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開催終了中村うさぎさんたちと×マスにせつない読書会

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2010年12月06日 17:53 更新

    クリスマスに人々がお祭り騒ぎに興じるのは、それは一年でもっとも長くて、深い夜だからです。
  つまり本来読書に一番ふさわしい、孤独が似合う時間なのです。

  『クリスマス・キャロル』や『マッチ売りの少女』の朗読をし、いずれ劣らぬ本好きのゲストに、さびしさを紛らわすのではなく、クリスマスの深い闇の中に、読書で小さなキャンドルを灯すような会をやってみたい。

  その呼びかけに、なんと4人ものゲストの方が来て下さることになりました。

  整形や買い物依存症などの体験を綴り、世の本音で生きる女性に支持される中村うさぎさん。その一方、ファンタジィに造詣の深い小説家であり、クリスチャンとして育ってきました。  
  中村さんから「クリスマスにやるなら、太宰治や芥川龍之介みたいな近代文学作家がキリスト教にカブれた時期の作品を読むってのはどうかしら」と提案をいただきました。
  
   たしかに! 日本にキリスト教文化というものが入ってきたことのひとつの象徴がクリスマスなのですから、ここで一回、日本の近代を信仰という形で問いなおしてみるのはいいですね。

   歌人で、誰にでも使える言葉で短歌を書くことを勧めて多くの若者たちに影響を与えている枡野浩一さんは、あるとき愛する奥さんが離れていってしまい、以来会わせてもらえないお子さんに「会いたい」という切実な気持ちを綴ったエッセイを何年も書き続けてきました。
  まさに孤独のプロフェッショナル。

  「クリスマスに本を読む人なんて、孤独な人に決まっています。クリスマスに淋しくなりたい人は、せつない読書会に集まってください」と呼びかけていただきました。

  そして、数日前にUPされた『せつないかもしれない』の第9・10回のゲストである伏見憲明さん。伏見さんの新宿二丁目的な「オネエ言葉」による軽妙なトークを、見た方は楽しんでくれたと思いますが、あの、徹底的に周囲に気を遣う性格も、やはり孤独というものの真髄を知っているがゆえだと思います。

  伏見さんがジュニア向けに書いた本『さびしさの授業』には、次の一節があります。

  「傷ついたと自覚している人間ほど、かえって、他人の苦しみに鈍感になっているところがあるのです。自分だけが世界から虐げられていると、自らの世界に心を閉ざしがちになるからです」

  「そう、ぼくらは自分のさびしさを手放さずに、大事な物として抱えていこうではないですか。
 それこそが、誰かとつなにがらずにはいられない思いを、導くものなのだから」

  伏見さんは本当の強さというものを知っている人だと思います。

  このイベントは「ゴー宣ネット道場」の動画配信番組『せつないかもしれない』(https://www.gosen-dojo.com/?page_id=31)の出張イベントでもあるのですが、その一人目のゲストである中沢健さんも駆けつけてくれます。
  もちろん、あの「体中に紙に書いた小説やイラストを貼り付けて歩いている」姿で登場されます。
  女の子と目を合わせることも、話すことも出来なかったという中沢さんが、あえてそのような目立つ格好をして「東京で作家になる」と宣言をして、出したのが『初恋芸人』という作品。
  番組でも紹介したこの本で、中沢さんは最後まで報われない初恋に生きる若手芸人を通して、それでも人に恋することの喜びをしっかりと書き記しています。

  その中沢さんに、最近初めて彼女が出来たという噂。ツイッターで「童貞卒業なう」とつぶやき、ニュースにもなりました。
  中沢さんの長い童貞期の最後の方に『せつないかもしれない』のゲスト出演があったとは、感無量です。中沢さんにはその後日談として、いまの偽らざる気持ちを告白してもらおうかと思っています。

  クリスマスには、地下室の扉を開けてください。

 
12/21(火)せつないかもしれないSPECIAL

クリスマスの
せつない書店にようこそ

【ゲスト】中村うさぎ(作家)、伏見憲明(作家)、枡野浩一(歌人)、中沢健(作家・芸人)
【司会進行】切通理作(批評家/書評子) しじみ(女優)

OPEN18:30 / START19:30 前売¥1,500/当日¥1,800(共に飲食別)
【会場】 Asagaya/Loft A  
チケット取り扱い:ローソンチケット 【L:33986】
阿佐ヶ谷WEB予約 http://www.loft-prj.co.jp/lofta/reservation/
当日は3部構成の第2部までUSTREAMで生中継配信されます。
http://www.ustream.tv/channel/setunai-shoten

「サンタクロースって、せつないかも!?」(by中村うさぎ)

コメント(1)

  • [1] mixiユーザー

    2010年12月30日 14:39

    「せつないかもしないSPECIAL クリスマスのせつない書店にようこそ」当日の模様の動画が全編UPされました。
    http://www.nicovideo.jp/watch/1293612987

    欧米ではメリークリスマスとハッピーニューイヤーは同時に祝われますが、今回の動画も、紅白に飽きた人がその代わりに見てくださったり、また正月に見たい番組のない人も見て頂くとうれしいなと思います。
    日本では恋愛消費大国の象徴イベントのようになっているクリスマスですが、本来、長くて深い夜に普段のわだかまりを越えて、人々が新しい年に向けて祝福の言葉を投げかけ合う季節なのです。
    「せつない」という言葉は、寒さとともにある東北の人々にとっては、帰宅してホッとする瞬間に湧く感情とも通じると聞きました。
    そんな時期に、遠い昔に聞いた物語に、もう一回耳を傾けてくださればと思います。

    公開収録の場となった阿佐ヶ谷ロフトエーには100人を超える人たちに来て頂き、生中継では500人を超える人が見て下さいました。
    こちらのコミュを見て来て下さった方がいらしたら、この場でお礼申し上げます。

    このSPECIALではゲストの方自身の作品ではなく、古典的な作品についての読書会という初の試みでしたが、テキストとなった小説について特に中村うさぎさんが共通したモチーフをわかりやすく浮き彫りにしてくださったので、仕掛け人としてはありがたかったです。

    『人魚姫』『マッチ売りの少女』『幸福な王子』と、名前は知っていても最近読み返していないという人の多い作品に、大人になってからアプローチすると、恋の苦さが加味されて、また格別な味わいがあります。
    「名作はこんなことを言っていたのか」と気づく瞬間がいくつもありました。


    『初恋芸人』という小説で純朴な青年の失恋を実体験から描いた中沢健さんが恋愛初心者としてあえて迂闊な発言をして、中村うさぎさんに突っ込まれるという起伏があることで流れが単調にならず、ご両人のサービス精神に助けられました。

    ひとりぼっちの時は片思いの切実さを小説という形で切実に綴れていたのに、現実に彼女が出来ると「自分は何も失いたくないから、人魚姫の気持ちは分からない人間だった」と中沢さんが気づいた瞬間のリアルドキュメントでもあったと思います。

    遠くの人にばかり心を向ける存在に恋をするつらさは大きいと思いますが、「逆に、そういう存在でなければ好きになれないのも事実。だから恋って難しいのよねえ」と、終わった後に中村うさぎさんがおっしゃっていました。

    最後出演者全員に短歌をひとつずつ作って読み上げてもらい、僕も作りましたが、正直、しじみさんの短歌には「やられた!」と思いました。
    どんな短歌だったのかは、ぜひ見てみてください。

    この出張版の経験も活かして、読書番組「せつないかもしれない」も内容を充実させていく所存です。

    来年もよろしくおねがいいたします。
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