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開催終了アフリカン・アメリカン・キルトー記憶と希望をつなぐ女性たち

詳細

2007年09月30日 22:51 更新

 資生堂は、1975年ザ・ギンザ開店の折に「アーリーアメリカのキルティング」展を開催し、日本で初めてアメリカン・キルトを本格的に紹介しました。
日本のキルトブームに火をつけたこの展覧会から30年、今回はアフリカン・アメリカン・キルト約20点を通して、新しい美の世界をご紹介します。


アフリカン・アメリカン・キルトとは、アメリカ南部諸州に暮らすアフリカ系女性が作るキルトです。
同じアメリカン・キルトでも、東海岸や中西部のヨーロッパ系の人々が作る伝統的パターンをていねいに縫い合わせた端正なキルトに対し、南部出身のアフリカ系の人々のキルトは、まったく異質の美と強さを見せてくれます。構成、色使いともに、型破りなダイナミズムと即興性が特徴的です。

シンプルで大胆な幾何学的構成。アシンメトリー(非対称)な感覚。強烈な色彩。ふぞろいの針目が誘う躍動感。即興性。
手本もなく、反復もない一度限りの表現―アフリカン・アメリカン・キルトからは、アフリカにルーツをもつジャズの音楽が浮かびます。アフリカ系の人々が新大陸で英語という言語に出会い、アフリカの音楽をベースとしたハラー(労働歌)やスピリチュアル(聖歌)、ブルース、ゴスペルなどをルーツとして芸術の高みにまできわめたジャズ。
アフリカ系の人々の生活のなかではぐくまれてきたこの音楽のように、キルトにもアフリカにルーツのある人々の美的感覚がみごとに発揮されています。



アーティストとしての訓練を受けたことのない無名の女性たちが、家族の古着や作物の種や肥糧の袋など、雑多な布を継ぎ合わせて、家族のためにつくったキルトたち。仕事や家事・育児に忙しく働く女性たちが、キルトつくりにささやかな自由を見出し、選んだ布を自分好みにレイアウトしてゆく創作の喜びに浸っていたことは想像に難くありません。

針と糸と布によって生み出されたダイナミックな色とリズミカルなかたち―アフリカ系アメリカ人である彼女たちが、自らの記憶と希望を託して日々の暮らしのなかからつくりだした、たくましい美の世界に出会ってください。



「アフリカン・アメリカン・キルト―
記憶と希望をつなぐ女性たち」展 開催要領

主 催 : 株式会社 資生堂
企画協力 : 小出由紀子
(インディペンデント・キュレーター)


会 期 :07年8月28日(火)〜10月14日(日)月曜休
平日 11:00〜19:00 、日曜・祝日 11:00〜18:00
入場無料
104-0061 東京都中央区銀座8-8-3
東京銀座資生堂ビル地下1階
Tel:03-3572-3901
Fax:03-3572-3951



1975年ザ・ギンザで開かれた「アーリー・アメリカンのキルティング展」は、アメリカのホルスタイン夫妻のコレクションを借用したものでした。
夫妻のコレクションは1973年、ニューヨークのホイットニー美術館で展示され、「アメリカン・キルトのアブストラクト・デザイン」と題されたこの展覧会は当時のアートシーンの大きな話題となりました。グランマのキルトに、戦後アメリカ美術の主流であった抽象表現主義絵画と共通する抽象性を見出した着眼への賞賛と、おばあちゃんのベッドカバーを芸術の文脈に乗せることへの抵抗から、賛否両論を呼んだのです。

そして、30年前を彷彿する現象が再び21世紀に起りました。同じホイットニー美術館で「Gee's Bend Quilts 展」が開かれたときのことです。「アメリカが生んだ稀有なモダンアート作品(some of the most miraculous works of modern art America has produced)」と絶賛される一方で、一部の批評家はキルトをアートとして持ち上げることに懐疑的でした。
作り手が一般女性であること、作品としてではなく生活用品として作られたものであることが、アートとしての認知にブレーキをかけるということは、30年経っても変わっていないようです。
Copyright©1995-2007 Shiseido Co.,Ltd All rights reserved.



コメント(6)

  • [1] mixiユーザー

    2007年10月07日 21:02

    どこが「モダンファブリック」?と思われるかもしれませんが、温故知新、そして管理人の趣味という事で、又々キルト展に行って参りました。


     上記説明と重複しますが〜
    キルトはそもそも 生活の必需品として作られました。
    今展のアメリカ南部に暮らすアフリカ系の婦人達の作品は、1930、40年代の物が多く、着古した衣類や古くなった布の小さな端々まで無駄にせず、剥ぎ合わせ蘇った時、実用品を越えて 美の表現として作品になりました。

     綿とウールが主素材で当時使われていた布に対面出来る機会にもなります。
    化学染料が発明された後合繊素材も登場し、キルトにも化繊が使われるようになり、後世レースやボタンや様々な付属が付帯して装飾の巾が広がりましたが、やはり 何と言っても天然素材の素朴さや温かみ、力強さが当時のキルトの魅力です。


    キルトはアメリカ、ヨーロッパだけでなく 先日パークタワーオゾンの津田晴美さんのコレクションのようにアジアにも有り 土地柄の個性も見られます。
    今展は米・アフリカ系のという事で、幾何学手的な大胆な構成、力強い色彩、破調・非対称な感覚、不規則性などから、現代アートのような構成、リズム感や美を感じさせるような作品だと思います。
    色彩も土臭いものから、多色のカラフルなものまで実に明快です。
    (『ヨーロッパ系キルトが伝統的な意匠の継承や技法の洗練に長じたとすれば、「自発的」「即興性」を尊とぶ美意識の違いであり、ジャズに通じるものが見られます。』)

  • [3] mixiユーザー

    2007年10月07日 21:10

    ↑↑?ポストカード集にかかっていたお洒落なカバー(今展のもの) ?ストリップキルト。美しい配色! ?ブロックキルト
  • [4] mixiユーザー

    2007年10月07日 21:15

    ?十字架のキルト ?ストリップキルト ?ストリップキルト
  • [5] mixiユーザー

    2007年10月07日 21:22

    写真?がカバーになってしまって冷や汗。。。。。

    さて先日10年位前の作品になりますが「キルトに綴る愛」というビデオを見ました。26歳の学生が卒論にキルトの芸術性を取り上げ、書き進める為に、
    周囲のキルターの人生経験とそれが反映されたキルトワークを見て、自身が成長すると共に キルトに綴られた豊かな意味や美しさが 映像化されていく、という内容でした。キルトの技法解明的な内容はそんなに有りませんが、
    辛口なシーンもあって 未だの方がいたら、ちょっと お薦めです。 
mixiユーザー
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  • 2007年09月30日 (日) 10月14日
  • 東京都 銀座 資生堂ギャラリー
  • 2007年09月30日 (日) 締切
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参加者
1人