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2008年09月15日17:01

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ハロルド・アグニュー博士 広島へ行く〜愉快♨さんへのレス〜




もともと今回のこの文章は、
前々回の日記『父からのメッセージ』にコメントを寄せて下さった
愉快♨さんへのレスとして書き始めたんですが、書き進めているうちに
一人でも沢山の方の目に触れさせて頂きたい、と、思い、
ここに掲載させていただくことに致しました。


愉快♨さんからコメントの中で、

>《ハロルド・アグニュー博士》
 で検索すればその番組の形跡にも
 幾つか辿りつけますが3年前に
 戦後60年の特別番組で
 原爆の開発に関わり、8月6日にヒロシマの空で
 その狂気を炸裂させ、そして禍々しいキノコ雲を撮影した
 ハロルド・アグニュー博士を来日させ
 被爆者二人と対談させるという番組がありました。

と、教えて頂き、
その特番の録画が視られるサイトを探し出して視てみました。

ここからは、
レスとして書いたものをそのまんまコピペさせて頂きます。

(この日記の末尾に動画のURLを添付してあります。)






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ハロルド・アグニュー博士の特番、探して視てみました。

もうほんとに、なんて言うか…

『愚の骨頂』、『愚劣の典型』…


番組の冒頭部分で
「だがこの時(博士にとって)、
 こんなに重い旅になろうとは予想もしていなかった」
と、いうようなナレーションが入っている、と、いうことは、
被爆者との対面は明らかに騙し打ちだったわけですよね???

制作サイドはきっと、
最終的には博士が詫びを入れるだろうことを勝手に予測して、
涙の大団円に持っていく狙いだったんでしょうが、
そんなに単純で簡単な問題ではない、と、いうことを、
民法を代表するような大手の放送局が理解できずに
その浅はかさを露呈する結果になった…
と、しか言いようがないですね。

>しかし…そもそも(博士が本当はどんな人物かとかはまた別にしても)
 謝ってはいけない立場の人を連れて来て被爆者の前で謝らそうという
 番組サイドこそ問題ですし、その立場の人としての発言としては
 博士はひとつも間違った事は言っていないんです…。

その通りだと思います。
ましてや“訴訟大国”の人なんです。
しかも国家的に責任を持った人なんです。
個人の感情で謝るわけがないし、謝っていいわけがない。

日本人は情緒的な意味だけで謝罪を要求して、
謝ってもらったらそれで溜飲を下ろすことができる人種なんだと思います。
あくまでも“謝って貰いたい”だけで、
後に何かを請求したり要求したりしない国民性を持っているのだと思います。
が、もしかしたらそれは世界の中では珍しい国民性なのかもしれません
(私が海外に滞在した経験なんてほんとうに数少ないですが…)。

そもそものそのズレに対する認識や配慮の甘さから、結果、
番組に出られた被爆者のお二人を恐らくとことん落胆させ、
そして多分、アグニュー博士も傷つけてしまった、と、思います。

また、恐い、と、思ったのは、あの番組を視た人たちが、
あちこちのブログやサイトで感情的に博士を批判するあまりに
実際には彼が一言も言ってはいない言葉が反感を煽るように
書き加えられていたりしていることです。
その人達にとっては『そう聞こえた』『そう解釈した』と、いうことなのかもしれませんが、
個人の感情を多分に含むと
事実が曲がって伝わってしまうのだということの典型的な例と、
その恐さを見たような気がします
(英会話力の乏しい私には、あの番組の字幕翻訳の内容も的確なものかどうか
 ほんとうのところわかりませんが)。

私も原爆をテーマにしたものを今まで日記で書いてきておりますが、
常に気をつけていることは、淡々とした文章であること、です。
出来る限り感情や情緒に流されることなく、客観的事実を伝えることです。
そこに生ずる私個人の感情の動きの表現は極力控え目にして、
それを読んでの怒りや悲しみやetc...は、読み手の方に委ねるようにしています。
その上で、僭越ながらですが、一人でも沢山の方に“核”の問題に触れるキッカケにしていただければ、と、願っています。

常々愉快♨さんがおっしゃっている通り、
まずは事実を知ることです。
原爆の凄惨さをしっかり見ることです。
でもそこから先の目的が、
被害者意識を持ってのアメリカに対する謝罪要求では本末転倒だと思います。

アグニュー博士がこう言ってますよね。

「仕方がない。
 全て(の核)を放逐することは無理だ。
 誰かがズルをするからね。
 北朝鮮は不安定だから何をするかわからないよ。」

、と。

私はこの言葉を完全には否定できません。
ヒロシマ・ナガサキに落とされたものよりもっと威力のある武器を持ち合うことが、
今現在事実、『抑止力』になっているのは確かだと思います。

しかし、常に内政が不安定で、
世界中の認識レベルから見ても“過激”だと思われている中近東の某国や、
アグニュー博士も挙げている かの国が“それ”を持ってしまったら…
(実はもう持っているかもしれませんよね…)


想像しただけで恐ろしい…


だからこそ、日本がしなくてはならないことは、
アメリカを責めることではなく、謝罪要求をすることでもなく、
被害者意識が先行した体験談を吐露するのでもなく、
ひとえに、
『だから“核”は地球上から根絶しなくてはならないのだよ』
と、いうことを、世界で唯一の被爆国家であるからこその経験を踏まえて
世界に強い意志を持って発信することだと思うのです。

あくまでも“そのため”に、
被爆した人間がどんなに凄惨な目に遭ったかを、知らしめなくてはならない。
被爆した人間やその家族の痛みや苦しみ、怒りや悲しみの感情は、
それを目的に発露されなくてはならない。
ただの恨みごとではいかんのです。


原爆体験者は当然、減る一方です。

愉快さんのおっしゃる通り、
声ある内に聞ける話は
声ある内に聞いて置かなければならない、と、思います。

そして、確実に受け継ぎ、
そして、確実に次世代に引き継いでゆかねば、と、思います。




原爆慰霊碑に刻まれた


『安らかに眠って下さい

 過ちは

 繰返しませぬから』


と、言う言葉は、“人類として”の、言葉だと思っています。






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みなさん、どうもすいません。
ほんとうにこんなコメントをし辛い内容の日記、困りますよねあせあせ(飛び散る汗)

それでもご自分の見解や感想を残して下さる方、
もう、もう、頭が上がりませんあせあせ(飛び散る汗)

コメントを残されなくても、最後まで読んでくださった方、
同じく感謝をいたしますあせあせ(飛び散る汗)

ただ『読んだよ』と、一言でも残していただければ、
これ、幸いですぴかぴか(新しい)

ここで議論にならなくてもいい。
読んでくださった方々の心に、何かしらの足跡をつけさせて頂ければ、
まことに“本望”でございます…






ハロルド・アグニュー博士 広島へ行く
http://www.garon.jp/test/read.php/news/1123430953/l50
   ↑
このサイトの冒頭に番組を録画したものが見られる窓口があります。
画質が粗く、字幕も読みづらいですが、
できればご覧になってみてください。


-------------------------
(以下、2011.08.06 追記)

 ↑↑
上記のURLが無効になっていましたが、
同じ番組の再放送分がYoutubeにアップされておりました。


原爆投下は悪くない、謝らない。むしろ謝れ。Remember Pearl harbor
http://www.youtube.com/watch?v=EU4iv_JB9s4&feature=related

元のものより編集されてますが概要はわかると思います。
ナレーションも、up主のタイトルのつけ方も一方的な視点で入れられていますが、
先入観なく、なるべくフラットな感覚で見始めてみていただきたいです。
勿論、その上でどう解釈するかは個々の自由だと思います。







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