「源氏物語五十四帖を舞にする試み」

　【源氏舞第二十二章「　川　」（Sen）】
　竹河の巻　　　早蕨の巻より〜

　とき　２００８年１０月１３日（月曜日・祝日）

　処　　旧甲子園ホテル/武庫川学院・甲子園会館
　　　　663-8121兵庫県西宮市戸崎町１−１３
　　　　午後２時３０分開場　　午後３時開演

　出　演　
　　　　　
　源氏舞　　古　澤　侑　峯
　　　　　　　　
　　　笛　　安　部　慶　子
　　　　　　　　　　　
　　尺八　　福　本　卓　道
　　　　　　　　　　　　　　
各種楽器　　吉　田　　靖

　　お話　　河　内　厚　郎

古澤侑峯のホームページ
http://www.d1.dion.ne.jp/~takudoo/ufo.htm



源氏舞２２章『　川（ＳＥＮ）』

竹河・早蕨の巻より〜



身をなげむ涙の川にしづみても　こひしき瀬々にわすれしもせじ



舞／古澤侑峯　笛／阿部慶子　 尺八／福本卓道　 各種楽器／ヤススキー　 お話／河内厚郎



十月十三日(月・祝)　 午後２時半開場、３時開演。

旧甲子園ホテル／武庫川学院 甲子園会館 〒663-8121 兵庫県西宮市戸崎町1-13　

指定席　前売３５００円　当日４０００円



「モダニズム」とは、移ろいゆく時代の風俗や感情を摂り入れながら、神話や古典にも題材をとり、永遠の芸術的価値をめざすというものです。新奇性や前衛性を追求しつつ歴史や古典への参照を前提とします。源氏の世界を、このモダニズムの傑作といわれるホテルにおいて再現したいと思います。

河内厚郎




甲子園会館は、大阪と神戸の中間、どちらからも電車で約30分のところにあります。

甲子園会館庶務課（上甲子園キャンパス）　〒663-8121 兵庫県西宮市戸崎町1-13　　TEL.（0798）67-0079（直通）




　　竹河

夫の髯黒の大将に先立たれた玉鬘には、若宮が三人と姫が二人ありました。　幸い夕霧が好意的であった為に男君に関しては元服させて巣立せたのですが、姫に関してはなかなか難しいのでした。姉君の方は愛敬があり、妹君はおっとりとしてどちらも美しい姫だけに帝からも冷泉院からもお声がかかっており、又夕霧の息子の蔵人の少将は大君に恋をしていました。春、二人の姫たちが桜の花をかけて碁を打つのを垣間見た少将薫はまるで輝く仏が現れたかのように思い、一層恋心を募らせます。

「竹河のはし打ち出でしひとふしに 深き心の底はしりきや」



早蕨

大君が亡くなってから、中君は、春になっても独り寂しく過ごしておりました。山の阿闍梨から慰めにと 蕨やつくしが届きましたが、共に喜ぶ人の無い悲しさに中君は涙す
るばかりでした。

「この春はたれにか見せむ　なき人のかたみにつめる峰のさわらび」

匂宮が中君を京に迎えられることになったので、薫はその世話をしながら、本来ならば私の方が先に大君を京にお迎えするのであったが、と思うのでした。大君が亡くなってから中君はとみに大君に声も姿も似ている様に思われます。

京へ向かう途中、中君は何となく行く先に不安を覚えていましたが、二条院に着くと匂宮は心を尽くして待っておりました。

薫は一方で嬉しく思いながら、日が経つにつれて中君を自分のものにしなかった後悔も募らせていくのでした。



河内厚郎（Ｋａｗａｕｃｈｉ　Ａｔｓｕｒｏｕ）

1952年西宮市生まれ。演劇評論家として執筆業に入る。「関西文學」編集長を２度つとめる。夙川学院短期大学教授。兵庫県立芸術文化センター特別参与。「宝塚映画祭」実行委員長。「関西・歌舞伎を愛する会」代表世話人。





古澤侑峯　（Ｆｕｒｕｓａｗａ　ＵＦＯ）〜地歌舞、源氏舞〜

古澤流家元古澤侑の長女。副家元 東家元を兼任。空の会主催。「地歌舞』を継承し「御殿舞」も修め、古典の発展と普及に努めている。古典以外にも数々の実験的活動を重ね独自の舞の世界を築きあげている。京都・秋田デザイン会議、ＵＳＡカーネギーホール、同アジアンアートミュージアム、イタリア・ベッキオ宮殿など、国内外派遣招聘公演多数。天龍寺、京都・清水寺、伊勢神宮など奉納公演も多い。古典作品ではグリーンリボン新人賞、大阪芸術祭賞、京都芸術賞など受賞。企画構成演出作品多数。振り付け作品多数。関東と関西に稽古場を開設している。『舞体操』考案。 二千一年より十年がかりで『源氏舞』の制作を計画。年間二〜四回の公演を主
催。二千四年よりヨーロッパでも毎年開催し。奇しくも源氏物語が書かれて1000年目にあたる2008年に前編を完成させる。



阿部慶子（ＡｂｅＫｅｉｋｏ）〜笛〜

祖父の謡曲にひかれ仕舞を観世流河村隆司師に入門。能笛を森田流野口傳之輔師に師事。長唄囃子の笛を藤舎名生師に師事。名取名藤舎敦生。仏ナント市国際芸術祭、伊パレルモ教会、ベルリン・マドリッドフォーラム、ソウル国立劇場等海外公演多数。高台寺、永観堂、青蓮院等の寺社、各地のギャラリーで演奏。映画・ドラマの作曲、演奏に携わっている。‘９８年より同志社大学工学部「横笛の物理構造と人間感性について」共同研究。‘０２年リサイタル開催。’ファーストアルバムをリリース。古典に留まらず様々なジャンルともセッションし、独自の音楽を追求している。



福本卓道（Ｆｕｋｕｍｏｔｏ　Ｔｋｕｄｏｕ）〜尺八〜

‘71年竹保流故酒井竹保に師事。’73年「風の会」結成に参画。‘80年各地で即興音楽セッション開始。‘82年「白虎社」国内外公演に多数参加。‘82年「尺八・音・身体パフォーマンス」を開催。邦楽にとどまらず様々なジャンルとの共同作業をすすめる。レコード「風の会尺八古典本曲集」を自主制作。‘83年ＮＨＫ邦楽オーディションに古典本曲「松巌軒鈴慕」で合格。‘92年ＣＤ「流砂」制作。‘97年ドイツでソロアルバム「ＳＨＡＫＵＨＡＣＨＩ」を制作。明暗尺八道友会理事、虚無僧研究会会員。タッキー816みのおエフエムで活躍中。ＣＭ音楽なども担当。

ヤススキー（yasusk）〜各種楽器〜

‘66年生まれ。中学時代からアナログ音響機器の製作を開始。高校時代から回路設計のアウトラインを駆使し楽器との連携を考えたオリジナル機材の設計・製作を行う。‘87年大阪芸術大学中退後テレビ局で番組の選曲開始。‘99年岐阜県立国際情報科学芸術アカデミーIAMASラボ科（大学院大学）に入学。卒業後コンピュータを使った音楽の可能性を模索。97年よりリアルタイム・サンプリング・システムの開発とそれを使った演奏活動を行っている。



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