木曜日・日曜日
    金曜日は21:00まで
    水曜日の19:00-21:00までは女性限定「夜の図書館」

    〒162-0824
    東京都新宿区揚場町2−17川島第二ビル5F
    Tel:03-5261-9557
    E-mail:pl-fs@kagoya.net
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