mixiで趣味の話をしよう

mixiコミュニティには270万を超える趣味コミュニティがあるよ
ログインもしくは登録をして同じ趣味の人と出会おう♪

開催終了活弁 IN 学士会座

詳細

2007年12月04日 19:38 更新

ルドルフ・ヴァレンチノ主演の映画『椿姫』(1921)は、ルドルフ・ヌレエフのダンスと歌声が舞った伝奇映画『ヴァレンチノ』(1977)を濃色に染めあげる

大女優アラ・ナジモヴァ(Alla Nazimova)
脚本家ジューン・メイチス(June Mathis)
美術装置家ナターシャ・ランボヴァ(Natacha Rambova)の愛憎がからみあった記念作です。

人影http://imdb.com/title/tt0012027/人影
人影http://jp.youtube.com/watch?v=235pts25cRk&feature=related人影

1895年、南イタリアに軍人の子が産まれる。ルドルフ・ヴァレンチノ。
サイレント映画時代に狂い咲いた、黄金の徒花。
本名をルドルフォ・アルフォンゾ・ラファエッロ・ピエロ・フィリベルト・ググリエルミ・ディ・ヴァレンツィーナ・ダントギオルラ(Rodolfo Alfonso Raffaello Piero Filiberto Guglielmi di Valentina d'Antoguolla)。軍人に子がうまれると、先祖をさかのぼれるだけたくさんの名を書き加えるのだという。
「・・・・おぼえにくいわ」ハリウッドでの駆け出しを連れあった最初の妻ジーン・アッカーは、ダンスを踊らせれば誰にも負けないエキゾチックなルックスに、”ルドルフ・ヴァレンチノ”の名を送った。


大作映画『黙示録の四騎士』のシナリオライター、ジューン・メイチスは1920年代当時70パーセントを占めたという女流脚本家の有力派で、『若き人の目』でダンサーを披露したヴァレンチノに首ったけなあまり、アルゼンチンタンゴの名手を演じる主役をヴァレンチノにあたえてしまう。『黙示録の四騎士』は世界で当たり、同じ年に、アラ・ナジモヴァの相手役で、ヴァレンチノは『椿姫』の出演が決まった。もちろんジューン・メイチスの引きと脚本で。


アラ・ナジモヴァは、ヴァレンチノにとって鬼門のスフィンクスであった。映画『死よりも強し』の完成パーティーをひらいた"大"ナジモヴァは、自分のテーブルに席をもらって入ったヴァレンチノをみるなり、あろうことかジゴロよばわりして、ヴァレンチノを、会場から叩き出したのだ。
大ナジモヴァ、ロシアからモスクワ芸術座の舞台女優として渡米し、1916年の映画デビューで強烈な美貌とパフォーマンスを印象づける。『人形の家』、『サロメ』、どれも当たりをとばし続けた、女王貫禄のスターであった。ちなみにジーン・アッカーは、ナジモヴァと恋人同士であった。
『椿姫』でヴァレンチノが相手役にえらばれると、ナジモヴァはルディを侮辱したことを忘れており、"椿姫"ヴィオレッタの恋人アルマンにふさわしい演技指導をこまやかに授けてやった。


しかし『椿姫』に出演するヴァレンチノに、もっとも深いまなざしをおくったのは、美術デザイナーのナターシャ・ランボヴァであった。美術デザインのほか、生涯にわたり映画女優、ファッションデザイナー、エジプト宝飾品の蒐集家としても名を売った。
彼女は十九世紀第二帝政が原作舞台の『椿姫』を映画上映当時、1920年代を風靡した、アール・デコ様式にしつらえた。
この綺麗さ! サイレント映画の遺産クラスです! 『椿姫』の館ではジャズバンドがダンス曲を奏で、豪華なクラシックカーが走る。ヴィオレッタの部屋のデコレーションは文句なしの見ものです。
ナターシャは『椿姫』撮影がはじまる前からヴァレンチノの横について離れなくなり、ジーン・アッカーや、ジューン・メイチスからもぎとるように、映画公開後2年目の1923年にヴァレンチノを、自分の夫にしてしまった。
『シーク』『血と砂』『荒鷲』等のヒットでファンの紅涙をひきしぼる大スターに仲間入りしたヴァレンチノだが、稀なる悪妻だったナターシャになめさせられた辛酸がヴァレンチノの短命を刺激した。


