2002年にリリースされたあまりにもドープかつ繊細なサウンド・デザインが施された衝撃のファースト・アルバム『NUMB』でその評価を決定的なものとしたNUMB。ニューヨークでエンジニアリングを学び帰国後はアーティストとしても活動を開始。1997年にスタートしたレーベル、リヴァースの立ち上げにも関与し同レーベルから「BEGINNING OF THE END」「ILLFUSION」「89」といった傑作シングルをリリース。テクノ・マニアのみならずヒップホップ・ヘッズへも大きな影響を与えたブレイクビーツを基調とした音楽性は単純にクロスオーヴァーという言葉では消化出来ないほどの個性と存在感を放ち、何よりもエキセントリックで実にフューチャリスティックなサウンドだった。そしてNUMBはレコーディングのみならずライヴ・アクトとしても海外を含め日本国内においても精力的な活動を行っている。ラップトップのコンピューターを用いMIDIコントローラーにてリアルタイムでビートやヴォリューム、さらにはエフェクトや曲の構成を操作するという演奏スタイルで行われるフィジカルなスタイルは、充分すぎるほどの肉感的なソウルを表現をすることに成功、ライヴ・アクトとしての惜しみない賞賛を得ている。そして2003年5月にはその驚愕のラップトップ・パフォーマンスをパッケージした初のライヴ・アルバム『東京』をリリースした。そして、2006年8月に実に4年ぶりとなる新作アルバム『空』をリリースする。明と暗、動と静が圧倒的な音世界の中で表現され、まさしく唯一無二、ワン・アンド・オンリーなアーティストとしてそのスタンスを不動のものとしている。