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開催終了GOTH ゴス展  

詳細

2007年12月08日 21:21 更新

 ゴス展 横浜美術館


 音楽やファッション、映画、小説など、現在、様々なカルチャー・シーンでゴス/ゴシックと形容される現象がある。「マトリックス」や「イノセンス」などのSF映画、ウィリアム・ギブスンの『ニューロマンサー』をはじめとするサイバースペースを舞台にした小説、マリリン・マンソンや日本の「ヴィジュアル系」と称される音楽バンド、ストリートから発生したパンク・ファッションなど、これらの現象は、黒でかためた服やメイク、幽霊や怪物、人工的世界など、いくつかのキーワードで括られるスタイルとして確立している。しかし、そもそもゴスという名称は、12世紀〜16世紀にかけてヨーロッパで拡がりを見せた芸術様式の「ゴシック」に由来する。
ただし現代のゴス・カルチャーは、中世のゴシック文化から直接影響を受けたものではないどころか、ほとんど無関係といっても過言ではない。むしろ、中世ゴシックのリバイバルとして展開した19世紀イギリスの中世懐古趣味から生まれた幻想的文学を直接のルーツに持つものである。そこから転じて、現在では、幻想的・怪奇的なもの、死や夜、病的なもの、狂気、トランスジェンダー、装飾過剰なイメージなど、健康的で保守的な価値観とは対立するような趣味一般を指すものとして捉えられていると言えよう。

 こうしたポップ・カルチャー全般におけるゴスの隆盛は、いわゆるファイン・アートの領域からは一線を画して展開しているものである。しかしながら、ともすれば悪趣味といえる過剰さ、異形の生物や変容する身体の表現、皮膚、体液など局所的な肉体の要素を通して自己のアイデンティティーを見つめ直そうとする表現など、現代の作家たちが取り入れているいくつかのモチーフや表現の中には、「ゴス/ゴシック」に通じる要素が存在する。
これらは、単なる退廃趣味といった表現のスタイルとしてあるのではない。むしろ、それらゴス/ゴシック的な表象の中に、世の中の保守的な趨勢から逸脱していこうとする者たちにとってのリアリティを認め、その攻撃的に見える表現とは裏腹のイノセントさ、儚さが隠されているといえよう。

 翻ってみれば、ポップ・カルチャーにおけるゴス/ゴシックもまた、今や単純なスタイルを超えて、ある種の生き方を示す用語としても機能している。タトゥー、ピアッシングなどの身体改造、死や病に向けられる視線は、単なる趣味ではなく、保守的な世界に立ち向かおうとする自己表現のありようそのものなのである。

 本展では、世界的な活動を展開する6組のアーティストによる立体、絵画、映像、写真作品、約200点を通じて、現代美術におけるゴス/ゴシックを紹介する。
現代美術の領域で高い評価を受けている彼らの作品は、若い世代を中心に世界的な共感を呼ぶゴス/ゴシックの本質について、あらためて考えるきっかけを与えてくれるに違いない。



《出品作家と展示の内容》
◆リッキー・スワロー Ricky Swallow[オーストラリア]
ロサンゼルス在住。
骸骨、砂時計、寝袋にステレオ。移ろいゆく時間が彫刻で表現される。2005年のヴェネツィア・ビエンナーレ、オーストラリア館での出品作から、最新作まで、いずれも日本初公開の木彫やブロンズ彫刻、ドローイング9件23点

滞在予定期間:12月14日〜12月24日
アーティスト・トーク:12月23日


◆Dr.ラクラ Dr.Lakra[メキシコ]
1972年、オアハカ(メキシコ)生まれ、
オアハカ在住。
グラフィティ風の絵画、古写真や絵はがきを素材にしたドローイング、昆虫のコラージュによる肖像など、その作品には新旧の時間・聖と俗が交錯する。アジアで初めての紹介となるほか、本展のために横浜美術館で滞在制作した新作、約40点を発表。

滞在予定期間:11月7日〜1月15日
アーティスト・トーク:11月17日(アーティスト・イン・ミュージアム)、12月23日


◆束芋 Tabaimo[日本]
1975年、兵庫生まれ。
鮮やかな色彩のアニメーションで、都市生活の暗部を淡々とえぐり出す、独自の世界観を表現した映像インスタレーションで注目を集める。本展では、巨大な指が無限に蠢きつづける内的世界を、360°スクリーンの大型の映像インスタレーションで表現した《ギニョる》を展示。