1926年8月23日、ヴァレンチノは死んだ。ジーン・アッカーは葬式に参列したが離婚したナターシャは来なかった。死の直前に婚約した女優ポーラ・ネグリは狂死寸前までいった。津波のようにおしよせる10万人以上のファンたちが葬儀に殺到し式場は大混乱したという。遺作『熱砂の舞』はヴァレンチノの最高傑作になった。





夜澤登翠さんの語りとともに、新垣隆さん作曲による、すばらしい音楽が伴奏されます。夜


王冠人影砂時計http://www.matsudafilm.com/matsuda/indexj.html砂時計人影王冠

『椿姫』1921年 アメリカ
監督/レイ・C・スモールウッド
脚本/ジューン・メイシス
美術/ナターシャ・ランボヴァ
出演/ルドルフ・ヴァレンチノ(アルマン)、アラ・ナジモヴァ (”椿姫”マルグリット・ゴーチエ)

活動写真弁士/澤登翠  音楽/新垣隆(ピアノ)、鈴木真紀子(フルート)

◎澤登翠のシネマトークあり

全席自由 定員130名

■木戸銭

一般・前売&無声映画鑑賞会々員=2500円
一般・当日=3000円
学生・前売=2000円、学生・当日=2500円(学生証提示)
※いずれもワイン付 (警告:未成年は飲んではいけません!!!)

2008年1月18日(金)
午後6時30分開演(午後6時開場)
午後7時40分上映終了
午後8時25分トーク終了予定  


会場/ 学士会館 3F・320号室

地下鉄 都営三田線 都営新宿線 営団半蔵門線「神保町駅(A9出口) 徒歩30秒 ←あくまで目安
地下鉄 営団東西線 「竹橋駅 」徒歩5分
地下鉄 営団丸の内線 「御茶ノ水駅」・「淡路町駅」 徒歩12分
JR 総武・中央線 「御茶ノ水駅」・「水道橋駅」 徒歩12分
地下鉄 営団千代田線 「新御茶ノ水駅」 徒歩10分
タクシー 東京駅北口 約10分

学士会館の駐車場には限りがありますので,お車でのご来館はご遠慮ください。



問合せ/ 学士会会員サービス課 電話 03-3292-5933(平日9時30分から17時まで)
演劇http://www.gakushikai.or.jp/seminar/entertainments/katsuben/024.html演劇

コメント(4)

  • [2] mixiユーザー

    2007年12月05日 22:08

    すばらしい・・
    ルドルフのRは、世界じゅうのファンを心燃やした・・・・




  • [4] mixiユーザー

    2008年01月19日 21:50

    観てきました!

    この映画でのヴァレンチノは、初の大役ですでに流し目を披露しているものの、
    ナジモヴァの存在力を前に、まだまだおじけづいています。笑顔がじつに素敵な・・・

    全篇が、"大ナジモヴァ"にスポットが集中するよう撮られたので、椿姫が死ぬ場面には恋人アルマン(ヴァレンチノ)もでてこない。こればかりは脚本家ジューン・メイチスの強権もおよばなかった!

    澤登翠さんの、残像がみえるほどに芳烈な活弁にのってスクリーンが、ナジモヴァの『傾城白椿譚』といった西洋歌舞伎大見栄切りの全篇オーバーアクション。実は男か!?と思うほどナジモヴァの女形芸風は女以上に女らしい。

    アールデコの、椿姫邸室内装飾は何度みても美しい・・・・あたかも、
    ヴァレンチノやナジモヴァをも喰いつくさんばかりの美術装置家ナターシャ・ランボヴァの獣性がしたたるように。

    ヌレエフ主演の『ヴァレンチノ』でも登場した本作は、
    ヴァレンチノをめぐる三頭のまむしのからみあいをモノクロで観るよろこびを、あたえてくれます    。
mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!
  • 2008年01月18日 (金)
  • 東京都
  • 2008年01月18日 (金) 締切
  • イベントに参加する
  • 気になる!
参加者
1人