初恋　・　カイソウ ノ モリ デ ワタシ ハ ナイタ

初めてバレンタインチョコを男の子に贈ったのは
小学校３年生の時。

積極的な友達に引っ張られて白い息を弾ませながら
その子んちに行ったんですが、
どーしても本人に渡すのは恥ずかしくって
お母さんに渡して逃げるように帰ってきました

家に戻るとその子から電話！


「チョコ…ありがとう。」

「ど…どういたしまして。じゃ。（電話を切る）」


あほちゃうか〜っ
もうちょっとなんとか話繋げろよその時の自分〜

しかし、なんだかんだその男の子とは縁があり、
高校に入ってから再会。
いつも遊ぶグループの中のお互い一人で、
わいわいガヤガヤ憎まれ口を叩き合う仲でしたが、
私は内心ドキドキでした

なのになのにそいつは自分の学校のマドンナの話ばかり。

『あぁ、私は相手にされてないのね〜)))』

私を呼び出す時は「部屋の片付け手伝って〜」
私に電話をよこす時は「古文の品詞分解教えて〜」
更に「今日母ちゃんおらんからなんかウマいもん作って〜」

私は完全に便利屋やんけ。
そいでもって会うたびにマドンナちゃん話。

『もうええわ。友達！友達で充分！』

と、切なさを抑えて割り切って、スッパリ諦めて、
それぞれの大学へ…

時も経ち私にもそれなりに彼ぴができました。

初めての夏休み、帰省した時いつものメンバーで集まったら
私に彼氏がいることが発覚。
みんなが冷やかす中、終始静かな様子の彼。

次の日…

「俺の女の子に対する評価の基準は、
　小学校の時からずーっと、貴やったんや。
　俺の気持ちは伝わっとると思っとった。
　俺、お前の事だけは大事にしとったやろ？」

「へ？いつ？どの辺りで？！こき使われたことしか覚えてませんが？」

「他の女の子には頼まんことばっかりやった。」

「だって、人が片付けとる横でグーグー寝るしさ〜
　それに寝ても覚めてもマドンナちゃんの話ばっかやったやんか〜」

「そりゃ…照れ隠しや…」


わかるかーーーっ！！
男やったら直球で投げて来いーーーっ！！！

…って、

その頃の私が鈍すぎなんですか…？？？

ま、そんなこんなですれ違ってしまった二人

でも今は、こんな思い出話が笑い話で出来るほど、
年月は流れ、なんだかんだマブダチの仲になってます〜

もう腐れ縁もええとこ。ええ感じに醗酵してますよ〜


みなさんの初恋話、ぜひ教えていただきたいです〜


カイソウ ノ モリ デ ワタシ ハ ナイタ…

失恋話でもオッケーですよん











ちなみにこの２枚の人魚の絵は、
いつの日かアンデルセンの『人魚姫』の絵本を作りたくて
描いたものです