アーティスト・トーク:2月11日


◆イングリッド・ムワンギ・ロバート・ヒュッターIngridMwangiRobertHutter[ケニヤ/ドイツ]
1970年、ナイロビ・ルートヴィヒスハーフェン生まれ、ルートヴィヒスハーフェン(ドイツ)およびナイロビ(ケニヤ)在住。パフォーマンスをベースにした写真や映像作品で、身体の持つ象徴的意味を問い続ける。今回は、誕生、成熟、老いという人間の生涯をテーマに、本展のために制作された映像インスタレーションを発表する。

滞在予定期間:12月4日〜12月24日
アーティスト・トーク:12月23日


◆ピュ〜ぴる Pyuupiru[日本]
1974年、東京生まれ、東京在住。
肉体と精神が調和した、理想の自分を求める過程を、パフォーマンス、立体作品、映像作品などで表現してきたピュ〜ぴる。本展では、男性から女性、モンスターから完全なる自分へと変貌を遂げる肉体改造の軌跡と精神の変化を、ポートレートと立体作品、パフォーマンスにより表現。

アーティスト・トーク
(アーティスト・イン・ミュージアム):12月1日
パフォーマンス:3月22日


◆吉永マサユキ Masayuki Yoshinaga[日本]
1964年、大阪生まれ、東京在住。
東京や大阪を闊歩するアンティーク・ドールのようなドレス姿の少女。夜の街に集う黒く着飾った若者たち。自分の居場所を求める「ゴス」「ゴスロリ」と呼ばれる若者たちを追った写真を初展示。暴走族、チーマーといった若者たちを追ってきた吉永ならではの視点で捉えられた、少女たちの実像が露になる。

アーティスト・トーク:2月11日


《関連事業》

■アーティスト・トーク1
2007年12月23日(日)14:00〜17:00(開場13:30)
アーティスト:イングリッド・ムワンギ・ロバート・ヒュッター/Dr.ラクラ/リッキー・スワロー
会場:横浜美術館円形フォーラムおよび展示室(逐次通訳付・聴講無料)
※当日有効な企画展チケットが必要です。

■アーティスト・トーク2
2008年2月11日(月・祝)14:00〜16:30(開場13:30)
アーティスト:束芋/吉永マサユキ
会場:横浜美術館円形フォーラム(聴講無料)

■パフォーマンス:ピュ〜ぴる「Secret no,4 -SRS-」
2008年3月22日(土)15:00〜
会場:横浜美術館グランドギャラリー
※会場は変更される場合があります。

■記念講演会1
2008年1月13日(日)15:00〜16:30(開場14:30)
講師:高山宏氏(首都大学東京都市教養学部教授)
会場:横浜美術館レクチャー・ホール(聴講無料・定員240名)

■記念講演会2 
「"自分のからだ"は誰のもの??身体改造の深層心理」
2008年3月15日(土)15:00〜16:30
講師:香山リカ氏(精神科医・帝塚山学院大学教授)
会場:横浜美術館レクチャー・ホール(聴講無料・定員240名)

■担当学芸員によるレクチャー1
2008年1月26日(土)15:00〜16:30(開場14:30)
講師:坂本恭子
会場:横浜美術館円形フォーラム(聴講無料)

■担当学芸員によるレクチャー2
2008年3月1日(土)15:00〜16:30(開場14:30)
講師:木村絵理子
会場:横浜美術館円形フォーラム(聴講無料)

会期:2007年12月22日(土)〜2008年3月26日(水)
開館時間:午前10時〜午後6時、金曜日は午後8時まで(入場は閉館の30分前まで)
休館日:木曜日(1月3日、3月20日は開館)、12月29日〜1月1日、3月21日



横浜美術館
〒220-0012
横浜市西区みなとみらい3-4-1
Tel:045-221-0300
Fax:045-221-0317
http://www.art-museum.city.yokohama.jp/





文章同じです。作品画像載っています。
http://www.yaf.or.jp/yma/pdf/071029_release.pdf

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  • 2007年12月22日 (土) 〜2008年3月26日
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