1965年4月6日 Basel、Swiss生まれ。現在はBerlinに拠点を移している。 1989年、チューリッヒで『Runzelstirn & Gurgelstock』のRudolf EB.ERとの出会いを切っ掛けに、ラジオ・ショーを媒体として『Sudden Infant』及び、『Schimpfluch-Gruppe』のコア・メンバーとしてその特異な活動を開始する。 その活動歴は既に20年以上に及び、ノイズ演奏、独学によるパフォーマンス・アート、様々な展示やノイズ・インスタレーション、ダンスや劇場の為のサウンド・オブジェ制作、レクチャー、先頃は画家として自身のドローイングの展示会を行うなど多岐に渡る。 Joke Lanzは既に80年代中期にハードコアパンクバンドや、個人作業においてテープ・コラージュなど実験的要素を取り入れたホーム・レコーディングを行っていた。 そのベイシックな姿勢は現在でもそのままに、シンプルでプリミティブに扱えるコンタクト・マイクや安価な機材を使用して、フィジカルでシアトリカルなパフォーマンスを見せてくれる。 日本に於いて『Sudden Infant』の、その名を知らしめた切っ掛けはインキャパシタンツの美川氏がGモダーン誌に記念すべき1st LP 『Radiorgasm』をレビューした事も挙げられるであろう。 ‘91年にSchimpfluchよりリリースされた本作は、声、具体音など様々なソースがハウリングを伴い歪みまくり、ノイズとして結晶している。ダダ・パンクという解釈も出来る傑作(現在はCD化されている)。 又、積極的にヨーロッパ各国、米国、日本、台湾のツアーを慣行。各国のフェスティバルへの参加も多数。 コンスタントにヴァイナル、CD、カセット諸作品をリリースし続け、そのユニークな存在を世界的に知らしめ現在に至る。 様々なアーティスト達との録音や演奏交換も積極的に行って来ており、Rudolf EB.ER、Dave Phillips (ex Fear of God)等、Schimpfluch勢はもちろんの事、Christian Marclay、Voice Crack、G.X. Juptter-Larsen、Daniel Menche、Key Ranson (Small Cruel Party)など枚挙に暇が無い。 本稿執筆現在(2010年12月)、目下の所の新作として、Joke Lanz自身にとって最も重要であった1989年から2009年までの音源を監修した『My Life’s A Gunshot』4枚組LPがリリースされているが、本作のタイトルはJoke Lanz、その人の壮絶な人生の断片を冠している。
■Selected Discography :
Radiorgasm LP ‘91 Sidewalk Social Scientist LP ‘00 The Joke Lanz Album LP ‘08 Psychotic Einzelkind CD ‘08 Under My Bed LP ‘09 My Life's A Gunshot (retrospective ‘89-’09) 4×LP ‘10 他にScimpfluch-Gruppe名義、コンピレーション参加等多数。