現代のシタールによるインド音楽は、エタワ・ガラナ(流派)とマイハール・ガラナ(流派)の2大流派の音楽家の演奏スタイルが礎になっている。 世界的に活躍したインドの人間国宝パンディット・ラビ・シャンカールやパンディット・ニキル・ベナルジーはマイハール・ガラナの創始者ウスタッド・アラウッディーン・カーンの直弟子にあたる。 ウスタッド・アラウッディーン・カーンの直弟子としてマイハールで18年間過ごし、後にコルカタのサンギート・リサーチ・アカデミーで教鞭をとっていたオジョイ・シンゴロイ教授によるマイハール流派の伝統を井上憲司は学んでいる。 そんな彼とシタールとの出会いは1982年のインド旅行中だった。その後数年、京都在住の土谷章雄氏に手ほどきを受けた後、独学での研鑽とシタールによる音楽の可能性を追求した後、 1987年、オジョイ・シンゴロイ教授の一番弟子であったカルカッタ在住のシュリ・ディジェンドラ・モハン・ベナルジー氏に師事。 その滞在中に出演したコンサートが現地のマスコミに高い評価を受け、以後、10年余り年間約半分を師のもとで過ごし、現在も毎年精力的にコンサートやレコーディングを行う。 生前、井上憲司のコンサートを聴きに来場したオジョイ・シンゴロイ教授からも指導を受け、現在では演奏されることがなくなりつつある楽曲も数多く受け継いでいる。 現在は、やはりオジョイ・シンゴロイ教授の直弟子であった師の息子シュリ・ショシャンコ・ベナルジー氏からも指導を受けている。 2009年のコンサートでは「The most bright and most knowledgeable program of this year」と絶賛を受ける。 自身のオリジナル音楽では’90年代から自らのグループ「JAZICO」や「FOOJEAN」を率いる他、多彩なジャンルの音楽家、ダンサー、クリエーターとのコラボレーションも数多く、作曲や編曲を様々な分野に提供し、独自の音楽の可能性を追求し続けている。舞踏「古舞族アルタイ」パリ公演の作曲・演奏、「FOOJEAN」のデリー公演など、海外プレスからも注目される。(国際交流基金) テレビ・ラジオなど多数出演、様々なジャンルのCDにゲスト参加。ライブ・セッションを通し、新しい音楽の可能性を広げ、伝統音楽と現代音楽との高いレベルでの融合を模索している。